ランちんにローダウンサス装着しシャコタン化
ランちんことマツダ・ランティス・クーペは個人的には惚れ惚れするほどカッコイイとは思わないですが
ちょいと独特な造形ではあるし、かつ全体のプロポーションはなかなか纏まってると思ってます。
けれども、フェンダーとタイヤの隙間が大きめでタイヤが小さく見えたり、腰高感があるのが残念です。
ワンサイズくらい径が大きなタイヤの方が見た目はしっくりくるだろうけど
そうすると車高が上がるし、ストロークしたり転舵したりしたときに当たりが出るかもしれないし、
ハイギヤードになって坂道発進とかしにくくなったりするので、やりたくはありません。
特に1速よりリバースがハイギヤードなこともあり、駐車場などでのバックの登りが苦手なんですよ。
ならば、シャコタンにするしかないですね。
スバル・ブラットとかビーあんなどでもシャコタンにしてたので、基本的にシャコタン好きですし(笑)
ビーあんの時はこの記事のようにエイヤッとバネカットで適当にシャコタンにしたのですが
それはスバル車なら予想がついたこと、インプレッサなら中古部品入手も容易で元に戻しやすいこと、
それにそもそもビーあんにはカッコだけで走りの性能を求めていなかったからでした。
一方で、ランちんについてはそれらは当てはまらないので、バネカットはリスクがあり、
なのでアフター向けのローダウン・サスペンションを探して、そっちに交換することにしました。
ただ、アフター向けのサスはやたらとバネ定数が高かったりしたり
思ったように車高が下がらなかったり、逆に下がり過ぎてしまったりするリスクもありますが。
RS★Rのダウンサス一式を楽天さんで購入しました。
税込・送料込で17,545円でした。
実はコレ、今年の1月に早々に購入していたのですが、車検を取ってから交換しようと目論んで、
(車検で咎められることはないですが、光軸がズレる可能性はあるので)
さらに、電動インパクトレンチを購入してから交換とズルズルと遅れて
やっと交換する気になったというわけです。
ちなみに、ダウン量は40~35/30~25、バネ定数は4.25/2.34となっています。
単位など書かれていないので不親切な表示ではありますが、まぁ想像はできますね。
フロント/リアという意味で、単位はダウン量は[mm]で、バネ定数は[kg/mm]でしょう。
ランちんはMT車なのでAT車よりフロント軸重が軽めだから、ダウン量は少なめになるでしょうが
(純正品は軸重により細かく設定されてるでしょうし、もしかしたら左右で別品番のこともありますが
アフター品では在庫管理という意味でもひとまとめにしているでしょうから)
まぁ、下がり過ぎずにちょうどよさそうな具合になるかなぁと予想されます。
バネ定数はノーマルの数値を知らないけど、直感ではフロントの4.25は少し高いなぁと感じますが
ランちんを走らせた印象では、もともとノーマルでも結構高めのバネ定数のような気もしますから
このくらいがちょうど良いのかも知れないし、バカみたいに固いバネではなさそうです。
そもそもローダウンするなら底付きなどの懸念があるので、ある程度バネ定数を高くすべきですし。
では、フロントから交換していきましょう。
それほど苦労せずに取り外せました。まだ、左側だけですが。
といっても、ストラットタワーバーなぞ付いているものだから面倒ではありましたし
スプリングコンプレッサーを縮めるのはそうとうに体力を消耗しましたが。
そう、超安物のスプリングコンプレッサーなのでインパクトレンチで回すのは危険ですからね。
それに、このスプリング・コンプレッサーに合うインパクト用ソケットもありませんし。
フロントのコイルスプリングは巻き数が少ないのでなかなか大変です。
ちなみに、フロント・ストラットはロッド径も太く、剛性の高い構造で、さすがにしっかりしてます。
それなのに、アッパーマウントのベアリング(水色矢印)は見るからに安物の樹脂製なのが残念です。
軽自動車レベルで、これだから操舵感がすっきりせずにあまりよくないんですかね。
ローダウンスプリング(左側)とノーマルスプリング(右側)とを見比べてみましょう。
ローダウンの方が巻き数が多くて自由長が短いです。
線径は測ってないけど見た目はさほど違いはないですかね。
なので、ローダウンの方がバネ定数が低くも感じますけど、どうでしょうか。
ただ、ローダウンのは上部はピッチが細かいので、非線形バネ定数になっているのかもしれません。
で、ローダウンスプリングを装着して……とここで問題発生!
ストラット・トップのネジ山が潰れている!
