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新書「直観を磨く 深く考える七つの技法」を読了

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講談社現代新書の「直観を磨く 深く考える七つの技法」田坂広志著を読みました。

著者はもともとは原子力工学を専門とする技術者・研究者だそうで
三菱金属の原子力事業部で働いていたり福島原発事故対策にあたったりしたそうですが、
何故か経営学者という肩書も持ち幾つものビジネス書も執筆している方とのことです。

なので本書でも時おり原子力というか素粒子論・量子力学的なたとえが出てきたり
そうかと思うと物書きの思考が出てきたりして、二面性・多面性があるなと感じられます。

 

著者は、
(以下引用)  「論理的に考える」とは、「考える」という技法においては、実は初級課
程に他ならない。                         (引用終わり)

として、それを超えて深く考えることが大切であり
それが直観を用いた「直観思考」というものであるとしています。
そして、
                                  (以下引用)
 言葉を換えれば、本当に「深く考える技法」を身につけるためには、初級課程の
「論理思考」と上級課程の「直観思考」の間に、身につけるべき中級課程の思考法が
いくつもあるからである。
 本書においては、その中級課程の思考法として、特に重要な「五つの思考法」を取
り上げ、「論理思考」「直観思考」と併せ、「深く考える七つの技法」として述べてい
こう。                              (引用終わり)

そして、七つの思考法として次の七つを挙げています。
                                  (以下引用)
 第一  直線論理だけで考えない
 第二  二項対立構造で考えない
 第三  個別問題だけを考えない
 第四  狭い視野の中で考えない
 第五  文献知識だけで考えない
 第六  自己視点だけで考えない
 第七  直観の力を用いて考える                (引用終わり)

また、これらを言い換える形で次のように七つの思考法を紹介・説明しています。
                                  (以下引用)
 第一  「循環論理」の思考法
 第二  「対立止揚」の思考法
 第三  「課題回帰」の思考法
 第四  「水平知性」の思考法
 第五  「体験知性」の思考法
 第六  「多重人格」の思考法
 第七  「自己対話」の思考法                 (引用終わり)

この後、それぞれの思考法についてさらに詳しく説明が加えられていくのですが
それらについてはここでは割愛させていただきます。
興味がある人は本書を読んでいただければと思います。

まぁ、なんとなく言わんとしているところは心当たりがあるような気がしますけど
現役時代でもここまできちんと整理して深く考えたことはありませんでしたね。
ただ、必要に応じてこれら7つの思考法は大なり小なり使っていたような気もしますけど。
もっとも他人から見たら「てめぇなんてなんも考えてなかったろー」と言われるかもしれませんが(汗)

全体的には、なにやら怪しいセミナー講師のような洗脳口調のような文体が気になるところですが
書いてあることはまともだし整理されていて明瞭で非常に分かりやすいし
現役時代に読んでいたら仕事の能率も結果ももっと良くなってたかなと悔やまれるくらいでした。
まぁでも今となってはどうでもいいかなぁというところでもありますけどね(爆)

 

一点だけちょっと違和感を持ったことが書かれてましたので紹介しましょう。
                                  (以下引用)
 第一は、これからの高度知識社会においては、ただ論理思考を使って「考える」と
いう能力は、今後、急速に発達・普及していくAI(Artificial Intelligence:人工知
能)によって置き換わってしまうということである。         (引用終わり)

論理思考型のAIも開発が進んでいるとは言え、現在AIと呼んでいるものは
ほとんどがディープラーニングという膨大な過去データから関連性の高いものを見出すもので
そういう膨大なデータを一瞬で扱えない人間の頭脳を超える回答をも見出せるんだけど
AIはなぜそのような回答になるのかということを論理的に導き出しているわけではなく
だからどうしてそうなるのかを論理的に説明できないのが今のところのAI技術なんですよ。
そういう意味ではむしろAIの方が直感や直観に近い思考をしているとも言えるんですよね。

もちろん、単純な直線的な論理思考はいずれAIにとって代わられるから
(というかそれはAIというより単純なコンピュータ・プログラムで済むから)
もっと深く考えることが必要という意図で、著者のこの文章を理解することはできますが、
むしろ最適解らしきものならAIに任せれば簡単に回答が得られる時代になっていく、
だからこそその回答が論理的に整合している解答なのか判断するために深く考えなければならないし
あるいはまったく過去のデータがない新世界の場合にはAIに頼れず人間が深く考えるしかない、
というように説明された方がすんなり読めたかなとあまり深く考えないボクは思いましたけどね(笑)

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