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ブルーバックス「円周率πの世界」を読了

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講談社ブルーバックス新書の「円周率πの世界 数学を進化させた『魅惑の数』のすべて
柳谷晃著を読みました。

帯にはオイラーの等式なんかも書かれていて(このブログで数式書くのは面倒なので割愛します)
そこに「こんなところにも登場!」なんて書かれてますから、何やら面白そうですし、
裏表紙には「桁数の追求だけが、πの魅力じゃない!」なんて書かれているので、
それではπの魅力って何だろうと、これまた面白そうなので、読んでみたわけです。

けれども、読んでいくと、この本は基本的にπの桁数の追求の歴史が主骨格となっています。
最初は、もちろん「円周に対する直径の比」として幾何学的にπを求めることから始まり、
執念の手計算で桁数を追求した人々、そして三角関数、微分・積分、オイラーが登場して、
最後はコンピュータによる桁数争いとなっていきます。

なので、「魅惑の数π」というより、πの桁数追求に魅惑された人の歴史みたいにも感じられます。
そうはいっても、その桁数追求の中で様々な計算方法が考案されていき、
それにともないπへの理解やその周辺の数学の研究が進化してきたのが紹介されていきます。
まぁ、それらについてはここでは書くのも面倒なので、割愛させていただきますけどね。

そして、当然ながら数式もバンバン出てきますから、本書は左開きの横書きで書かれています。
ただし、前回紹介の「なっとくする数学記号」とは違って、句読点は普通に「、」「。」ですけどね。

 

最終章ではコンピュータを使った執筆時点での最新のニュースが書かれています。
                               (以下引用、改行位置変更)
 2019年3月15日――。
 イギリス・BBCは、ある日本人女性が快挙を成し遂げたことを大々的に報じました。Google
に勤める女性技術者・岩尾エマはるかが、πの値をなんと31兆4000億桁まで計算して、世界記録
を更新したというニュースです。                      (引用終わり)

日本人ウンヌンというよりもなんとなくGoogleの宣伝という感じですけど、
まぁ凄いというか、凄いのかなんなのかよく分からないってところですね。
そして、この話は本書の最後でも再度次のように取り上げられています。
                               (以下引用、改行位置変更)
 一目でおわかりでしょう、3.1415926535897×1013 桁!です。121日を要した計算でした。
 これからも、この数字はどんどん更新されていくでしょう。実用的な面からは、これほど精密

な値はまったく必要ありません。それでも人は、その“真値”を求めて探究を続ける――円周率π
には、なぜか人を惹きつける魅力があるようです。
 私たち人類の興味、知的関心は、必要かそうでないかを悠々と超えていくのです。
                                     (引用終わり)

まぁ、円周率≒3ではさすがにゆとりが過ぎますけど、一般的には3.14で十分でしょうし、
ボクも3.14159までは必要に応じて使いましたけど、
今や関数電卓やエクセルでも“PI”で済んでしまうので、こんな桁数はまったく必要ないですけどね。

ちなみに、この記録もあっという間に塗り替えられているようですが、
ネットで調べた限りでは、2022年6月9日にまた岩尾エマはるか氏がGoogle Cloudを使って
100兆桁まで157日かけて計算したのが、現時点での最高桁数となっているみたいです。
岩尾氏の執念なのかGoogleの威信を賭けた意地なのかよく分かりませんけどね(笑)

 

なお、前回紹介の「数学記号」ではほとんど出てこなかったラプラスですが、
意外にも終盤で登場します。もっともオイラーの方が主役級ですけどね。
                               (以下引用、改行位置変更)
 ピエール=シモン・ラプラス(1749~1827)は、フランス共和国が誕生した時代の優れた数
学者です。興味深いことに、ラプラスの伝記作家でさえ彼を褒めないというほど、性格に難のあ
る人物だったことが伝えられています。                   (引用終わり)


へぇー、そうなんですね。余計に興味が湧きますね、好きにはならないでしょうけど。
そもそも、「ラプラスの悪魔」の考えは賛同しませんし、否定されてますが、
それと本人の性格とはこれまた別に考えなければなりませんけど……

さらにラプラスについては次のようにも書かれています。
                               (以下引用、改行位置変更)
 そしてその結果、乱数からπの近似値を求められるということになります。このような乱数を
使った実験を「思考実験」とよびます。ラプラスの考えた発想は、彼の時代には現実的ではあり
ませんでした。しかし、現代のコンピュータを使えば、いろいろな応用が可能です。(中略)
 大学の理系学部で学んだ経験のある人で、「ラプラス変換」という微分方程式の解法に使う手
段を聞いたことのない人はいないでしょう。
 ラプラスの言葉として印象的なものに、次のようなものがあります。
「オイラーを読め。彼はすべての師である」                 (引用終わり)

結局、性格に難のあったラプラスでさえも、オイラーに行きつくわけですね(驚)

 

そのオイラーについてはすべての紹介することは出来ませんが、
そこで「超越数」=代数的でない数、つまり有理係数n次元代数方程式の解にならない数であり
現代でもその超越数はπとℯ と他僅かしか特定(証明)されていないのですが、
本書の帯にも書いてあるオイラーの等式には、そのπだけでなくℯ も出てくるわけです。

となると、ℯ (ネイピア数、自然対数の底)についても興味が湧いてきちゃいますね。

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