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新書「世界のニュースを日本人は何も知らない」を読了

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ワニブックス[PLUS]新書の「世界のニュースを日本人は何も知らない」谷本真由美著を読みました。
確かに、日本ではあまり世界のニュースはまじめに報道されませんし
ボク自身からも語学の壁もあって積極的に世界のニュースに触れているわけではないのですが、
それでも日本のニュースが世界の常識からかなりかけ離れていることは認識してますから
ちょいとこの本のタイトルに惹かれて読んでみました。

もっとも昨今の新型コロナ騒動によって図らずも世界のニュースや
日本がどう見られているかのニュースは増えたとは思いますけどね。
というか、扱う話題がコロナ一色になっただけですが。

そして、読み始めてから気付いてしまったのですが
この著者は以前に読んだ「世界でバカにされる日本人」を著した人でしたorz
出版社も同じですから続編というかほぼ重なる内容の本でしたね。

新聞、テレビなど含めて日本でのニュースでは国際ニュースはマイナーな扱いであり
海外ではゴシップ新聞に載る程度のトピックばかりが大きく取り上げられている。と書かれています。
海外にニュースに疎いボクでも日本のニュースはほとんどバラエティ状態なのだと認識してて
まともなニュース、ましてや国際情勢のニュースなんてほんの一握りしかないですからね。

それは日本のメディアのレベルが低いというのもあるとしても
日本人の読者や視聴者がそういう低レベルのどうでもいいニュースを求めているということでもあります。
とも書かれていて、確かにそうなんですよね。とここもボクは同意しますね。

でもね、だからといって欧米など先進諸国の人々が国際ニュースに敏感でゴシップ記事に興味がない
いわゆる意識高い系ばかりかというとそうでもないと思うんですよね。
この本の中でも出てきますが、日本でも「格差社会」とか「教育格差」とかいろいろ言われますが
なんだかんだいって世界的にみて日本ほど格差が少なく教育レベルの高い国って珍しいわけで
先進諸国といっても字も読めないような人も多くてそこまででなくてもある一定レベル以下の
階級や教育レベルに達してないような人たちはそもそもその手のニュースにはアクセスしないわけです。

だから先進諸国のまともなニュースはその意識高い系の階級や教育レベルにある人向けだけに
そのような内容のニュースになっているのであって、
逆に日本のニュースはまだまだ一億総中流のレベルに合わせているんでしょう。
もちろん、そこには日本が島国であるとか、世界的に異例に安全・安定している国であることも
国際ニュースに疎い要因であるのは確かでしょうけどね。

 

著者は「世界でバカにされる日本人」と同様に日本のメディアでよく出てくる
「スゴイ日本!」イメージは海外の人は持っていないよと書いてますが、
その一方で前述のように格差、教育、安全などなど「恐ろしく恵まれている国」と表現してます。
それとともに、こんなことも書かれてました。             (以下引用)

 このように信頼性が高い日本車の需要はきわめて高いのです。
 多くの日本人は「日本製品」というと家電を想像しがちですが、(中略)その重要性はテレビや
携帯電話よりもはるかに高くなり、こういった命に関わる製品をつくってきた日本企業は、ある意
味日本国の外交官の数百倍、数千倍の仕事をしているといえるでしょう。  (引用終わり)

元自動車会社のエンジニアとしてはこう言ってもらえると嬉しくなっちゃいますな(笑)
ただ、エンジニアは世界的には厚遇されてるけど、日本ではまったくですからねぇ(哀)

 

そういうことかと合点がいったのは、カルロス・ゴーン氏の拘留についての話。(以下引用)

 超有名人であるゴーン氏が、その他大勢の容疑者とまったく同じ形で拘留され、同じ
食事を提供され、同じ服を着たというのは世界的にめずらしいことです。日本の司法や
警察は汚職に染まっていないので、有名であっても超富裕層であっても一般人と同じよ
うに扱うことができるということを証明したようなものです。一般人扱いしても警察や
裁判官が暗殺されたりしないのです。                  (引用終わり)

ゴーン氏を傷害や窃盗などの容疑者と同様に拘留してるのは人権侵害だとしたり顔で語ってた人もいて
どうして待遇差が必要なのか理解できなかったのですが、実はこういうことだったんですね。
そして、おそらくゴーン氏が日本では公正な裁判が受けられないと主張している
その「公正な」という言葉は「権力や金で融通が利かない」という意味なのでしょう。
もっともボクも日本はまったく汚職のない完全クリーンな国だと信じているわけではなく
あくまでも確率や頻度として相対的に少ないということだというくらい理解してますけどね。
汚職は少なくとも忖度ははびこってますしね(怒)

 

もうひとつへぇーと思ったのは次の話です。            (以下引用)

 その結果、人生の幸福度を決めるのは学歴や資産ではなく「自己決定権があるかどう
か」という驚くべき結論が導かれたのです。
 この自己決定権というのは、つまり自分でさまざまな物事を決めることができるということです。
 サラリーマンの場合は出勤日や働く時間、場所などを自分で決められませんし、その
仕事をするかどうかということも自分では選べません。大半の人は誰かに雇われている
立場であり、「人生の選択の自由」の低い人がほとんどといえます。  (引用終わり)

ここの下りでイギリスなどではエンジニアや医療系の仕事は
厚遇で自己決定権があり売り手市場で幸福度が高いと書いてあります。
なのに日本ではまったくそんなことはないというのが悲しい現実なんですよね。

ただボクはもうサラリーマンではありませんし独り暮らしですから
今は自分の人生すべてに自己決定権があります。
その意味ではやはり「無職独身無双」ですな(*^^)v

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コメント

捕まれば富裕層も一緒なのかも知れませんが、そもそも捕まらない(笑)

投稿: kiki | 2020-04-09 19:11

>kikiさん

確かにその通りなんですが、それでも日本って世界的に見て
その確率はかなり低いというか、平均化されていると思いますね。

もちろん、格差も理不尽もありますけど、それを完全にゼロにするって
その定義からして無理がありますから。。。

投稿: JET | 2020-04-09 19:51

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