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文庫「カエルの楽園2020」百田尚樹著を読了

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新潮文庫「カエルの楽園2020」百田尚樹著を読みました。
前回紹介の新書に続いて百田尚樹著の本ですし帯からも推測できるように
新型コロナ騒動を題材にしている本ですが、こちらは小説の形をとっています。

まぁ2冊連続の百田氏の本ですが、ボク自身それほど百田氏に入れ込んでいるわけではありません。
とは言え、彼の思想はさておいて、作家としては面白いなとも思っているので
ぽっと手に取って買ってみたわけです。
総200頁ほどの薄くて気軽に読める本みたいでしたしね。

なお、この作品は当初ネットに無料公開していて百田氏自身は当初出版する気はなかったそうですが
その後の反響などにより出版することになったとのことです。


内容的には日本目線での新型コロナ騒動をそのまんまカエルの世界に置き換えて描いています。
ただそれだけなので、新たな事実とか視点とか特にありません。
カエルの世界ということで、“茹でガエル現象”に喩えた示唆があるのかもと予想もしましたが
そんなものは特になかったですね。

基本的には事実ベースですが、2020年5月5日までに終章(終章Ⅰ)を書き終えています。
従って、それ以降のこと、さらに夏以降のことなどは想像で描かれているわけです。
ただしこの本ではその後、終章Ⅱとしてカエルの世界ではなく現実の人間世界として
5月15日時点でのことが追記され、それ以降のことの推測や意見が述べられています。
さらに、「荒唐無稽なファンタジー」として終章Ⅲがまたカエルの世界として描かれています。
著者はこの終章Ⅲは「私の願望や潜在意識などはどこにもありません。」とあとがきに注記しつつ
「グッドエンディング」として書かれています。

 

小説の中ではカエルが登場するカエルの世界として描かれていますが
ほとんどの登場カエルは現実の人間としてこれはあいつだなとだいたい分かるようになってます。
一番分かりやすいのは「ハンドレット」という口うるさいカエルで
これは最後に「作者だよ」と自ら暴露しちゃったように、田尚樹自身です。

そして、前書でも書いたように百田尚樹と言えば安倍晋三親衛隊ですから
首相をどう書いているかが見物というか読み物(?)というところになります。
小説の中では元老のトップのプロメテウスという名で登場します。

そして、ハンドレッドはプロテウスのことを「単なる優柔不断」「ガッツがないからだ」
「そういう大変なことを背負いたくないというだけのことだ」と言っていますから
ここにきて安倍晋三親衛隊は降りたということともとれますかね。
それでも、終章Ⅲではプロメテウスは覚醒して自信満々にリーダーシップを取るそうですが(笑)

それにしても、プロメテウスなんてギリシャ神話の男神の名前を持ってくるところからすると
やはり安倍晋三親衛隊だからあまり茶化した名前にはできなかったのかなと思いましたけど、
プロメテウスは全知全能の神ゼウスから火(文明・武器)を人間に与え
その結果ゼウスの怒りを買い、山頂に磔にされ、ワシに啄ばまれる責め苦にあったとなってます。
そして、小説ではカエル以外にもスチームボートという名のワシが登場します。
カエルの世界には住んでいませんが上空からウシガエルが攻めてくるのを見張ってくれています。

もうお分かりですね、スチームボートは蒸気船で黒船でアメリカというわけで
そのワシに搾取されつづけているのがプロメテウスということですね。
もちろん、ウシガエルはチャイナもしくはチャイニーズという設定です。

ここまで分かるととても安倍晋三親衛隊とは思えなくなりますね。
それでも、プロメテウスはツーステップのいいなりだというのですからまだ擁護してる?
ツーステップが誰なのかはまぁ分かりますわなぁ。

 

このように、この小説は事実ベースですからネタバレはありませんし展開は既に読めてしまいますが
それでも、このように無理矢理にでも名前・名称を変えて設定しているのを楽しむことができます。

ただ、カエルの世界ですから、ネットもテレビも電話さえもありませんから
情報はすべて口伝ですし移動していかなければ得られません。
ということは、カエルたちはあちこち移動して会話したり演説したりする設定です。
マスクにみたてた蓮の花を口に当てることになってますけど
感染症が蔓延する時に一番やってはいけないことをやってしまっていて
それ故にカエルの世界という設定に無理があるなと感じてしまうところですね。

面白いのは以下の下りです。                   (以下引用)

プロメテウスは厳かに言いました。
「明日からオタマジャクシは今いる池の位置から動かないようにお願いします」
                                (引用終わり)
なるほど、このためにカエルの世界にしたのですかね(笑)
まぁでもまだまだこの本を呑気に読んでゲラゲラ笑っていられる状況になりませんけどね。

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