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単行本「コロナワクチン3回目打ちますか?」を読了

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幻冬舎の「コロナワクチン3回目打ちますか? 医者の私が接種しない理由」志賀貢著を読みました。

3回目どうするどころか1回目も打っていないボクが読むのもなんですが
とは言え医者でもある著者が1回目も打っていないというのだから親近感も感じるというものです(笑)
まぁ親近感だけでなく、著者の考え方がボクと似たようなものなのかどうか確認したかったし
まだまだボクが分かってないことも多々あるので整理して理解しておきたかったということもあります。

それから、本書はワクチン陰謀論とかひたすらにワクチン危険論を広げようとしているものでなく
すでにワクチンを2回接種した人やこれから3回目接種を考えている人を否定するものではありません。
それはボクも同じ立場であります。

 

そして、著者がワクチンを打ってないのは高齢であることなどもその理由のひとつではありますが
それでも副作用の可能性などからワクチンを打たないという判断に至ったそうです。

なお、著者は副反応という言葉は使わずに副作用と書いています。
そもそも日本語の辞書にも副反応という言葉はないらしく
英語では薬の副作用もワクチンの副作用も同じ side effect と言っているそうで
著者によれば日本では副反応という曖昧な言葉を持ち出すことで
副作用の危険性をわざと隠して逸らそうとしているのだと指摘しています。

ボクは副作用も副反応もどちらも同じくらい危険性をはらんでいる言葉と認識してましたけど
上記のようなことを聞くと知ったかぶりで副反応とか書くのはもうやめにしますね。

それにしても、海外では副作用しかも突然死に至る重篤な副作用もきちんと調査され報道されてるけど
日本ではかなり意図的に副作用を隠蔽しようとする政府関係者や報道があるのは事実のようで
そこは著者もかなり不信感を抱いているところでもありますし、ボクも同様です。
次のようなことが書かれています。

(以下引用)       たとえば英国では、100万回当りに換算すると16件、米
国では、100万回当り18件の死亡事故が発生しています。
 しかし、この両国から大量にワクチンを輸入しているわが国では、不思議なことに
1件も死亡事故が起きていないのです。             (引用終わり)

ただ、ワクチン接種後の死亡者数は厚労省から報告はされていて
この記事にも書いたように7月中旬までの集計では100万回当り14件になります。
それでも、日本ではワクチンの副作用を覆い隠すため(ワクチン接種率を上げるため)と
死亡者および重篤な副作用がでた人に対する国の責任追及逃れと補償金抑制のために
「因果関係は認められない」とか「不明」としていると思われるというわけです。

このような不信感が著者のワクチン接種をしないとの判断に影響していることは間違いないでしょう。
そして、それはボクもある程度は似たような思いもあります。
独り身なので副作用で死んで国がお金で補償してくれても嬉しくはないですけど
それでも「因果関係は不明」で済まされたのではたまったもんじゃありません。

 

また著者はこのようにも書いています。
                                (以下引用)
 最近、「ワクチンから受ける利益『恩恵』は、ワクチンの『リスク』よりもはるか
に大きい」という言葉が頻繁に耳に入ってきます。
 そして、この後に「したがってワクチンはコロナ感染予防のために極めて有効なの
で、積極的に打ったほうがいい」という言葉が続きます。(中略)
 しかし、ワクチンは、健康な人が病気の予防のために打つ薬物です。ですから、そ
の目的から外れ、ワクチン接種の向こうに死が待ち構えているとしたら、決して納得
できることではないと思います。                (引用終わり)

ワクチンの恩恵とリスクの話は、人類全体や国民全体としてはそういう議論になるのでしょう。
1万人に1人とか副作用で死んだり苦しんだりしたってコロナで死ぬ人が何千人とか減るなら
そりゃぁ人類としてはリスクより恩恵が大きいと言う計算になるでしょうが、
でも感染リスクもそれによる死亡リスクも高くない人がワクチン副作用で突然死したら
それはその人個人にとっての恩恵よりリスクの方が大きかったとなってしまうわけです。

共産主義国家・独裁者国家ならそれでもいいのかもしれませんが
個人の自由が重視される個人主義・自由主義の国であるならそうはいきませんから。
ですから、これまた、著者の考え方はボクとほぼ同じで全面的に賛同できますね。

 

けれども、ボクがもうひとつ疑問に思ってたことについてはこの本では言及されてなかったです。
というか、それどころか著者は次のように書いていてそこにはボクは違和感を抱いています。
                                (以下引用)
 ワクチンのこの効力によって、コロナ感染は、100%ではありませんが、かなり
の確率で予防することができます。また、たとえ感染しても、重症化を防ぐ効果があ
ります。                           (引用終わり)

この重症化を防ぐというフレーズもよく聞かされた話ですが、ボクは腑に落ちないんですよ。
それは、「感染予防よりも重症化を防ぐためにワクチンを」といわれるけど
ボクはそのエビデンスを見たことがないです。

もっとも、医療関係者でもなんでもないのでちょっとネットで調べた程度でしかないですが
ワクチン接種集団とブラセボ(偽薬)集団で感染者がa人、b人出てその比率で感染予防効果を算出し
同様に重症者がA人、B人出てその比率で重症化予防効果を算出しているものしか見ていません。
そして感染予防効果も重症予防効果もだいたい90%以上という結果になっています。

