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新書「くそじじいとくそばばあの日本史」を読了

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ポプラ新書の「くそじじいとくそばばあの日本史」大塚ひかり著を読みました。
この本は昨年10月発行で新品を書店が買ってきたもので
表紙の下側の白地になっている部分は一見すると帯なのかと思えますが
上側の赤地部分と同一の表紙カバーとなっていて帯は付いていません。
最近こういう帯のない本が増えてきたなという気がします。

本の帯は基本的には宣伝のためのものですが本の内容と微妙にズレたようなものも多いですし
せっかくデザインした表紙カバーの一部を覆い隠してしまうわけですから
個人的には帯は廃止してもらった方がいいのかなと思っています。
その点では本書のように初めから帯があるように見せて表紙カバーだけというのもアリですね。

本書の内容は日本史に登場する老人に関することをあれこれ紹介するというものです。
“くそじじい” “くそばばあ”と“くそ”と付けていることに関しては

(以下引用)厠の研究で知られた李家正文によれば、
「もともと、くそといふ国語の意味は、草、瘡、腐る、奇し、楠、薬、癖、曲、屎と
いふ言葉でわかるやうに、香ぐはしきもの、異香を放つもの、奇しきもの、霊妙なも
の、変はつたもの、腐つたものといふ意味をもつてゐる同系の言葉であって、もとは
くすといつたものらしく、沖縄ではいまも屎をくすと発音してゐる」(引用終わり)

といろいろと書いてありますが、まぁウケ狙いと愛着を込めて“くそ”と付けているのでしょう。
とはいえ、著者は1961年生まれですからボクより年上で今年で60歳となりますから
見た目はどうか知りませんけどもうすぐ“くそばばあ”になってしまうわけですけどね(笑)
ちなみに、ボクはこの時にも著者の本を読んでいますね。

なお、昔の人は現代人みたいに長寿ではなかったからウンヌンということが言われますが
                                 (以下引用)
 そもそも、昔も長生きな老人はたくさんいたんです。
 前近代の平均寿命が低いのは乳幼児の死亡率が異常に高いからで、古代の法律(律
令)での老人の規定も六十一歳以上。六十六歳以上で課役を免除されました。満年齢
にすれば六十で定年を迎え、六十五歳で年金をもらい始める現代人と変わりません。
                                (引用終わり)

まぁでも55歳で早期リタイアしたボクですからあまり大きな口は叩けませんね。
ただ、「人生100年時代」とか煽られてますけど誰もが100歳まで生きるわけじゃないし
逆に昔だって100歳まで生きた人もそれなりにいたわけですしね。
                                 (以下引用)
 中国の『三国志』(三世紀)の「魏志」の中の倭人伝、いわゆる『魏志倭人伝』には、
“(倭人は)寿考、或は百年、或は八・九十年”
 とあり、三世紀ころの倭人(日本人)が長生きで、中には百歳まで生きる者もいた
と記されている。                        (引用終わり)

日本人が遺伝的に長寿というよりもまだ当時は完全に農耕社会というか米食だけに偏った食生活でなく
狩猟採集的な多種多様な食文化が残っていたから長寿だったのかもしれないですけどね。

 

その他、いくつか面白いと思ったことを紹介しましょう。
                                 (以下引用)
 戦記物などに、滅びた人たちの会話がまるで見てきたように描かれているのがかね
がね疑問だったのですが、彼らはこの老女のような語り部を用意していたのか、と目
から鱗でした。(中略)
 それにしても、なぜ老女なのか?
 と考えるに、まず女は殺さぬならいというのがあったからでしょう。
 しかし女であっても若ければ、敵にレイプされる危険性が高い。  (引用終わり)

なるほど。今ならいわゆる従軍記者に当たることを老女が勤めていたというわけですか。
もっともこれは日本ならではなのかもしれないですね。
大陸の方では敵方は子供から老人まで全員殺されてしまってますから
歴史は勝者だけのもので敗者の歴史は抹殺されてしまってますからねぇ。

 

                                 (以下引用)
 日本史上、いわゆる「晩節を汚したくそじじい」ということでまず思い浮かぶのは
この人、豊臣秀吉(一五三七~一五九八)です。(長い中略)
 秀吉の晩節を汚すことになった朝鮮出兵の根っこにあるのは「肥大化した権勢欲」
です。(長い中略)
 それは現代日本の政治家を見ても分かることで、加齢によって権勢欲が増しこそす
れ、衰えはしない。                       (引用終わり)

あはは、確かにその通りなんでしょうね、と納得できます。
ただ、日本だけではなく世界中、古今東西そういうものなんでしょうね。
ボクは端っから権勢欲なんてありませんからこの先くそじじいになってもないままでしょうけど(汗)

 

貝原益軒がこんなことを書いていたそうです。
                                 (以下引用)
“今の世、老て子に養はるゝ人、わかき時より、かへつていかり多く、慾ふかくなり
て、子をせめ、人をとがめて、晩節をたもたず、心をみだす人多し”(中略)
“子の不孝をせめず、つねに楽みて残年をおくるべし”        (引用終わり)

ボクには子供はいませんが、若年世代にもこのような気持ちで接して
かつ楽しんで過ごすことを心掛けましょうかね(笑)
なお、最近(昭和)の話として以下のようなデータが紹介されています。

(以下引用)「意外だったのは、自殺に追い込まれた老人の家庭環境別の比較である」
といい、最も少なかったのは独居老人、逆に最も多かったのが、
「三世代同居の老人で、全体の六〇パーセント強を占めていた」   (引用終わり)

独居老人、特に男性の独居老人は早死にするなどと言われていますけど
こと自殺ということに限れば独居老人バンザイってことですかね(笑)
自殺の原因は孤独そのものではなく対人関係だったり他人と比較することだったりするわけですから
孤独を孤立と思わず楽しめる人は自殺なんてしないでしょうからさもありなんですけど。

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