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新書「自転車に乗る前に読む本」をいまさらながら読了

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講談社BLUE BACKSの「自転車に乗る前に読む本 生理学データで読み解く『身体と自転車の科学』
髙石鉄雄著を読みました。

ボクは自転車に乗るようになったのは比較的遅くて小学生の4年生くらいだったと思います。
何年か前に焼きそば屋さんのお姉さんと世間話をしていた時にそんな話をしたら
「そんなに遅かったんですか」と驚かれてしまったのですが、
今どきは幼稚園児から幼児用自転車に乗る時代ですから遅いと言えば遅いですかね。

ただ、ボクが子どもの頃には幼児用自転車なんて見かけたこともなかったし、
ボクの住んでた地域は坂道だらけだったので、小学生低学年の脚力では坂が登れなかったし、
周りの子どもたちもだいたいそのくらいから自転車に乗り始めてて、特に遅くはなかったんだけどね。

と、本書のタイトルは「自転車に乗る前に読む」となっていますけど、
子どもの頃に人生で初めて自転車に乗れるようになる前にこの本を読めというわけではないし、
ましてや毎回、自転車に乗る直前にこの本を読みなさいというわけではもちろんありません。

かといって、自転車レースなどに出場する前に読めというわけでもなく、
少し意識して自転車というものに乗ろうかという時にその前にこの本を読むとよいという意味あいです。

なので、中身を読むと中高年がダイエットとか健康を意識してスポーツバイクにでも乗ろうか、
そんな感じを主に想定して書かれているような感じとなっています。
もちろん、中高年に限らず若い人でもいいですし、ママチャリでも電動アシストでもいいし、
通勤・通学や買い物で自転車を使うのでもいいわけですが……

ボクは本格的に競技するつもりで自転車に乗るわけでもなく、特にダイエット目的というわけでもなく、
まぁ楽しいから、面白いから、ただ乗りたいから乗るわけですが、もう40年も50年も乗ってるので、
いまさらこんな本を読んでもというところではありますが、
いちど整理するという意味でも有意義かもしれないと読んでみたわけです。

なお、本書は2023年10月20日発行ですから、つい最近に発行されたものとなります。
といっても、あまり流行り廃りの内容でもないし、タイムリーな話題があるわけでもないですが。

 

本書の「はじめに」では次のように書いてあり、それが本書の概要とも言えるものです。
                                      (以下引用)
 本書では、自転車との付き合い方を「疲れない」というキーワードから紹介していきます。つ
らい運動は長続きしません。疲れないで運動強度を上げることができるのか、と思われた方もい
らっしゃるでしょう。実は、運動強度を高めるためには「疲れない」乗り方をすることがポイン
トなのです。もちろん、漫然とペダルをこぐだけでは、あまり効果はありません。そこで、自転
車にどのように乗れば、脚がつらくならず、より健康づくり効果が得られるのか、科学的な仕組
みとデータにもとづき解説していきたいと思います。             (引用終わり)

そう、「疲れない」がキーワードというのも興味がありますが、
科学的な仕組みとデータにもとづき」というところもポイントですね。
というのも、著者は名古屋市立大学副学長で専門は応用生理学、バイオメカニクス、健康科学であり、
それ故に運動中の心拍数、酸素消費、仕事率(W数)、踏力など様々な計測をして
それらのデータと人間の身体と自転車のメカニズムの両面から科学的に説明してくれています。

その中で疲れないように乗るべきということが導き出されてくるわけですが、
その第一段階はすごく簡単なことで「サドルを上げる」ことだと言っています。
まぁ、ロードバイク乗りなら何を今さらですけどね。
                                      (以下引用)
 効率的なペダリング(脚でペダルを回転させること)をするうえで重要なのは、サドルを適切
な高さに設定することなのです。ただし、いきなりサドルを上げると、停止したときなどに不安
定になります。そのため、慣れるまでは無理をせずに、安全に走行できることを第一に考えてサ
ドルの高さを調節してください。ちなみに、自転車は停車したときはサドルから降りるのが基本
です。信号待ちなどではサドルから降りて両足で立つ、これは日本ではあまり見かけませんが、
自転車の乗り方をしっかりと教育するヨーロッパなどでは、普通に見られる光景です。
                                     (引用終わり)

