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新書「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」を読了

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日経プレミアシリーズの「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」
峰宗太郎 山中浩之著を読みました。
昨年12月発行で、新型コロナ感染第3波が来つつある段階までに校了された本になります。

アメリカ・ワシントン在住のウイルス免疫学者の峰宗太郎氏と
日経ビジネス編集部記者の山中浩之氏がリモート会談したものを文字起こししたもので、
一部分に非感染性疫学者の鈴木貞夫氏も加わって3人での会談となっているところがあります。

なお、タイトルから「ワクチンなんて効かないよ」ってな話じゃないかと早合点しないでくださいね。
“不都合な真実”というのは「情報を簡単に信じる」ということの戒めとして使われているだけで
結局のところは“真実”なんてものは簡単に得られないからよく勉強して考えなさいという意味です。

 

この本では、新型コロナウイルスについてその感染についてさらにはワクチンについて
とても基本的なことからひとつひとつ分かりやすく解説されています。
特にワクチンについては新型コロナに限らずその歴史から解説されていて
今回の新型コロナウイルス用の「核酸ワクチン」(mRNAワクチン)が
いかに最先端技術で超特急で作られたかにもかなりのページを割いて説明されています。

まぁそのワクチンについては結論的に言えば著者(峰氏)は悲観的ではないけど
今すぐ楽観的になれるものではないし日本としてはまだ様子見が良いのではという考えみたいです。
素人のボクもあまり根拠もなくそう思っているのですが、
欧米でワクチン接種が始まってるのに日本は……みたいなこと言い出す人や
さらにそれとオリンピック圧力を絡めてくる拙速な意見が強くなりそうでちと危惧しますね。

個人的には、新型コロナ感染で重症化する人は免疫系の暴走、アレルギー反応が起きているというので
そこを抑えることが出来ないと重症化にはあまり効果のないワクチンになっちゃうんじゃないか、
実際に副反応で免疫系の暴走のアナフィラキシーショックが数例出ているとニュースを目にすると
その辺のことはどうなの?と知りたかったわけなんですが、
要はその辺のメカニズムは複雑でほとんど何も分かってないのが現状のようです。
ワクチン製造会社だって分かってないのである程度は一か八かでやってるのでしょう(怖)

 

それはさておき、新型コロナに関しては全体としてはある意味で至極当たり前のことが書かれてます。
例えば、「呼吸器感染症対策のゴールデンルール、睡眠と栄養」として以下のように書かれてます。
                               (以下引用、改行変更)
編集Y:冒頭が「よく食べて、よく寝る」。……シンプルですね。正直、物足りないくらい。
峰:まず睡眠と栄養をしっかり取る。この重要性は多くの研究で明らかになっています。結
核、インフルエンザ、あらゆる呼吸器感染症では睡眠と栄養というのは予防のゴールドスタ
ダードなんですね。                          (引用終わり)

マスクについてもこんなことがか書かれています。             
(以下引用)          しかし、マスク警察、マスクをしていない人は出ちゃいけ
ないということまで言うと、これはかなり行き過ぎ感はある。それよりも、マスクは予防に
も、感染防止にも、「完璧」なものではないということ、そこはやはりちゃんと伝わってほ
しいと思っています。                         (引用終わり)

どちらも素人のボクが言っていることと同じですね。後者では「マスクバカ」と表現してませんが。

 

PCR検査についても詳しく説明されています。
未だに受けたい人全員に、あるいは無作為大規模にPCR検査をしろという人がいるみたいですね。
昨晩の首相会見でもどこぞの記者がそんなおバカな質問してましたけど……
峰氏も第1波の時にはPCR検査のキャパシティが不足したと指摘していますが
受けて安心したいだけの人や無作為大規模のPCR検査には否定的であり反対しています。

PCR検査の精度(感度)・偽陽性・偽陰性・特異度などについてはある程度は理解してたんですが
感染者がさほど多くないのに闇雲にPCR検査をすると無意味なだけでなく弊害が大きくなることを
とても分かりやすく丁寧に解説されていて、ボクはそのことを初めてはっきりと理解しました。
ここで弊害というのは単に病床や隔離施設がいっぱいになってパンクするってことだけじゃないです。
詳細をここに書くのは相当量引用が必要なので結論的なところだけ紹介します。
                                    (以下引用)
峰:例えば1日の400人以上亡くなる米国と、1日に7人ぐらいの日本で、PCR検査の
数が違ってもあまり意味はないのです。
編集Y:やればやるほど、偽陽性も偽陰性も出てくるんだから、流行状況が穏やかなときに
ガンガンやっても、医療機関に負荷をかけるわ、偽陰性の人が安心しちゃうわ、いいことが
ない。                                (引用終わり)

偽陰性=感染者なのに陰性と判断されることで3割ほどと言われていて
こういう人が陰性だからと平気で出歩いて喋ったり歌ったりしてればどんどん感染を広めるわけです。
偽陽性=感染者でないのに陽性と判断されること(体操・内村選手の例)は1%ほどと少ないですが
検査数を増やせば増やすほど偽陽性者も増えるわけで彼らを感染者と同じ病院や隔離施設に入れれば
感染者でない人まで感染危険性の非常に高い場所に幽閉してしまう倫理問題も大きくなります。

なので、今や自費でPCR検査も受けられるようになりましたけど
それで陰性だからといってバカなことはして欲しくないですね。
だったら何のために彼らは自費でPCR検査受けるのかってことになりますけど
まぁ自費のPCR検査をやってる機関のボロ儲けにはなりますけどね(笑)

そこで、こんなことも書かれていて、ちょいと不謹慎ながらも笑ってしまいました。
                                     (以下引用)
編集Y:ああ、分かった。分かりました。呼び方を「陽性」「陰性」じゃなくて、「陽性」と
「陽性とは言い切れない」にすればいいんじゃないですかね。まあ、「陰性」って信じられな
いと、「お守り」「免罪符」にはならないから、ビジネス上は問題があるけど……。「信者」っ
て、つなげると「儲」という字なんですよね。               (引用終わり)

なるほど、PCR検査に限らず、どんなことでも信者さんがいるから儲かるわけだ(笑)

 

最後の方では、何を信じたらいいのか、というか情報をどう選別していくかという話になり、
編集Y氏はネット情報ばかりだとトンデモ理論になりがちなので本がいいのではと言いますが……
                                   (以下引用)
峰:トンデモ本が9割以上ですよ。例えばアマゾンで「ワクチン」と4文字打って検索をす
ると、すごいことになるんです。
編集Y:すごいことになるんですか(笑)。どれどれ……。ああ、ワクチン不要派の方の本
がどんどん出ますね。この中に岩田健太郎先生(神戸大学感染症内科教授)の本が出てくる
とほっとします。ほとんど岩田先生が孤塁を守っている感じですね。   (引用終わり)

岩田氏はトンデモではないということのようで岩田氏の本を読んだボクとしてはひと安心です(笑)

 

そして、結局のところ、白黒はっきりさせようとせず、あるいは右か左かの二者択一ではなく
この本ではそれを「湯加減」と呼んでますが、そういういい湯加減や相場観を求めて
じわじわ調整するのがいいんじゃないかということになっていきます。
その意味では日本はまぁまぁうまく行っているんじゃないかとも。

まぁでも今の日本はよく考えて選択的にいい湯加減を探って
政治・医療・国民がじわじわ調整しながら動いているというよりも、
曖昧なままなぁなぁというかダラダラと流されていて
結果的にそうなってしまっているところが多分にあるように感じられますけど……

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