単行本「阪神タイガースぶっちゃけ話」エモやん著を読了

 
清談社の「阪神タイガース ぶっちゃけ話 岡田阪神激闘篇 猛虎の『アレ』を１０倍楽しく見る方法」
江本孟紀著を読みました。

サブタイトルに「猛虎の『アレ』……」なんて書かれていることから今年のネタだろうと分かりますし、
本書の発行は昨年の１０月６日なので（本書を読んだのも昨年中でしたけど）
いちおう阪神タイガースのリーグ優勝決定日の９月１４日より後のわけですが、
中身を読むと阪神タイガースのリーグ優勝にはまったく触れられていません。

ただ、２０２３年シーズンの途中までの内容は出てきますから、
おそらく８月くらいまでのところで本書を書いているのだと思われます。

それよりも本書ではエモやんの現役時代などのかなりの昔話がボリュームを占めています。

そして、ボクは小学生の頃からいちおう阪神タイガースファンだったので
いちおうエモやんが現役で阪神タイガースの選手として投げていた頃から知ってますけど、
ただ、当時は中京地区ではあまりタイガースの試合はテレビ放送されてなかったし
今みたいにネットとかの情報もないし、野球関連の雑誌など買って読むわけでもないので、
それほど詳しく知っていたわけではありません。

なので、タイガースでの活躍よりむしろ「ベンチがアホやから」と言って辞めた人の印象が強いです(汗)
ただ、これまたそれ以上の情報があったわけではなく、そんなフレーズだけ聞いていたに過ぎません。
そこで、本書の「はじめに」でもその時のいきさつなどが書かれています。

(以下引用)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大声で「あんなところ
で、何しとんじゃ！」「アホか！」などと怒鳴っていたのが聞こえたようだ。誰かに対し
て怒っていたわけではなかったが、同点にされて勝ち星が消えたことで、頭に血がのぼっ
ていたことは間違いなかった。
　それが、翌日のスポーツ紙を見たら、「ベンチがアホやから野球がでけへん」になって
いた。もう40年以上も前の話だから細かいことはどうでもいいことではあるが、暴言を吐
いたのは事実だ。結局、私はこの言葉によって騒動を起こし、また、ベンチを批判したと
いう事態になり、その責任を取ってユニホームを脱ぐことになった。　　　(引用終わり)

ふーん、そんないきさつだったんですね。
まぁエモやんは口が悪いからどうしてもそんな災いが降り掛かってしまうんでしょうねぇ。
ボクも口が悪いタチなのでよく分かりますが、本人も分かっちゃいるけどそうなっちゃうんでしょう(笑)

そして、本書では阪神タイガースの現役時代のアレコレの裏話だけでなく
南海ホークスの時代、いやその前の東映フライヤーズ（ボクは知らんよ）の時代から始まり、
引退後の阪神タイガース、特に１９８５年の日本一となった時代のことなども
その裏話的なところも含めて面白おかしく書かれています。

さらに、いちおうという感じで、昨シーズンの岡田監督をはじめ佐藤テルなどについても言及し、
阪神タイガースだけでなく巨人の菅野投手や原監督、広島・新井監督、ＤｅＮＡ・バウワー投手、
それに元・阪神の藤浪投手などについてもかなり辛口の話がされています。
もちろん、褒めるというか称賛しているところも多くありますけど。

そんな口の悪い、辛口評価がトレードマークにもなっているエモやんですが、
本書の「おわりに」でも「私が『辛口』の解説を続ける理由」として次のように締めくくっています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(以下引用)
　これは、阪神に対しても例外ではない。目の前で行われている試合で、そのチームに所
属していた解説者だと、やさしい言い方になると言う者もいるが、私は客観的かつ冷静な
目で分析していきたいと思っている。聴いているファンを喜ばせたり、怒らせたりする？
楽しみもあるが、いちＯＢとしての「叱咤激励」として捉えていただければ幸いである。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(引用終わり)
まぁ、そういうことなのでしょうね。そういう気持ちは分かります。
でも、ボクも口が悪いので書いちゃいますが、エモやんの野球解説を聴いていると
「客観的かつ冷静な目で分析」しているようにはあまり感じられないんだけどね(汗)

どうしても主観的で熱烈かつ即興で喋っているように見えちゃうんですよね。
きっとその裏でものすごくよく考えて計算ずくで喋っているのかもしれませんが。

なので、エモやんって不思議なんですよね。
あれだけ言いたいことをスバズバと辛口評論していながら
干されない、大炎上しない（一部ではしてる？）んですからね。
元・国会議員さんだからかな？(爆)