麺紀行:渋沢生家の隣、麺屋忠兵衛煮ぼうとう店。実は新吉直営店。
本日はじゅごんで渋沢栄一の生家「中の家(なかんち)」を見てきたのですが、
むしろ主目的はその隣りにある煮ぼうとう屋さんで麺紀行することなのでした。
こちらの建物も古くて趣があります。ニャンコも澄ましてお出迎え(笑)
「麺屋忠兵衛 煮ぼうとう店」という煮ぼうとう専門のお店です。
店内には「創業明治38年」ののれんが飾ってあります。
ただし、このお店がこの地で、この建物で、明治38年からお店を開いていわけではなさそうです。
建物自体は古民家をリノベーションとかして使っているのでしょうけど、
お店は食べログ情報によると、2020年1月11日オープンと比較的最近です。
じゃぁ明治38年創業って何? となりますが、株式会社新吉という製麺業者がこの店を直営していて、
その新吉の歴史のなかで明治38年創業ということになっているみたいです。
ただ、株式会社新吉のHPでは大正7年創業となっているのでちょいとズレがありますが。。。
ところで、その株式会社新吉って、実はこの「BELC製麺 鬼はばうどん」を製造していた会社です。
という妙なところでつながりのある店ということもあって、
気になっていたというかネタになるかもなんて思ってたお店だったわけです。
もちろん、それだけでなく評判も高そうで、美味しそうだからというのもありますけどね。
煮ぼうとう専門店というだけあって、メニューは煮ぼうとうだけ。
いちおう、煮ぼうとうにとろろご飯が付くセットもありますが、それでも2種だけです。
そんなにガッツリ食べたいわけでもなかったので、シンプルに煮ぼうとう、850円を注文。
一瞬、カレー味と勘違いするほどなんだかスパイシー。
基本は醤油、塩味が強めなんですが、やはり何か変わった香辛料が入っている気がする。
野菜、きのこ、鶏肉など具だくさんでそれらの旨みもよく出ています。
そして、ほうとうというとすいとんに近いようなややぼそっとした素朴な食感を予想しましたが、
その予想を完全に覆されるほどの、コシの強い、しっかりグルテン形成されている麺でした。
やや薄めで啜りやすいほど良い幅広い麺で、麺肌ツルツル、ビロビロ~て啜れます。
こりゃぁ美味い! 麺もいいし、スパイシーでキレのあるつゆとの相性も抜群。
全体的な量はそれほど爆盛というほどではないですけど、
具だくさんで麺量もバランス良くて十分に満腹になりました(*^_^*)
これで850円はコスパ抜群ですね。
店内に渋沢栄一直筆の書がかけられています。
店員さんに是非と奨められたので見てきました(笑)
「天意夕陽ヲ重ジ、人間晩晴ヲ貴ブ」
この解説としてこの店の壁には、
「人の一生に、おろそかにしてよいという時はない。一分一秒といえども貴重な時間に相違ないが、
その中でも人間は晩年が最も大切ではないかと思う。」
と書いてありましたけど、一分一秒にこだわってアクセクして生きたいとは思わないねぇ、
ましてや歳とって晩年になってからも一分一秒に追われるように生きたくはないな、と思ったけど……
帰宅してからネットで調べてみると、
「一日のうちでもっとも大事なものは夕刻で、日中どんなに快晴であっても、夕刻に雨でも降れば、
その日一日が雨であったかのごとく感じられるように、
人間も晩年が晴々した立派なもので無いとつまらぬ人間になってしまうものだ。」
という意味みたいですね。
まぁ、晩節を汚すような老害を晒すようなことはしたくないし、するべきじゃないけど、
別につまらない人間として死ぬのもそれはそれで結構だと思いますけどねぇ。
なんて書いていたら、夕刻にパラパラと雨が降ってきました。それでも今日もいい一日でしたよ(笑)
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