BLUE BACKS「宇宙暗黒時代の夜明け」
宇宙暗黒時代および宇宙の夜明けと呼ばれていることに関しては、
本書の「はじめに」でもざっくり次のように説明されています。
(以下引用)おそらく、十分に過去の宇宙には、星や銀河の存在しない時代があったのではないか
と予想されます。そのときの宇宙は、真っ暗な空間が広がっているだけだったので、「宇宙暗黒
時代」と呼ばれています。
しかし、宇宙最初の星(ファーストスター)が生まれることによって宇宙暗黒時代はどこかの
時期で終焉を迎えるでしょう。その後、宇宙には銀河やブラックホールなどの天体が形成されま
す。宇宙暗黒時代の終焉後に始まる、宇宙に彩りが生まれた時代は、真っ暗な夜が明けて、朝日
が昇るのに似ているので、「宇宙の夜明け」と呼ばれます。 (引用終わり)
ここまではなんとなくボクの理解通りでしたし、イメージもしやすいような気がします。
もっともボクが子どもの頃はビッグバン理論が定説とはなってなかったので
暗黒時代とか夜明けとかの話もまったく出てこなかったと記憶してますけどね。
さらに「はじめに」ではその次の宇宙再電離期まで一気にざっくりと説明されています。
(以下引用)
夜が明けると、複雑で多様性に溢れた宇宙が幕を明けます。その中でも、私がとりわけ注目を
して研究を行っている時期が「宇宙再電離期」です。原子を構成する電子が、原子から飛び出し
ていく現象は「電離」あるいは「イオン化」と呼ばれます。 (中略) すなわち、宇宙
の夜明け時代に、宇宙に存在する水素はどんどんイオン化していき、最終的には宇宙に存在する
水素の大部分がイオン化するのです。この宇宙に存在する水素がイオン化していく時代のことを
宇宙再電離期と呼びます。 (引用終わり)
つまり、ビッグバン→宇宙暗黒時代→宇宙の夜明け→宇宙再電離期と続いていくわけですね。
それに、著者が特に注目しているのが宇宙再電離期ということなんですね。
となると、当然ながら本書でも宇宙再電離期までもが守備範囲に入ってきているわけですし、
むしろそこにこそ重きが置かれているようにも感じられました。
まぁ、でもいきなり宇宙再電離期なんて言葉が前面に出てくると拒絶反応が起きそうですからねぇ。
では、ボクが一番チンプンカンプンだった「21cm線電波」とはなんでしょうか?
これは「はじめに」では簡単に説明されてなくて、本文の中盤以降にやっと出てきます。
(以下引用)
さて、「光のない宇宙暗黒時代は観測できないのか?」という問いに戻ります。
(中略) 宇宙暗黒時代には星や銀河からの光は存在しなくても、中性水素から
出る特殊な電波が存在しているのです。
この電波は「21cm線」と呼ばれます。名前の通り、波長が21センチメートル(cm)であること
からそう呼ばれています。21cm線は、宇宙の歴史を探るうえで非常に重要な役割を持ち、今後も
何度も登場する“特別な電波”なので、ぜひ覚えておいてください。 (引用終わり)
あぁ、そういうことですか。
って、これですべてすっきりしたわけでもなんでもなく
なんとなく理解のとっかかりがつかめたくらいでしかないのですが、
少なくとも波長が21cmなのねというくらいは見えてきました。
ただし、波長が21cmと言っても実際には赤方偏移によって観測される波長はより大きくなるので
観測するのもそんなに単純な話ではないわけで、次のように説明されています。
(以下引用、一部改行位置変更)
21cm線を用いたファーストスター研究の前に、今後重要となる「赤方偏移」について簡単に説
明します。赤方偏移とは、宇宙膨張によって遠くの天体から届く光や電波の波長が引き伸ばされ
る現象です。赤方偏移zは「(観測された波長-もとの波長)/もとの波長」で計算されます。(中略)
ファーストスターが形成されたのはビッグバンから約1億~2億年後、赤方偏移で言うと20
~30に相当します。(中略) 赤方偏移20の宇宙から届く21cm線は、膨張によって波長が約4.4
メートルに伸びており、空全体からやってきます。 (引用終わり)
では、その21cm線をどのような装置で観測し、どのように解析・分析し、
それによって何が分かってくるのか……
まぁその辺については興味が湧いてきた方は本書をお読みください、ということになりますかね(笑)。
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