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新書「猫だけが見える人間法則」佐藤優著を読了

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飛鳥新社・Hanada新書「猫だけが見える人間法則」佐藤優著を読みました。

Hanada新書と言えばボクはこちらの「『いい人』の本性」でその存在を知ったのですが、
真っ赤な表紙なのに極右な花田紀凱って人が発行者になっているから
この本もそっち系の偏った内容かもしれないと警戒しつつも
著者の佐藤優氏に関してはこちらの「異端の人間学」や「公安調査庁」を読んで知っていて
かなり異端な人間だけど思想的に偏ってるとも短絡的とも思えなかったので(むしろ逆)、
まぁどんなもんかなと半信半疑くらいの気持ちで読んでみることに。

というより、やっぱ“猫”を出されちゃうとそっちに惹かれちゃうよね(笑)

で、本書の「ちょっと長めのプロローグ」では次のように始まっていきます。
                                    (以下引用)
 僕の名はシマ、茶トラの雄猫(ただし去勢済み)だ。我が家には僕を含め四匹の雄猫(み
んな去勢済み)がいる。いずれも元捨て猫もしくは元野良猫だったので正確な生年月日が分
からず、年齢は推定になる。(中略)
 僕たちの飼い主は、元外交官で作家の佐藤優だ。            (引用終わり)

というように本文も含めてこの4匹の猫たちが飼い主の著者も含めて語り合う形で進んでいきます。
夏目漱石の「吾輩は猫である」風な形とも言えるんですかね。
その4匹の猫たちはおそらく実際に著者が飼っている猫なのでしょうが、
もちろん実際にしゃべるわけでもないし
少なくとも会ったこともない人間も含めて人間関係や社会情勢が分かっているわけでもないでしょうが、
そういう設定で本書は書かれているということです。

どういう意図でこんなややこしい設定にして本書が著されているのかはよー分かりませんが、
結局は猫の才能がどうこうでもなんでもないので、
ボク的には騙されたというか“猫”を出しに使われた感じがしなくもないですな(笑)

 

なお、同じく「ちょっと長めのプロローグ」の終わりには次のように書かれています。
                                    (以下引用)
 本書は、こんな僕たち猫と飼い主との共同作業によって生まれたものだ。『月刊Hana
da』の二〇一六年六月号から二〇二四年二月号に連載されたコラム、文字数五三万七五九
六字、原稿用紙一三四四枚分の記事を、テーマ別に取捨選択し、加筆したものだ。登場人物
の肩書や換算レートは当時のものとさせていただく。

                         シマ (一九歳の茶トラで元捨て猫)
                                飼い主 (佐藤 優)
                                   (引用終わり)

ふーん、そういう経緯もあってのHanada新書なんですかね。

で、先ほどボクは“猫”を出しに使われた感じとか書きましたが
本書の「とても短いエピローグ」では次のように書かれています。
                                    (以下引用)
 本書は『月刊Hanada』二〇一六年六月号から二〇二四年二月号に連載したコラム
「猫はなんでも知っている」を内容別に再編集したものです。
 我が家で飼ってきた猫は数多くいるのですが、読者が読みやすくなるように配慮し、四匹
だけ登場させています。
 そして、この四匹を含め、これまで一緒に暮らしてきた一〇匹の行動を間近に見ている
と、人間の行動の癖を猫たちが見極めているのは事実です。そう、「猫だけが見える人間法
則」は確かに存在します。 

                                飼い主 (佐藤 優)
                                   (引用終わり)

そりゃぁ一緒に生活している人たちの人間関係は猫でも犬でもよく見ているんでしょうけどねぇ。

 

それで、肝心の中身ですが、まぁ断片的に面白いこともあるし、なにやらきな臭い話もあり、
ここでイチイチ紹介するのも大変というか(後々も含めて)面倒そうなので、
目次から各章のタイトルだけを羅列しておきましょう。(手抜きですorz)

第一章 インテリジェンスの人間法則」、「第二章 宗教の人間法則」、「第三章 外交の人間法則」、
第四章 共産党の人間法則」、「第五章 独裁者の人間法則」、「第六章 組織の人間法則」、
第七章 民主主義の人間法則」、「第八章 教育の人間法則」。

なお「第六章 組織の人間法則」では主にカルロス・ゴーン氏の一件などが扱われています。
とはいえ、やはり佐藤優氏の真骨頂はロシア関連であったりインテリジェンス(諜報)関連ですから
北方領土とかのやり取りも日ソ戦争まで遡ってのいろいろな話も出てきたりして
それはそれでなかなかと興味深いものとなってました。

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