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44S開発でも北米走行試験に参加した

いちおう前回からの続きということになりますが本日の記事は内容がほとんどありません。
まぁいつも大した内容はなくて単なるジジイの昔話なんですが
本日はほんとうに単なる備忘録程度のことなのであしからず。

44S(2代目スバル・インプレッサ)の操安乗り心地の開発に携わったのですが
正式な試験車ではない旧型を改造しただけの試験車までしか関与しなかったので
走りの味付け、いわゆるチューニング部分など含めて細かな部分はまだまだの段階まででした。
タイヤ開発で揉めていてそちらに精力を削がれていた面もありますが(汗)

そんな段階ですから海外走行試験をして些細な部分まで確認するのはまだ早かったのですが
商品力検討という意味合いでプロジェクトチーム・メンバーが北米走行試験をするということで
何故だか一介の操安乗り心地の実験担当者であるボクにも召集がかかったので
その北米走行試験に参加したというわけです。

本来はそういう企画部分のコンセプトワーク的なものは目標性能立案前の
もっと早い段階でやるべきだなんですけどねぇ。


その北米走行試験は、1998年の9月下旬から10月にかけてでカリフォルニア州ロサンゼルス起点で
北部の山岳部ワインディングロードを走るというようなルートのトリップが中心でした。
メンバーには開発部門だけでなくSOA(アメリカ販売企画)トップ、海外企画の方がいて
開発部門でも開発総責任者(PGM)、実験総括部(性能とりまとめ役)、
シャシー設計部主査、エンジン設計部主査(いずれも設計部内のとりまとめ役)、
他にSRD(現地研究開発機関)の駐在員&現地採用アメリカ人などで、
専門部署で実務やってる人間はボクとエンジン実験部の2人だけという構成でした。
そのエンジン実験部の人はボクのSTi応援時代の直属上司で
元・技術スパイから中途入社し後に海外青年協力隊という変わり者でしたね(笑)

Usa98_0039 Usa98_0033 
そんな試験走行というより企画確認走行的なものなので集合写真からも分かるように
(いちおう顔にボカシ入れましたけど)そこそこ高齢者の多いメンバー構成ですね(汗)
なにせこの時に30代のボクが一番の若手だったのですからね。

試験車は44SのセダンWRXとワゴン・アウトバックです。
このアウトバックというグレードはレガシィ・アウトバックとは違って
嵩上げとかせずにバネで少しだけ車高を上げて少しだけ大径タイヤ履いたグレードです。
初代インプレッサでも北米市場にあったグレードですが、それがスバルXVのルーツとも言えます。
他に比較外製車としてアキュラ・インテグラ、三菱エクリプス、BMW3がありました。

ちなみに、北米市場向けはスポーティ車でもオールシーズンタイヤが基本ですから
全車オールシーズンタイヤを履いていて、例の揉めてたタイヤはありませんよ(笑)

 

Usa98_0021 
アメリカってだだっ広い大地に延々と真っ直ぐな退屈な道が続くというイメージを持ってましたが
意外となかなか楽しいワインディングもたくさんあるんですね。
この画像は比較的高速ワインディングですが2,3速主体の中低速ワインディングもあって
思わず楽しんでしまいましたね。
そう、そういうコースはほとんどボクが運転して楽しんでるので写真はないんですよね。

どの車もそれぞれ個性があって面白かったのですが、
それでもエクリプスはDP悪くて視界も悪くてハンドリングも癖があって皆から不評でした。
ボクの評価も低かったけど、それでもボクが運転すると誰よりもペースが速いので
「お前はどれ乗ってもおんなじで評価にならないんじゃないか」なんて言われてしまいましたな。

いやいや、そうじゃなくてどんな車でもすぐにその車に合わせた運転を見つけ出して
他の車と同一条件で走行させなければ比較評価にならないんですけどね。
自分の癖だけで自分の好き嫌いだけでばらばらの運転してたら客観的評価にはなりませんから。
それに、いきなり飛ばしているわけでもなく、最初はちゃんとのんびり走行から評価してますし
サーキットのように限界まで攻めて走るわけでもないし。
といいつつ、上述の「思わず楽しんだ」というのは最終的に主観的に楽しんだわけですけど(笑)

 

Usa98_0048 
最後にレンタカー会社に返却しに行った時に記念撮影。
もちろん、バイパーなんて借りてたわけではないので勝手に無断に撮影です。
いちおう、ボディにもタイヤにも1mmたりとも触らずにポージングしてます(笑)

でも知見を広めるという意味ではバイパーかコルベットもレンタルして
アメリカの道路環境で走らせてみたかったですけどね。
結局、バイパーはグランツーリスモ(1)のゲームの世界でしか経験がないまま終わっちゃいましたね(笑)

 

なお、この北米走行試験では、44S試験車の操安乗り心地の評価としては
高速域での安定性・安心感が不足しているのと乗り心地の洗練不足があり
今後の課題ということになりましたが、
全体的にはコンセプトに合致していて方向性は問題ないという結果になりました。

ということで、あっさりですがこれで44S操安乗り心地開発についての記事は完結です。
まっ、読者側からすると完結というより打ち切りと感じられてしまうかもですが。。。

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コメント

JETさんのこの手の「昔話」いつも楽しく拝見してます。
ユーザーは勝手にあーだこーだ言ってますが
開発陣のご苦労察しられます。

投稿: おおたけ | 2020-08-16 18:48

>おおたけさん

開発陣もそれぞれ勝手にあーだこーだ言い合ってますからね(笑)

投稿: JET | 2020-08-16 19:03

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