やらかしてしまった覚えはないし、ナットの方のネジ山を見ると綺麗なもんだし、切りくずもない。
おそらく、前オーナーか整備工場のどこかでやらかしたんでしょう。
きちんとスプリングを縮めないままに、無理矢理ここのナットを緩めたり締めようとすると
こういうことをやらかしてしまうんですよねぇ。困ったもんです。
実は分解する時にここが不自然にダブルナットになっていたんですよね。
いろんな車を見てきたけどストラットのトップをダブルナットにしている車なんて見たことなかったです。
ネジ山を潰してしまって、あるいは潰れているのを発見して、安全のためダブルナットにしたんでしょう。
安全のためというより、新しいストラットに交換せずに誤魔化したということでしょうが、
まぁボクもこのまま誤魔化すしかないですね(汗)
無事に組み付けられればの話ですが……なんとか組み付け出来ました。もちろん、ダブルナットで。
さらに、実はもうひとつ懸念される部分というか危険な個所が見られました。
前オーナーが、ブレーキホースをアフターのステンレスメッシュのものに替えたようですが
そのホースのストラットへの取付けがなんとタイラップ留めとなっています。
いくらステンメッシュでもブレーキホースが傷つく可能性の高い取付け方は怖いものがあります。
でも、正規部品はないし、エア抜きの手間など考えると、またタイラップ留めしか方法はないでしょう。
というわけで、自宅を漁ったらこんなゴム製のグロメットがあったので
ブラケットの端面に保護するかっこうで挟み込んでからタイラップ留めとしました。
これで少しは安心できるでしょう。
さて、同様に右側も交換。なお、右側のストラット・トップのネジはネジ山の潰れもなく正常でした。
そして、なんだかんだでフロントだけで3時間ほども掛かってしまいました。
もーヘロヘロ、クタクタ。そして、腹減った~(笑)
リアは翌日にしようかなと思いながらも、昼飯しっかり食って、少し昼寝したら、
少し復活したので、老体に鞭打って、その日のうちにリアも交換することに。
リアにもご丁寧にストラット・タワーバーが付いているし
なによりも、でかい内装トリムを外さないとアッパーマウントのナットが外せないので大変です。
整備用の小窓が設定されていると楽なんですけどね。
内容トリムなどは見えない部分があり、各メーカー癖があるので試行錯誤になるんですよね。
案の定、幾つかのプラスチック部品が少しおっ欠けたりしてしまいましたし、
ナットがブラックホールに吸い込まれて、消失してしまいましたorz ボクの不注意ですが……
リア・ストラットの取り外し完了。そして分解も完了です。左側だけですが。
面白いのはアッパーマウントに水色矢印のようなゴム風船みたいのが付いていること。
おそらく、ロードノイズ対策だと思われますが、こんな形状のは初めて見ました。
それと、ウレタン製のヘルパースプリングが蛇腹構造でなく面白い形してますが
これだけボリュームのしっかりしたものは日本車ではあまり見かけないほどですかね。
リアもローダウン・スプリング(左側)とノーマル・スプリング(右側)を見比べてみましょう。
ローダウンの方が巻き数が多く、さらに自由長も長いですね。
フロント同様に、上部のピッチが細かくなっていて非線形バネ定数でしょう。
リアはスプリングの巻き数も多くて、セット荷重もあまりないので、
スプリングコンプレッサーで縮める量も少なくて済み
体力的にも時間的にも比較的スムーズに交換完了です。
それでも、なんだかんだで2時間以上はかかってしまいましたので
フロントとリアで準備から片づけまで正味5時間以上もかかってしまいました。
そして、体力的にももうヘトヘトを通りこしてグッタリですし、筋肉痛も確定ですな(憐)
最後に、ビフォー/アフターを比較してみましょう。 ⇒
ホイールアーチハイトを測ると、フロントで約31mm、リアで約27mmのダウンです。
歩行者目線ではこんな感じとなりました。
とりあえず見た目は腰高感も解消されて、それでも節度感があってイイ感じですかね。
走ってみると、やはりバネの固さを感じます。
特に、バンプ側よりもリバウンド側の動きが速くなって、凸よりも凹部分で衝撃が大きくなるようです。
また、相対的にダンパーの減衰比が下がるからか、ダンパーの減衰が弱くなった感じもします。
なので、しっとり感というか重たいドイツ車的な感じが少し薄まって
さらっとした軽薄な乗り味になった感じもします。
かといって、まったりした動きではないので、フランス車的な乗り味になったわけではないのですが。
それと、やはり減衰比の関係かピッチングの収束がやや悪くなってしまってるかな。
ただ、前後のfo(共振周波数)異常のような不快なピッチングが続くということはないので
まぁ全体的には許容範囲かなというところです。
見た目も乗り味もノーマルの状態を知らない人からすれば、こういうものだという範疇でしょうが、
自己満足のレベルとしてはちょうどイイところですかね。
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