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新書「人類の起源」を読了

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中公新書の「人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの『大いなる旅』」篠田謙一著を読みました。

人類進化に関する本としては、以前にも「人類進化の秘密がわかる本」など何冊も読んでいますし、
日本人のルーツみたいなことでは「日本人の源流 や大論争 日本人の起源 や
アフリカで誕生した人類が日本人になるまで」など、これまた何冊も読んでいます。

それに、読書ではないですけど、県立自然史博物館の「人類進化700万年展」も観てきたので
おおよその基礎知識はできているはずですけど、復習という意味合いもありますが、
DNA解析の世界は日進月歩的なところもあるので最新情報のアップデートという意味も含めて
読んでみることにしました。

その辺りに関しては本書の「はじめに」でも次のように書かれいるので、ボクの狙いにピッタリでしょう。
                                     (以下引用)
 いうまでもなく、そのほとんどは現在進行形で研究が進んでいるものです。研究のさらなる
進展にしたがって、異なる結論が導き出されることもあるかもしれません。それでも、現時点
で何が明らかになっており、古代DNA研究が何を目指しているのかを学ぶことで、この研究
の行き着く先を見通すことができるはずです。本書がその一助になれば幸いです。
                                    (引用終わり)

 

また、その「はじめに」では次のようにダイジェストが書かれています。
それを紹介しちゃうとかなりの部分はネタバレになってしまうかもしれませんが、
本書の醍醐味はそこだけではないのでそのダイジェストと言われる部分を紹介しておきましょう。
                                     (以下引用)
 前もってダイジェストしておくと、これまで約二〇万年前にアフリカで生まれたとされてき
た私たち現生人類(ホモ・サピエンス)ですが、もっとも近縁な人類であるネアンデルタール
人のDNAを解析した結果、彼らの祖先と分かれたのは実は六〇万年ほど前だということが明
らかになっています。ネアンデルタール人とホモ・サピエンスとのDNAの比較によって、両
者が分岐のあとにも交雑を繰り返していたことも判明しました。それだけでなく、他の絶滅人
類と交雑していたこともわかっています。ホモ・サピエンスの進化の道のりは、従来想像され
ていたよりもはるかに複雑なものだったのです。              (引用終わり)

ネアンデルタール人との交雑などは知っていたことですけど、
デニソワ人(?)などをはじめとして様々な絶滅人類が登場してきて
世界各地域のどこでいつごろどんな人類がいて、彼らがどう移動しつつ進化し、
また交雑していったのかなど、かなり複雑なことが報告され、また考察されていきます。

そこにはDNA解析が主体となっていますが、言語や文化・宗教などに対する考察もあります。
なので、非常に多岐に渡っているので、本書の内容をすべて理解するのは難しいですね。

 

なお、本書では、ところどころに「コラム」として雑学的な補足内容が書かれています。
その中でちょいと面白そうなことをひとつだけ紹介しておきましょう。
                                      (以下引用)
 初期の猿人から現在の私たちに至るまでに、脳容積はおよそ三倍に増加しました。ただし脳の
容積は順調に増大したわけではありません。脳容積は新しい種が生まれたときに急激に増大し、
やがて安定期を迎えるというパターンを取ります。祖先種の脳が時間とともに増大し、自然と次
の段階の種が誕生するわけではないのです。                 (引用終わり)

まぁ人類にせよなんにせよ一直線に進化してきたわけではないので、
右肩上がりに脳容積が増えてきたわけでもないのは確かなんでしょうが、
それでも昔は教科書でもそんなイメージのことが書かれていたような気もしますしね。

とはいえ、「新しい種が生まれたときに」というのも、
ある日突然、両親から違う種の子どもが誕生するわけじゃないから
その新しい種がどのくらいの時間スパンでどのような過程を経て誕生していくのかは
なかなかイメージが湧かないですよね。

そのようなところも含めて、今後も少しずつ解明されていくのかもしれないですけど。

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