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新書「22世紀の資本主義」成田悠輔著

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文春新書「22世紀の資本主義」成田悠輔著を読みました。

著者の成田氏については、2年ちょい前にこちらの22世紀の民主主義」を読んでますし、
出版社こそ違えどタイトルからしても本書はその続編みたいな感じのものと推察できます。
その間、成田氏はテレビ出演なども増えて(最近はリモート出演が中心のようですが)
知名度も高くなっているみたいですけどね。

そして、前著が民主主義についてでしたが、本書は資本主義についての内容ですが、
その前に「22世紀の」と付くことから、これから最短でも75年以上の先のことを語ってるわけです。
ボクはとっくに死んでいるし、著者も画期的な不老不死技術ができない限りは死んでるでしょうから、
まぁある意味では語ったもんがちというか無責任な話ではありますかね(笑)

なので、本書の「はじめに」ではこんなことが書いてあります。
                                 (以下引用)
 今ここの時事や情勢の話はしない。向こう十年の経済見通しも考えない。株価の予
測などもちろんしない。わからないし興味がないからだ。(中略)
 投資でいくら儲けたとか資産がいくらになったとか生ぬるいことを言ってる連中は
滅びてほしい。そういうものが全部燃え尽きるような、本当の資本主義の話をしよう。
                                (引用終わり)

いいねぇ、面白そうじゃないの。ボクもそういう「連中は滅びてほしい」しね(笑)

で、結論としては何なんだ? と問いかける人もいるでしょうけど、もちろんそれは愚問です。
結論だけ求めても意味がないし、それが当たるわけでもないしわけですし。
まぁ、帯に「やがてお金は絶滅する」なんてあるのでそんなことも書かれてますが、
それが最終結論というわけでもないし、どうしてそうなるのか、そうなるとどうなのか、となりますし。

てなことなので、本論とはあまり関係ないことで、雑学的にへぇーと思ったことを紹介しましょう。

 

                                 (以下引用)
 たとえば世界一有名な広告コピーであるNikeの“Just do it.”この言葉は有名アスリ
ートの名言ではない。意外にもある死刑囚の最後の言葉に由来する。とっとと殺って
くれということか。その言葉を転用した Nike の最初の広告(1988年)の登場人物
も、有名アスリートではなかった。サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを
毎日20km以上走る80歳の老人だった。死にゆく死刑囚から今を生きる老走者へと同じ
言葉がバトンチッチされる。                   (引用終わり)

まさに、へぇ~ですね。

こちらは少しは本論と関係あるような内容ですが、どう関係してるのかは分からんでしょうが。
                                 (以下引用)
 ただ、あまり知られていないが大切な事実がある。ネットは今のところ産業革命と
呼べるような変容を作り出せてい「ない」という事実だ。第一次・第二次産業革命の
前後で経済的な生産性が誰の目にも明らかなほど伸びたことと比べ、IT・ウェブ産
業が世界を食べたこの数十年は産業革命と呼ぶには程遠い。 (中略)
 その一方で、ウェブは壮大な無駄も生んでいる。仕事するより気づけば Twitter/
Xで罵り合い、インスタでマウントを取って、AVばかり見て、広告とPRまみれに
なり、                             (引用終わり)

確かに言われてみれば、引用前半はそうなのかと気づかされたし、
引用後半もボクはXもインスタもやってないけど、こうやってブログ書いてるわけだし、
「AVばかり見て」るし(恥)、、、確かに無駄っちゃ無駄ですな(汗)

 

最後にもうひとつ、へぇーな話を載せておきましょう。本論とまったく無関係ではないんですが。

(以下引用)      ゲルマン語系の言語では、ギフト(gift)という単語は「贈
り物」という意味と「毒」という意味の二つに分岐した。(中略)
 いっけん隔絶した二つの意味が「ギフト」に共存しているのは、実は自然である。
何かを贈ることは、贈る側と贈られる側をともに拘束し、呪いをかける。贈られた恩
を反故にした人には、心理的にも道徳的にも制裁がのしかかる。場合によっては法律
的にも。

 だから贈り物には毒が仕込まれている。毒まんじゅうである。   (引用終わり)

そうなんですよね。それだから個人的にはあまり贈り物はするのもされるのも好きじゃないですね。
まぁ本当に仲のいい間柄でどうみても見返りなどない贈り物とか、
まったく大した物ではなく明らかに形式的・表面的なものなら、それはそれですけどね。

はてさて、22世紀、どんな世界になってるんでしょうねぇ。

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