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新書「マンガ猥褻考」黒鉄ヒロシ著を読了

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河出新書の「マンガ猥褻考」黒鉄ヒロシ著を読みました。
様々なマンガに描かれているワイセツな内容についての紹介や解説をしているのかとか、
そのマンガでのワイセツ表現の変遷などについてまとめて考察しているような本かと思いましたが、
そうではなく黒鉄ヒロシ自身が考える“ワイセツ”論についてマンガで描いている本でした。

なので、吹き出し部分に文字は書いてありますが、読むというよりただ見ていく感じです。
そして、その描かれているマンガについても、個人的な見解はいろいろあるでしょうけど、
ジジイのボクが性的興奮を覚えるような、そんなワイセツというかエロイ描写はありません。

かといって、それらの一部分をスキャンしてここに載せるわけにはいきませんので、
まぁ本体部分について、黒鉄ヒロシの“ワイセツ”論には触れずにしておきましょう。

 

ただ、これだけだとブログ記事の体をなさないので、
「あとがき」で3ページほど文章が書かれていますので、その一部を紹介しておきましょう。
                                   (以下引用)
 境界を正確に覚えている訳もなく、意識し始めた時期もぼやけている。
 これという形もあろうはずはないが、とりあえず“猥褻の森”と名付けてみたい。
 一度迷い込むと、この“森”からの脱出は困難――というよりも不可能。 (中略)
 報告するも阿保らしいが、かく云う筆者も齢七十五を超えて、青色吐息で“我が森”よ
りの脱出なったとの思いは、心象の眼前に新たなる“森”の存在を確認するに至り、嗚呼、
こは、お釈迦様の掌か、はたまた“猥褻の万華鏡”の中か――と錯覚であることに気付き、
最大ストレスと云われるところの“死”の見取図にそっくりで、他の世俗の欲望や未練と
あわせ技一本の皮を被って、やれ出家じゃ、解脱じゃ、悟りじゃと一息つくようだが、佐
藤義清が西行と名を改めても、なお暇潰しに勤しまざるを得なかったように、堂々巡りの
無益な円環運動の中の二十日鼠の如し。     (中略)
 最後っ屁といおうか、断末魔というか、本書によって、入れ歯、じゃなかった、居れば
の歯無し、もとい、ハナシであるが、女性ファンを失ったやもしれぬ。だが、しかし、け
れども、この世界を描くに活字のみでは限界あって、図解のための漫画であってこそ果た
せたと、怪鳥の如き笑いと、キンタマを踏んづけたような絶叫と共に、クロガネ爺は、新
たな“森”の中へと消えていくのであった。              (引用終わり)

まぁ、これを紹介したところで、やはり本書の内容は想像できないものでしょうね。
“ワイセツ”という言葉にネガティブな感覚を抱く人は本書は読まない方がいいし、
おそらく100%手に取ることはないでしょうが、
いっぽうで“ワイセツ”という言葉に何か惹かれるものがあるなら楽しめる一冊ですかね。

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