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新書「ウルトラマンの伝言」倉山満著を読了

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PHP新書の「ウルトラマンの伝言 日本人の守るべき神話」倉山満著を読みました。

ウルトラマンについて語っている本なんだろうと想像できますけど
ちょっと待てよ、倉山満氏って……この「国際法で読み解く戦後史の真実」という
やや難解で政治的・思想的な内容の本を書いていた人じゃないですか。
なんだか同一人物が書いているのかなと疑ってしまうくらい毛色の違うタイトルっぽいですね。

内容的にも確かに所々に「国際法」とか「ウェストファリア体制」などの言葉も出てくるものの
ボリュームとしてはほぼウルトラマン・シリーズの解説本といってもいいほど
各シリーズの製作スタッフ紹介から製作逸話や各回の脚本が誰でどんなストーリーかまで
ほぼすべてネタバレとなってしまうほど解説しているものとなっています。

 

ボクは1962年生まれなのでいちおうウルトラマン世代ということになるのでしょうし
確かにウルトラセブンはリアルタイムで観ていた記憶もありますけど
それ以前のウルトラQやウルトラマンはリアルで観てたのか再放送を観てたのか定かじゃないし
どんなストーリー展開だったのかを部分的でも覚えていることはほぼありません。

ましてやその後の帰ってきたウルトラマン以降はたぶん観ていなかったと記憶してます。
ただ、同時代のミラーマンはリアルタイムで観ていた記憶もあるので
特撮モノや円谷作品にまったく興味が無くなってたわけでもないんですけどね。

なんにせよ、今さらながら過去のウルトラマン・シリーズを観返そうとは思っていないので
この本を読んでネタバレだ~と憤慨することも残念がることもないですけど……

 

そんなことよりも、本書の「はじめに」では次のように書かれいます。
                                     (以下引用)
 本書は三部作の完結編である。
 一昨年、私は『ウェストファリア体制 天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法』(PH
P新書)で、国際法とは何かについて説いた。(中略)      ウッドロー・ウィルソンで
ある。この人物は、不幸にも第一次世界大戦の際に、アメリカ大統領であった。
 昨年、私は『ウッドロー・ウィルソン 全世界を不幸にした大悪魔』(PHP新書)で、この人
物の生涯と負の遺産を描いた。(中略)
 ところで私は、『ウェストアゥリア体制』において「十字軍など、自分をウルトラマンだと思
い込んでいるバルタン星人」だと書いた。ウィルソンも自身を「ウルトラマン」すなわち「神」
だと思い込んでいた。
 現実社会には神はいないし、絶対の正義も無い。もし神の正義を実現しようとしたら、悲惨な
宗教戦争が巻き起こるだけだ。
 そこで、思い至った。
 今こそ、三部作の完結編として「ウルトラマン」を書かねばならないのではないかと。
                                    (引用終わり)

うーん、三部作の前二作はボクは読んでいませんし
ましてやウルトラマンを現実社会の国際政治や宗教などと結びつけるのもなんだかなぁの気分です。
例え製作者側にもそういう意図や含意があったのだとしても
それをわざわざ結びつけて解説・紹介するのはあまり面白味があることではないと思うのでね。

まっボクはそこまでウルトラマンに強い思いはないので良いのですが
本当に純粋にウルトラマンの大ファンだとしたら憤慨してこの本は読めないでしょうね。

ただし、その辺りのことについても著者は次のように書いています。
                                     (以下引用)
 しかし、意図的に政治的メッセージを入れていたならば、これほどの人気は得ていないはずで
ある。むしろ意図的に入れたのではなく、必死に作品をつくっているわちに、自然に入ったとい
うのが実情だろう。                           (引用終わり)

ということならばなおさらそこに政治的メッセージを読み取るというのは
著者の勝手な深読みでしかない気がしますけど……

 

ですから、そのような思想的な部分ではなく単に逸話として面白そうなことをひとつ紹介しましょう。
                                     (以下引用)
 雑誌先行の最も有名な例を挙げると、「ウルトラ兄弟」である。雑誌先行の設定であり、本編
には存在しなかった。そもそも、『ウルトラQ』『ウルトラマン』そして『ウルトラセブン』は、
まったく違う世界の話であった。雑誌の勝手な設定をファンが信じてしまい、本編がそれに影響
を受けるのを円谷プロは嫌がり、妥協案としてできたのが、「ウルトラ兄弟は、血のつながらな
いが兄弟のように仲が良い」という設定である。              (引用終わり)

そうだったんですね。まったく知りませんでした。
かといって雑誌の勝手な設定を信じたわけではなく、そんな雑誌も読みませんでしたし。
でも、子供からすればその程度の曖昧さがあったほうが楽しめるんでしょうし
最近のやたら緻密な設定をして世界観をがんじがらめに決めている作品より面白いんでしょうね。

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