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角川文庫「AX」伊坂幸太郎著を読了

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角川文庫の「AX アックス」伊坂幸太郎著を読みました。
ボクは最近はあまり小説など読まないのですが、ふと興味が湧いて手に取った本です。
なんでかと言えば、単にシトロエンAXが頭に浮かんだだけなんですが(汗)

もちろん、アックスとなっているのでシトロエンAXとは何の関係もないことは分かりますが
それでもアックスってなんだっけ?うーん聞いたあるような気もするけど
とアホなボクは思うだけで、ピンと来てないまま買って読み始めたのでした。

まぁ帯に「最強の殺し屋は」と書かれているので
殺し屋を主人公にしたハードボイルドやサスペンス系の小説かなと推測はできるわけで
まぁそれはそれで好きなジャンルでもありますし、実際になかなか楽しめました。

ちなみに、殺し屋は主人公として登場しますがゴルゴ13ばりのスナイパーとしてではありません。
拳銃は出てきますが撃ち合いもなく、ですから舞台となる日本でも異世界感は少ないです。
一方でボーガン(ボウガン)が出てきますので不謹慎ながらも
読んでいる時には期せずして少しタイムリーな気もしました(違)
もっとも直近では高校生が拳銃で自殺なんてニュースもでてきてビックリなんですけどね。

 

それにしても、途中までタイトルの意味もまったくピンと来ませんでしたし
各章もAX,BEE,Crayon,EXIT,FINEとなっていて
これも何やら暗号のようで何だろうという感じでした。
最初は、頭文字でA,B,C……と並べてるのかと思いきやDがないしね。
そのDがない意味のあるのかないのかピンと来ません。

で、途中からなんとなく分かってきたのですが
それぞれの意味はないわけでもないし繋がりもあるのですけど
それがサスペンスを解く重要なキーになっているほどでもない微妙な意味合いのようです。

種明かしでもネタバレでもないので書いちゃいますが、

AX:斧ですね。そういえば学生の時に記憶したような気もします。
 ただ、武器として斧が登場するのではなく「蟷螂(とうろう)の斧」つまりカマキリの鎌のことです。
 英語でもカマキリの鎌のことはaxではなくsickle=鎌らしいのでAXとするのはこじつけかな。
 なお、「蟷螂の斧」については知りたい人は自分で調べてね。ボクも知りませんでしたけど(汗)

BEE:蜂、ここではスズメバチのことです。これには二重の意味が込められてます。
 ただ、英語でbeeというと一般的には比較的穏健なミツバチのことですから
 ここで用いられているスズメバチの意とするには少しこじつけ感がありますかね。

Crayon:クレヨン、もしくはクレヨンで描いた絵のことです。こんな綴りなんだ。

EXIT:チャラ男漫才コンビではなく(笑)単にビルの出口を指しているのかな。

FINE:普通に「見事に」とかの意味でしょうね。
 だからといって、この小説がハッピーエンドとは限りませんけど。

で、この本の末尾の「解説」を読んでいたら、本来は途中にDriveという章が入って
A,B,C,D,E,Fとなる予定だったのが何らかの理由でなくなったらしいのです。
うーん、なんだかそれがミステリーで理由を詮索したくなってしまいますね。
Drive好きですし、、、

 

なお、ストーリー的には最強の殺し屋・兜(本名ではない)は妻と大学生の息子の家族持ちであり
殺し屋稼業から足を洗おうとするが仲介屋からはそれには金が必要だと言われ
さらに家族にも危害が及ぶと仄めかされて辞めるに辞められずに汚い仕事を続けるのです。

あれっ、これって辞めたいのに自由に暮らしたいのに厭々働き続けなければならない
サラリーマン稼業と同じじゃないですか。ブラックであるか否かは問わずに。
まっボクは家族もいないしお金も大して要らなかったので早期リタイアできましたが(笑)
ただ、この小説のラスト同様にハッピーエンドになるのかどうかは分かりませんけどね(汗)

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