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新書「『ひいき』の構造」を読了

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幻冬舎新書の「『ひいき』の構造」島田裕巳著を読みました。
ボクはもともと現役時代でもひいきは排除したいという意識を持っていましたし
もはや早期リタイアして組織や人との関わりも希薄なので
誰かにひいきされたり誰かをひいきしたりということはほぼありません。
とはいえ無意識にひいきをしてしまったりしている部分は多かれ少なかれあるでしょうし
対象が芸能人やスポーツやらあるいはモノであれば好き嫌い=ひいきの感情は持ちますから
タイトルに興味を持ってこの本を手に取って読み始めました。

ところで、島田裕巳氏の著した本は今まで「神社崩壊」、「神道はなぜ教えがないのか」を読んでます。
ですが、タイトルから無関係な感じなので同姓同名の別人じゃないかと考えたほどですが
著者紹介でも作家、宗教学者となっていて同一人物であると理解した次第です。

 

この本ではまずは「ひいき(贔屓)」という言葉・漢字の由来からひいきとは何かに迫ります。
                                  (以下引用)
 贔屓という熟語を構成する贔や屓といった字は、贔屓以外にはほとんど使われない。(中略)
 贔屓のなかには、貝が4回登場するが、貝は、貝貨ということばが示しているように、
貨幣としても用いられてきた。
 したがって、贔とは多くの財貨を意味し、屓は財貨を抱え込むことを意味する。
                                 (引用終わり)

へぇー、だから大切な物→特に目をかけているものの意になったのか……と納得しかけたら
                                  (以下引用)
 贔屓について、これまで述べてこなかった意味としては、石碑の台になっている亀のよ
うな生き物のことがあげられる。これは、中国にはじまり、朝鮮半島や日本に伝えられた
もので、台は亀趺と呼ばれる。(中略)
 中国において、贔屓は伝説上の生き物とされている。(中略)
 贔屓は、背に甲羅を持っていて亀に似ているが、亀ではない。あくまで想像上の生き物
で、竜の子である証に角が生えている。子どもとして出来が悪かったが、唯一の特技が、
重いものを支えることだったという。                (引用終わり)

なんて書いてあるものだから混乱してしまいます。
結局、よく分からずじまいで著者は前者の財貨説から解釈しているといいますが
それでも伝説上の生き物としての贔屓も何らかの関係があるのでは思われるから
そこにはもうひとつ何かの言い伝えや物語があったのではないですかね。
そこまで深堀されてないのでもやもやばかりが残ってしまった感じです。

というのも、ボクは知りませんでしたが、「贔屓の引き倒し」という表現があるそうで、
                                  (以下引用)
 ⑦の贔屓の引き倒しは、「ひいきすることによって、かえってその人を不利に導くこと」
(『広辞苑(第5版)』)を意味する。
 これは、石碑の柱を支える贔屓が関係しており、贔屓を引っ張ってしまうと、その上に
ある柱が倒れてしまうことに由来する。               (引用終わり)

ということですから。。。

 

で、そこからは……歌舞伎、相撲、廓(くるわ、遊郭)、宝塚、AKB48などの話が展開されます。
正直言ってボクはほとんど無縁で興味もない話なので「ひいき」の内容もピンと来ませんでした。
その後、判官贔屓から源義経、忠臣蔵、菅原道真などに話題が流れていって
やっと最終章で日本における贔屓について述べられています。
                                  (以下引用)
 しかし、日本には贔屓の文化があり、贔屓するという行為がさまざまな形で重要性を持
っているため、依怙贔屓の影響は、日本でこそ、かなり大きなものになっているように思
われる。
 日本において贔屓するという行為が重要性を帯びるのは、日本特有の社会のあり方がか
かわっている。日本が上と下の区別をやかましく言う社会であるからこそ、依怙贔屓とい
う現象が生まれ、それが問題を生んでいると考えることができるのだ。 (引用終わり)

結局は日本は上下の序列が厳格だから贔屓も重要になっているという結論のようです。
それはそうなんでしょうけど、もう少し深くて科学的なデータなどに基づく結論が欲しかったかな。

まぁでもこの結論自体にはボクも同意ではありますけどね。
なんせボクは体育会系でありながら上下の序列をやかましくいう社会にはうんざりでしたし
だからこそ贔屓されたり贔屓したりの関係とは距離を置いていたと言えるのでしょうからね。

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