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新書「国際法で読み解く戦後史の真実」を読了

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PHP新書「国際法で読み解く戦後史の真実 文明の近代、野蛮な現代」倉山満著を読みました。
著者(帯に上半身が映っている人)は知らないなぁと思ってましたけど
後で調べたら以前にもこの人の著したこちらの本を読んでいましたね。

戦中・戦後史をどうみるかは各人の政治信条などによって大きく異なり対立もしてますから
この本を読んでどうこうということは端から考えていませんでしたけど
“国際法”ってなんぞや、具体的には何も知らないなと思ったので読んでみようとなった本です。

 

その国際法については次のように概略が説明されています。

                                   (以下引用)
 国際法とは何か。
 六法全書を探しても「国際法」という、そのものズバリの名前の「法律」はありません。
「法律」とは、その法律に従わせることができる政府が国民に強制するルールのことをいい
ます。このルールは私人間、法人(団体)間、私人と法人、政府と私人または法人との間で
強制的に働くものなので、「強制法」といいます。刑法や民法がその代表的な例です。しか
し、国際法は、国内法のような強制法ではありません。
では、具体的に何を指して国際法といっているのでしょうか。
 
 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要と
する。(日本国憲法第九八条二項)

 本書でいう国際法とは、日本国憲法第九八条二項がいう「確立された国際法規」、すなわ
ち「慣習国際法」のことです。(中略)
 国際法は国と国どうしの合意によって成立する「合意法」です。強制法の反対が合意法で
す。国家間の合意が破られたときに、それを守るように強制する力を持った、共通の世界政
府のような存在はありません。                    (引用終わり)

なるほど、それなら“具体的”に知らなかったのは無理もありませんし、
この本を読んでも断片的に具体的な内容にも言及されてはいますが
国際法の全体について具体的に書かれているわけではありませんでした。

とは言え、本書の第一章では国際法の歴史なども含めて幾つか基本的な説明はされています。
                                   (以下引用)
 現在、最も確立された国際法として、三つのことが言われています。
 第一、世の中の状態には戦争と平和の区別がある。
 第二、戦時において味方と敵と中立の区別をつけねばならない。
 第三、戦時において戦闘員と非戦闘員の区別をつけねばならない。   (引用終わり)

あるいは、次のようなことも書かれています。
                                   (以下引用)
 ウェストファリア体制の中で、文明国が共有している価値観とは、「人を殺してはいけま
せん。まして、惨たらしく殺してはいけません」です。         (引用終わり)

このウェストファリア体制とは、17世紀ヨーロッパでカトリックとプロテスタントによる
30年戦争の終結となったウェストファリア条約締結後の体制のことです。
まぁここまでは現代日本人の感覚からすると至極当たり前のことに聞こえますが
昔のヨーロッパ人はそれまでそうではなかったわけですから驚かされます。

 

しかし、次の展開からは耳を疑うような内容になってきます。
                                   (以下引用)
 国際法には、二面性があります。
 決闘としての戦争をやる資格を持つ主権国家どうしの戦いなら、ルールに沿って戦う。こ
れは自明の理です。
 では、決闘としての戦争をする資格もなく、力もないものに対してはどうでしょうか。答
えは、「どんなに蹂躙しようが殺そうが構わない」です。        (引用終わり)

つまり、ヨーロッパのキリスト教国家はそれ以外の地域・国を「非文明国」だと勝手に決めつけ
何をやっても構わないということになっていたわけです。
その後、トルコが「半文明国」としてウェストファリア体制に組み込まれ
先住民を蹂躙したアメリカ合衆国が米英戦争を経て文明国側となりましたが
それ以外の世界中を植民地や属国にしながら勢力拡大を図っていったが
最後に日本は逆に国際法を武器に非文明国の道を逃れることができた、ということだそうです。

それでも、まだまだ“戦後史”の話にはなってませんね(汗)

 

ただ、戦後史の部分を紹介していくとネタバレ的になってしまうので
本書の「はじめに」の部分を紹介するだけにとどめておきましょう。
                                   (以下引用)
 最初に断言しておきます。
 日本人は、全人類に対する罪を自覚すべきです。
 もし日本があそこまで愚かなことをしなければ、世界がここまで野蛮になることはなかっ
たでしょう。愚かなこととは何か。大東亜戦争のことです。(中略)
 日本の罪とは何か。世界が野蛮になっていくのを止められなかったことです。大東亜戦争
において国策を愚かに誤り、世界を野蛮にしてしまった罪です。
 本書においては、この日本の大罪について語りたいと思います。    (引用終わり)

一見、単なる戦争批判、第二次世界大戦に参戦した帝国日本軍批判かと思いきやそうではなく
参戦・敗戦そして戦後を通じて日本が世界中の秩序に対して
何の責任を持てない立場になってしまったことについて罪があるという言い方です。
つまり、本来ならば日本のみが世界の秩序を正すことができる能力があるはずなのに
それが出来ていないから罪だというわけですから
他の国民が聞いたら「何様のつもりだ」と言われかねない論理展開ですね。

まぁ、そんな日本だけが特別、日本人だけが特別という考えにはボクは賛同はできませんが
かといって他のどこかの国や国民がこれまた正しいとも思えませんけど
そのあたりについて著者は他国を次のように揶揄して書いています。
                                   (以下引用)
 国際法を理解しているのか怪しい、アメリカ。
 国際法を理解したうえで破る、ロシア。
 そもそも法を理解できない、中国。
 そもそも人の道を理解できない、北朝鮮。              (引用終わり)

まぁこれが的を得ているのかどうか断定的なことはボクは分かりませんが
国際法という切り口からこのような視点も意味のあることかも知れませんね。

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