一般道での業務中の事故もカミングアウト 2
前回記事でテストコースなどのコース上以外の一般道での業務中の事故を紹介するといいながら
ボクにとっては結構衝撃的だったったひとつの事故の紹介だけで終わってしまっていたので
今回は残りの事故をなるべくさらっとカミングアウトすることにします。
時系列的に書くのが自分でも思い出しやすいし整理しやすいので
前回記事の1990年代前半ごろから今度は1997年のはじめごろ
北海道での冬期試験(2月くらい)での事故になります。
こちらは初代フォレスター(79V)の発売の年だったので何年のことかはっきりしています。
そして、雪上試験といってもテストコースのコース上での事故ではなく、
ひとつは一般道の峠道でのサンバー・ディアスの単独横転事故であり
もうひとつは試験場内の連絡通路でのフォレスターでレガシィへの衝突事故です。
そう、この年の冬期試験では2件もの事故をたて続けに起こしてしまって結構凹みました。
79Vの発売、次期年改車の開発、サンバーの各種改良試験などありさらに昇進試験もあり
精神的に落ち着きがなくなり注意力も散漫になっていたからかもしれません。
もっとも2~3月は年度末もあって毎年忙しくなるのでこの年だけのことではないのですけどね。
では、ひとつひとつ簡単に説明しましょう。
まずはサンバー・ディアス(1BOX)単独横転事故ですけど
その時は北海道試験場の近くの美深町~雄武町をつなぐ一般道(道道49号)の
片道15kmほどの松山峠(または美深峠)で走行試験をしていました。
もともと1990年初頭ごろは北海道試験場というものはなく整備小屋だけ借りて
その松山峠で走ったり当時冬季閉鎖になっていた西尾峠を専用貸し切りで走ったりしてましたので
北海道試験場が開設され周回路等のコースが整備されてもちょくちょく松山峠などで走行していました。
また、北海道試験場のコースはただ山林の木を切り倒しただけのところに
冬に雪が積もった段階で重機で踏み固めて道路っぽくしただけで
路面は凸凹で走る度に路面は荒れていき極悪路になるという代物でした。
(現在は高速周回路は舗装されているので少しはマシになっていますが)
なので、一般道の方が路面状況が格段に良かったし
カーブの曲率変化なども一般道の方が自然でかつ様々で豊富にあるので
雪上の操安乗り心地評価には一般道走行が欠かせないと考えていました。。
で、その日は峠を越えて戻る途中から急に吹雪いてきて降雪が酷くなり
どんどん道路や路肩に深雪が積もってきていたのです。
まぁ北海道試験ではこういうことはいつものことですし
いつものように左カーブのインでその路肩の深雪をラッセルしながら調子こいて走っていたら
ちょっとイン側に寄り過ぎて路肩の深雪の抵抗が大きくなりすぎたからか
ゆっくりとスピンモードになっていったんです。
そこであっさりスピンしちゃえばよかったんですが
これまたいつものようにカウンターステア当ててそのままドリフトを楽しんじゃったんです。
それでコントロールできてるはずだったのですが、実際に平面上ではコントロールできてたんですが
路面の深雪がどんどん車両右側面に掻き寄せられて溜っていって
その深雪に足元をすくわれるような形でスローモーションのようにドテっと横転してしまいました。
一瞬の出来事ではなく、「あれれぇ~どうしよう~、あら~こける~」みたいな感じでしたね。
後で冷静に考えたらサイドブレーキ引いてスピンさせたらコケなかったかもと思えますし
そのくらいの時間的余裕はあったわけですが、初めての事態になすすべなかったでしたね。
ゆっくり横転したのと自ら寄せ集めた深雪の上に横転したので大した衝撃もなく
なので怪我もなく車両もドアミラーの破損とボディが気持ち歪んだくらいで済みました。
ちなみに、ボクが横転事故を起こしたのはこれが最初で最後です。
次の北海道試験場内の連絡通路での事故については、その前に連絡通路について説明しておきましょう。
前述のように、北海道試験場のコースはただ山林の木を切り倒しただけの状態でしたし
山の地形をそのまま利用して周回路、ハンドリング路、登坂路などをあちこちに造ってるので
それぞれがバラバラに離れているし、事務所や整備室からもかなり離れています。
そして、それらを結ぶ連絡通路もただ木を切り倒しただけの一車線幅しかない狭て通路で
所々に待避所があるものの雪壁のブラインドコーナーが続く急勾配の通路を双方向で通行します。
お互いハンディ無線で連絡しあいながら通行するのですが山間で通信不良も多発します。
安全や効率のために二車線にするとか一方通行で回れるようにはなってませんし
アンテナ設置や管制室設置などで安全を確保しようともしません。
ひたすら連絡通路は最徐行で走りましょうとか頻繁に無線連絡しましょうと注意するだけです。
安全は個人の注意と責任におしつけてお金をケチるのが富士重工流の社風ですからね(呆)
長い連絡通路をチンタラと走っていては評価コースに行きつくまでに日が暮れてしますます(大袈裟)
出張期間の限られた冬期試験では吹雪いたり逆に日照りで雪が融けたり天候にも左右されやすいので
いかに効率よく試験をこなすかに普段以上に神経質になるのにこの連絡通路はイライラします。
しかも、その日は役員視察による規制や制約があって計画通り試験が進まずイライラMAXで
そのため無線応答がないから対向車は来ない“だろう”と思い込みスピード出しちゃったんですね。
そしたら、何故かレガシィの試験車が向かってくるじゃないですか!
なすすべなく……ガシャーン!でした。まっ完全にボクの過失でしたね。反省です。
しかし、この手の連絡通路での衝突事故はボクだけでなく毎年のように何回も発生していました。
なのに、根本的に手が打たれることはなかったですね。
ボクの事故もその時役員は認識していたはずですがそれでも何の手も打たれませんでしたし。
今はさすがに2車線通路になっているかと願いたいですが。。。
次は、これもテストコース内の事故ですが、群馬のテストコース内の試験車駐車場でのことです。
AWD-CoEに在籍していた時ですから2000年ということになりますかね。
この時、AWDの参考車としてメルセデスベンツEクラスワゴンの4WDを購入したのですが
納車直後にテストコース内の駐車場に停めようとバックしている時に
ポールにぶつけてテールゲートとバンパーを凹ませてしまいましたorz
ボクの心も凹みましたorz
その頃、群馬のテストコース内は慢性的な駐車場不足に陥っていたため
周回路のバンク内側にも新たに駐車場を新設した直後だったのですが
通路が入り組んでいて指定の駐車スペースまでバックで縫うように走ることを強いられたのと
不要な鉄製ポールが撤去されてなくて迂回すべきだったのですがそれを知らなかったのと
ベンツの後席中央の巨大ヘッドレストのため視認しづらかったからです。
といっても、弁解の余地なくボクのチョンボですね。反省です。
さて、情けないことにまだまだ事故は続くんですが
さらっと書くつもりが長くなってしまいましたので、本日の記事はここまでとさせてください。
ボクにとっては楽しい記事ではないですが、次回お楽しみに~(汗)
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