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単行本「官邸ポリス」幕蓮著を読了

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講談社の「官邸ポリス 総理を支配する闇の集団」幕蓮(まくれん)著を読みました。
ハードカバーで300ページ弱の単行本(四六版)のそれなりにしっかりした本です。
この「内閣情報調査室」という新書を読んだ時にそこにも出てきた本で
面白そうだなと興味が湧いたのでネット通販で買ってみたものです。

官邸ポリスとはその内閣情報調査室の中にある架空というか仮称の組織を指しています。
その意味では、前回紹介の公安調査庁と合せて日本の情報機関に関する本が続いたことになります。
もっともこちらは小説という形にはなっていますが、告発ということになっていて
さらに帯に書いてあるように「本書の92%は現実である」が真実であるならば
ほぼ事実が書かれているということになるのでしょうね。
もっとも何をもって92%と細かい数字で言えるかは不思議なところで
むしろ9割がたは現実と書かれている方がボクには信憑性があるなと感じますけどね。

著者の幕蓮というのはもちろんペンネームで本名は明かされていませんが
東京大学法学部卒業。警察庁入庁。その後、退職。」された元警察庁キャリア官僚となってます。
これが本当であるなら、書かれている内容と照らして誰なのか特定されてしまいそうですけどねぇ。

内容的にはちょいと闇の部分に触れますし、政治的意見にもなりかねないのであまり深く説明しません。
結末があるわけでもないのでネタバレにはならないでしょうけどね。
まぁおもしろおかしく笑い飛ばせるところなどを少し紹介してみましょう。

その前にもう少し「官邸ポリス」がどんな組織を想像しているかを見てみましょう。(以下引用)

 ――政権を見張りながら隠密裏に背後で支える、国家最強の組織「官邸ポリス」。その準
備組織たる通称「エイワン」が置かれている。
「エイワン」とは、「永田町一丁目」の「永」と「一」から取った。当初は、公安警察の裏
部隊を示す「チヨダ」等と同様、「ナガタ」と呼ばれていたが、最近は、「エイワン」の呼称
で落ち着いた。表向きは、内閣情報調査室(内調)総務班のなかの一組織である (引用終わり)

となっていて、2013年の第二次安倍政権からスタートしていることになっていますが、
最終章では次のように書かれています。                   (以下引用)

                            しかし、これでエイワンの仕
事が完了したわけではない。二〇二〇年の東京オリンピックに向けて、官邸ポリスを完成さ
せ、盤石のものにしていくのだ。                      (引用終わり)

なので、現実に「官邸ポリス」なる組織があるかどうか、それ相応の組織があったとしても
今現在に完成されているのかどうかも定かではないということでしょうね。

 

内容が内容だけに政治家なども多く登場しますが、名前は微妙に変えられていて結構笑えます。
例えば、首相は多部敬三、首相夫人は恵子、内閣官房長官は須田英臣などです。
そして、内閣副官房長官は瀬戸弘和となっていてこの人が官邸ポリスのトップの位置づけです。
ちなみに現実社会の第二次安倍内閣時の内閣官房副長官は世耕弘成なんですね。

面白いのは以下のくだりです。                       (以下引用)

 幸いにして、現政権は、総理にしても副総理にしても、カネがらみの心配はない。舌禍に
ついては少々心配だが、優秀な官僚が支えれば、ある程度はカバーできる。最大の懸念の一
つは、総理夫人だ。総理夫人の恵子は、もともと交友関係が広い。よく言えば社交性があ
る。悪く言えば奔放だ。                          (引用終わり)

そして、その昭恵夫人、いやでなくて恵子夫人が絡んでくるのが
盛永学園であり、門池康正だったり、「建国会議」という保守団体だったりしています。
思いっ切り笑えたのは、それらについて官邸ポリスの若手の恋人(新聞記者)の次のひと言です。
                                     (以下引用)
「フフフ。もし、あんな詐欺師に騙されて特別な計らいをするようじゃ、一国の総理は任せ
ておけないわね。脇の甘い夫人を娶った責任は、任命責任ではなく、婚姻責任とでも言うの
かしら?」                                (引用終わり)

(笑)。
ただ、現実社会ではこの件は自殺者まで出してしまっているので笑い事では済まされませんけどね。

 

他にも、mixiじゃなくて「カオス」のチケット転売とかアイドル関連とかセクハラ問題とか
いろいろな事件がでてきてその裏側が書かれています。
その中で総裁選についても取り上げられていてちょいとビクッとしてしまいました。(以下引用)

「女性の野口里子大臣は、配偶者自身およびその交際者に問題が多いので、出馬おろしはそ
れほど難しくはないと思いますが、外務大臣も務めた桐生文男政調会長は、悪い評判も特に
なく、無難ですよね。言い換えれば、良くも悪くも目立たないタイプですから」
 瀬戸も頷く。
「最有力の対抗馬は、いまは無役の元防衛大臣、岩垣重見だ。         (引用終わり)

麻→桐になるんですかぁ、漢字の読み間違いには注意しないといけないかな(爆)
ただ、それもこれもそんなことを笑ってはいられませんよねぇ。

内閣情報調査室の一組織が総裁選の候補者の汚点・弱点を調べ上げて
それをネタに出馬を断念させようとしているということだから
情報機関が政治を左右させようとしているのと同じことですからね。
総理夫人についても公人・私人かどうかも含めて
情報機関が動いてメディア操作にも加担しているのですから大きな問題です。
もっともこの本に書いてあることが事実なら大きな問題というわけで現実がどうかは知りませんがね。

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