これだと、ワクチン接種してないブラセボだけの人は接種した人よりも9倍も重症化した人がいたけど
そもそもワクチン接種してない人は接種した人よりも9倍も感染者がいたわけですから
その感染者の中で重症化する人の割合はほとんど変わらないという話でしかないんです。
つまり、A/aとB/bとの間に決定的な差、A/a<B/bがあるという結果を見たことがないです。

それでも、少しだけヒントになるような情報がこの本に書いてありました。
                                (以下引用)
 CDC(米国疾病予防管理センター)の調査では、2021年1月から4月までの
ブレークスルー感染の患者数は1万262人でした。そのうち2725人は無症状で
したが、感染者のうち約1.6%に当る160人が死亡しています。(引用終わり)

アメリカでのコロナ感染による死亡率は1%弱ですから
ワクチン接種をした人でも(高齢者がやや多かったとしても)1.6%も死亡しているというのでは
ワクチン接種していれば例え感染しても重症化や死亡には至りにくくなるとは言えないでしょう。

ただし、これも社会全体としてはある条件のもとでは間違った言い方ではなくて
例えば重症化しやすい高齢者の多くがワクチン接種を終え重症化しにくい人はこれからの段階では
感染者数の割には高齢者の感染者が少なくなり重症化患者数は減ってくることになるので
社会全体ではワクチン接種により重症化予防効果が出てきたと言えなくはないわけです。

なので、ここでも全体に対しては「ワクチンは重症化予防効果がある」と言える場合もあるけど
それでも個人としては「ワクチン打っても感染したら重症化する可能性はほぼ変わらない」んですよ。
そこんところを勘違いしている人って医療関係者も報道関係者も多いんじゃないのかなぁ。
勘違いしてるのか、全体向けと個人向けの切替えが出来ていないのかもしれませんが。

 

それから、この本は今年の9月30日に発行ということですので
まだ第5波が収束しそうかどうかという頃に書かれたものとなっています。
なので、今の日本ようにかなり感染が小康状態になっている状況とは違っていますが
それでも海外ではまた感染が再爆発している地域もあったり
オミクロンとかいう変異株の脅威も叫ばれており
今後日本でも第6波の感染拡大となってしまうかもしれませんが、どうなるでしょうか。

そして、ワクチンの効果は人によって差があるけれど欧米などでは6ヶ月ほどしかないとされ
既に3回目の接種=ブースター接種が進められているようですが
日本でもブースター接種が明日からスタートすると言われています。

第6波が来なければブースター接種を進んでする人は少なくなるかもしれませんが
どうなるんでしょうかねぇ。とほとんど他人ごとのような書き方になってますが……(汗)

群馬県では10月まででワクチン2回接種が84.4%とかなりワクチン接種が進みましたが
その10月の感染者(陽性者)のうち30.5%がワクチン2回接種済みの
いわゆるブレイクスルー感染者だったとニュースになっていたのを覚えています。

このニュースを耳にした瞬間はそんなにブレイクスルー感染するのかと驚きましたが
よくよく計算してみると何も驚くような不思議な数値ではないことがわかります。
仮にワクチン接種率80%と感染予防効果90%なら接種済みと未接種の感染者割合は
0.8×(1-0.9):(1-0.8)×0.9 の比率で計算されますから
この結果ではブレイクスルー感染者は30.8%となりますからピタリと合います。

つまり、ワクチン接種済みの人の抗体が少なくなって感染予防効果がなくなったのではなく
もともと想定されているワクチンの感染予防効果から当たり前の結果が出ただけのことです。

しかし、今後このブレイクスルー感染の割合が多くなっていくとしたら
ブースター接種という圧力はかなり高まるでしょう。
ただ、抗体が減ったことによって感染しやすくなってしまったのか
ワクチン2回打ったからもう大丈夫と思い込んだ人が感染対策を疎かにして感染したのか
そこんところは慎重にかつ冷静に調査してよく考えた方がいいのかなと思いますけどね。
後者が主因だとしたらワクチンパスポートとか言ってる場合じゃないですから。

逆に今後も依然としてワクチン未接種の人の感染が多いということであれば
ワクチン未接種の人に対する圧力が高まることになるでしょう。
ある程度の強制力を持たせるのかインセンティブを付けるのかなどの施策が出てくるでしょうが
それならそれでボクも考えていかなくてはいけないかもしれません。

 

最後に1回目も接種してない著者ですけど(ボクもそうですが)
3回目のブースター接種をする場合の注意点も書かれています。

要約すると、1回目、2回目で強い副作用が出た人は慎重に考えた方が良い、
事前に抗体検査(今のところ自費)をして抗体がまだ十分あればすぐに接種しなくて良い、
いつものかかりつけの医者のところで接種する、
そしていざという時のために救急医療設備の整ったところで接種する、だそうです。
かかりつけ医と設備の整ったところは矛盾するような気もしますが……

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コメント

どうもです。
久しぶりにのぞかせていただいてます。
小生も打ってません。
色々、自分で判断して決めましたが、色々、同調圧力は感じます。

最近こんな本を読みました。ご興味ありましたら是非。
コロナワクチンの全貌  小林よしのり 井上正康 小学館新書

投稿: カメムラ | 2021-12-02 22:56

>カメムラさん

やはり同調圧力を感じますか。
ボクは他人と接触がないので感じないで済んでますけど
日本社会ではそうなるでしょうねぇ。

投稿: JET | 2021-12-03 06:36

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