図解「数学の世界」と「数列の世界」の2冊を読了
というか、「数学の世界」は数学の話なのに縦書きというのが変わっているのだと思いますが……
それも意図があってのことで、「はじめに」の冒頭に次のように書かれています。
(以下引用)
本書は「数式のない数学の本」です。大半の記事にはただひとつの数式も出てきません。
(中略) そこでこの冊子では、読み物としての数学、を試みることにしたのです。(引用終わり)
でも、コラムや図形も多く挿入されていてそこは横書きが基本になっていて数式も多々あります。
本文中にも所々に数式も出てくるし数字も多く出てくるので
全て横書きの左開きの構成にしてくれた方がボクには読み易いのではないかと思えましたね。
パソコンやスマホが一般化した現代では横書きアレルギーのある人もほとんどいないでしょうし(笑)
内容的には高校レベルの数学までのおさらいという感じで特にへぇーということもなかったです。
ラプラス変換とかフーリエ変換とかガロア理論とかは出てこないので
ちょっと拍子抜けした感じで終わってしまった感じです。
ボクは理系大学卒ですけど大学授業はマジメに受けてなかったので曖昧なところが多いですが
高校レベルは受験勉強でいちおう勉強していましたからね。
そんな感じでしたから面白いなと思ったのは「はじめに」の以下の部分くらいでした。
(以下引用、改行位置変更)
純粋数学者は、自らの生命が尽きるときまで先へ先へと探究し続ける宿命を背負うこと
になります。そのためもあって、歴史に名をとどめた純粋数学者には、途上で精神疾患的な症状や行
動を示すようになった人が少なからず存在します(中略)
20世紀はじめのイギリスの純粋数学者G・H・ハーディー(3ページ上図)は、「純粋数学は絵画
や詩のようであり、応用数学は醜く退屈である」と言い残しました。(中略)
とはいえ、ハーディーが純粋数学者としての半生を振り返って、「私は(現世に)役に立つことを何
もなしていない」と言い残したところはなかなかの迫力ではあります。 (引用終わり)
ボクなんかは学校での数学と後は工学として数学を使用していただけなので
純粋数学からほど遠い応用数学の端っこをかじったくらいでしかないですから
ハーディー曰く「醜く退屈」な極みでしかないのでしょうね。
でも現役時代は米粒ほどかも知れないけど何か役立つことはしていたとは思いたいですね(笑)
そして、この冊子では応用数学より純粋数学の方に比重を置いているとのことですが
それを純粋数学=ヒマ人の数学、応用数学=多忙人の数学という対比で表現しています。
ボクはヒマでやることがない生活を送っているわけではないですが
無職の身ですからここでいうヒマ人に当たるのでしょうから趣味として純粋数学に触れるわけですが
あまりのめり込むと精神疾患を患ってしまうかも知れないのでほどほどにしましょうかね(笑)
もう一冊の「数列の話」も学校で習った、等差数列、等比数列からはじまりますが
ファレイ数列とかフィボナッチ数列とか聞いたこともないものまで出てきてなかなか面白かったです。
※もしかしたら学校でも出てきたのに記憶にないだけかもしれませんけど。
あるいは幾何学や生物で出てきたのかもしれませんが……
こちらもあまり実用的に意味のある内容の本ではないですし
故に現役で働いていた時もあまり数列を扱うことはしてこなかったわけですが、
この本の最終章では実用で使える数列も紹介していて
そこには単利・複利の利息の話なども書かれています。
もっともボクは早期リタイアしていても資産運用益で生活費を得ているわけでもないので
複利計算などほとんどしていないですし、ましてやローン返済などしてないから
あまり実用的とも言えないですけどね。
あと、ハッピー数(アンラッキー数)、ラッキー数というのがあるというのも面白かったです。
単に個人が好きな数とか占いで出てくる数というわけではなく
数学としてそのように定義されて名付けられている数があるということです。
興味がある人は調べてみてくださいね。。。
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