新書「『日本』ってどんな国?」を読了
(以下引用)
みなさんは、日本がどんな国だと思っていますか? 世界に誇れる「スゴイ国」なの
か、まぁよくあるそこそこ「普通の国」なのか、それとも「相当やばい国」なのか。
(中略) できるだけ客観的なデータに基づいて、実状を
捉えることが必要になります。
二つ目には、日本の中のどの部分に注目するかによっても見え方は異なります。
(中略) そのうちの特定の
どれかだけに注目するのではなく、主要な社会領域をできるだけ広く見渡しておくこと
が必要になります。
この二つのことに、本書は取り組みます。(中略)
そうする中で、私の専門分野は社会学ですから、折々に社会学の概念や見方が織り込
まれることになります。つまりこの本は、日本という国についての社会学をするという
試みでもあります。 (引用終わり)
では、その主要な社会領域というものにはどんなものがあるのかと言うと、
それぞれ一章づつになっているのですが、家族、ジェンダー、友だち、経済・仕事、
政治・社会運動(民主主義)、ということになります。
それに加えて最終章に改めて日本と「自分」との関係について書かれています。
そして、結論だけ書けば、著者は「日本は相当やばい国」として見てこれを書いています。
それは「はじめに」で次のように締めくくられているので、本文を読まずとも分かります。
(以下引用)
このように各章の概要を記してくれば、本書が描く日本の姿が「相当やばい国」であ
ることはすでにおわかりですね。実のところ、諸種の国際比較データが指し示している
のは、そういう日本の現状です。それをまず踏まえよう、踏まえないと先に進めない、
という思いから、私はこの本を書きました。さあ、では各章を読んでいただき、ご自身
でも考えてみていただきたいと思います。 (引用終わり)
「ご自身でも考えてみて」と書かれているわけですから、
ここで詳細に結論めいたことだけを紹介してしまうわけにはいきませんよね。
とはいっても、「はじめに」を紹介しただけで終わりにしてしまっては手抜きになっちゃうので、
最終章のところでちょっと気になったことを紹介しておきましょう。
(以下引用) 高校1年生を対象とするPISAの
2018年調査において「生きる意味」についての意識をたずねた結果です。
(中略) 調査に参加した73ヵ国・地域の中で、日本は
最低です。「何のために生きているのかわからない……」という気持ちを抱えながら日々
を送っている若者が圧倒的に多い国、それが日本なのです。 (引用終わり)
えぇー、60年も生きてきたのに未だに「生きる意味」なんてボクは分かりませんよー。
そんなこと考えたって答えは永遠に見つからないと思っているので、考えるだけ無駄かなぁ。
それが、高校1年生ならなおさらそんなことまるっきり考えゆあちもしませんでしたけど……
かといって「何のために生きているかわからない」って悩むことも皆無だったわけですが。
うーん、ボクだけが異様に能天気に生きて来たんですかねぇ(笑)
それに、生きる意味として「神(God)」とか持ち出されてもなんだかなぁと思いますし……
まっ、いきなり「生きる意味はなんですか?」という設問があった調査ではないようで、
様々な設問から「生きる意味」というのを関連付けてこの結果となっているみたいですけどね。
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