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新書「世界の知性が語る『特別な日本』」を読了

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新潮新書の「世界の知性が語る『特別な日本』」会田弘継著を読みました。
タイトルからだと「自由の限界 世界の知性21人が問う国家と民主主義」とか
新しい世界 世界の賢人16人が語る未来」などといった世界中の著名人が
今度は日本という国について世界からみて特別な存在といった切り口で語っている本かと思いました。

まぁ日本すごいですねぇ本だとは思っていませんでしたけど
そのどちらでもないちょっと意外な内容のものとなっていました。

著者はボクよりひと回りくらい年長の方で
元共同通信社で海外の支局長などを歴任してきたそうでアメリカ保守思想研究家だそうです。
けど、いまいちピンとこないですね。実際、読みはじめてもピンとこなかったです。

とはいえ、いちおう表紙裏(ギャケットカバーの折り返し部分)には次のように書かれています。
                             (以下引用、改行位置変更)
近代日本は世界にとって如何なる存在だったのか。欧米列強を打ち負かした国であり、アジア
を侵略した国であり、敗戦時に驚異的な復興を遂げた国。日本が歩んだ曲折の道のりは、他国
の人々の精神にも大きな影響を与えてきた。リー・クアンユー、李登輝、プトロス・ガリ、ア
ンジェイ・ワイダ、オルハン・パムクら世界の政治家や知識人にインタビューし、それぞれの
国が抱えた近代の葛藤と日本への特別な思いに迫る。           (引用終わり)

著者が「特別な日本」という共通のお題を掲げて世界の政治家や知識人にインタビューしたのではなく
様々な機会において彼らにインタビューをした内容の中から
彼らが日本に対して特別に持っている考え、時には複雑な感情も含めて著者がまとめた本なわけです。

なので、日本は世界から見てこれこれの点で特別なんだよ、なんて明確に書かれてはいません。
もちろん、部分的にはそのようなことも出てはきますけど彼らの個人的な日本への思いも多く
だから何なんだろう?と思わされるところも多々あります。

そして、インタビュー形式で書かれているわけではないので
結局のところ著者がある程度全体の流れを作っておいて
そこに彼らとのインタビューの逸話がひとつひとつ出てくるという形になってます。

そういう意味では著者が彼ら著名人の語りを引用しつつ著者の考えを綴っているとも言えます。
ですから、なんとなく全体を通して著者のいわんとするところは分かりますし
途中で出てきた話題の伏線回収みたいな流れも出てきて、そういうことかとなりますが
それでもやはり全体としてはなにかもや~とした感じが拭えなかったですかね。

 

全体としては、著者は明治維新は開国と同時に敗戦であったと捉えていて
そして二度目の敗戦が第二次世界大戦であり、三度目の敗戦がバブル崩壊だといいます。
その前提で「終章」では次のように書いてあります。
                                 (以下引用)
 いまは三度目の敗戦の最中なのだろう。一九九〇年代はじめのバブル崩壊からの停滞
は「失われた三十年」になる。三十年といえば、明治維新の「敗戦」から数えれば日清
戦争後、第二次世界大戦の「敗戦」からならば、高度成長を達成し、第一次石油危機を
乗り越え、第一回先進国首脳会議に欧米以外の唯一の国として参加したころだ。ともに
戦前、戦後の頂点に近づく猛進をしていた時期である。       (引用終わり)

つまり本来なら三度目の敗戦を乗り越えて羽ばたいていなければならないのに出来ていない、
それには「戦死者をきちんと弔わなくてはいけない
(ここでの戦死者は比喩ではなく第二次世界大戦での戦死者のこと)
と言われても、エッなんか突然次元が違う話じゃないのと噛みあわなくなってしまいましたな。

 

それでも、ところどころ面白い話も出てきましたのでそれらを紹介しておきましょう。
                                 (以下引用)
 普通に記者・取材先の関係で緒方と接していたが、実は少し特別な関係があった。緒
方は五・一五事件で暗殺された犬養毅のひ孫である。私の勤め先の共同通信社の当時の
社長、犬養康彦は毅の孫だ。それだけでない。康彦の姉で評論家の犬養道子(一九二一
~二〇一七)は、当時ジュネーブ郊外のフランス側国境地帯の町に住んでおり、時々わ
が家に立ち寄ったりすることもあった。              (引用終わり)

ここで出てくる緒方とは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のトップにもなっていた
緒方貞子氏のことです。いくら無知のボクでも名前くらいは知ってますからね。
でも彼女が犬養毅のひ孫だったとは全く知りませんでした。
やはり血筋というか家柄があるんですね。

 

もうひとつ、どうでもいいこととも言えますがメタボについての話です。
                                 (以下引用)
 メタボリストとは、一九六〇年代以降の日本の高度成長期を駆け抜けて、世界に雄飛
していった一群の前衛建築家らを指す。奇妙な名は、彼らが自分たちの運動を「メタボ
リズム(新陳代謝)」と呼んだことに由来する。          (引用終わり)

今「メタボ」と言われると太ったオッサン(ボクも早期リタイア後はこの状態まっしぐら)で
「メタボリスト」と言ってもなんら良いイメージは湧いてきませんけど
本当なら黒川紀章、菊竹清訓など一流の建築家やデザイナーたちを指すんですね。

そもそも、メタボリック(Metabolic)は新陳代謝という意味なので悪い意味はないわけで
メタボと略してしまってはまったく違った逆の意味の言葉になってしまってるということです。
これからはボクも「メタボリスト」を自称してみますかねぇ。
といっても新陳代謝で新しく生まれる方ではなくて古くて代謝(退社)させられた方ですが……(爆)

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