リカンベントなどクランクがかなり前方にある特殊な自転車以外では、
サドルを適切な高さにするとサドルの跨ったままでは地面に足は着かないのは当然のことなので
「停車したときはサドルから降りる」のは基本中の基本です。

ですが、確かに日本では多くのママチャリライダーだけでなくクロスバイクやMTB乗りでも
このように低いサドルで乗っている方が圧倒的に多いのも事実です。

だけど、それは慣れの問題ではなくて、正しい乗り降りや停車の仕方を教わってないからでしょう。
本書では「自転車は停車したときはサドルから降りるのが基本」と書いていますが、
どのようにしてサドルから降りるのか、降りた時にどこに立つのか、それからどうスタートするか、
そこがまったく解説されてないのが不思議でなりませんね。

これは慣れというより、そうやるんだというのを覚えるだけで、
自転車に乗れる人なら一度教わって10分くらい試してみれば簡単に身に着くものです。
それが見に着けば、あとはいきなりサドルを適切な高さにしても何の問題もありませんから。

 

ということから、本当に著者は自転車乗ってるの? と疑問にも感じたのですが……
あとがき」にはこんなことが書いてありました。
                                      (以下引用)
 意外に思われるかもしれませんが、実は、私自身はふだん自転車には乗っておらず、健康づく
りの手段はもっぱらジョギングです。実験用の自転車は何台も所有していますが、1981年
に、海抜180メートルにある大学の寮に入って以来、ほぼ毎日、通学・通勤に使ってきたのは
エンジン付のバイクです。                         (引用終わり)

あはは、やはりそうでしたか。
自転車=バイクなのに「エンジン付のバイク」などと書くあたりからしても
自転車愛、いやバイク愛とかもなく、普段からバイクに乗ってないというわけですな。

それでも、本書の中身としては健康づくりとして自転車が最適みたいなことが書かれています。
著者はジョギングをしているとのことですが、若い頃からやっているのならいいのですが、
歳取ってからやるのは怪我・故障の原因になるのでやめた方がいいということですし、
一方でウォーキングではなかなか効果が薄いので自転車が最適ということです。

そのウォーキングについては次のように書かれています。
                             (以下引用、改行位置一部変更)
 もう少し詳しく、ウォーキングの運動効果について見てみましょう。24名のうち、ほとんどの
人は分速75~85メートル程度、時速にすると4.5~5.1キロメートル程度と歩行速度があま
り速くないことがわかりました。
(中略)      このような散歩程度の運動強度は、身体や脳にとっては定常状態であり、糖
や脂質の代謝が促進されないため、LDLやHDLコレステロールの数値が運動をしていない人
と変わらないのです。高齢者でも運動強度がもっと高くなる分速90~110メートル(時速5.
4~6.6キロメートル)の歩行速度を目標にすべきです。          (引用終わり)

なるほど。もっともボクはだいたい6km/h近い歩行速度でウォーキングしているので、
まぁそれほど効果がないわけではなさそうですけどね。
かといって、コレステロール値はまったく気にしてないし検査もしてないけど(笑)

でも、ウォーキングしていてボクくらいの歩行速度で歩いている人には滅多に合わないし、
だいたいの人はダラダラと、おそらく4km/h出ているかどうかで歩いている感じなので、
そうなるとまぁ気分転換くらいにしかならないってことなんでしょうかねぇ。
年齢にも寄りますけど。

 

てな感じで、本書では他にもケイデンスとの関係とか、電動アシストでもOKな理由とか、
自転車の乗り慣れている人でも興味深い内容も多く含まれていて、それなりに楽しめる一冊でした。

さぁて、喘息も治まってきたみたいなので、そろそろポタリングを再開しはじめましょうかね。

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