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79V発売後ですがターボ仕様車で欧州走行試験

前回記事で新車開発時の海外走行試験での意義などについて書いてしまいましたので
今回は79V(初代スバル・フォレスター)の発売後のことなので時系列的にズレてますけど
71Gでの欧州走行試験の思い出を書いておきましょう。

なお、その頃のスバルの開発符号のつけ方は数字二桁+アルファベット1文字なんですが
いちおう意味はなくランダムにつけることになってましたが
年次改良については最初の数字固定で次の数字をひとつづつ繰り上げていき
アルファベットは逆にひとつづつ繰下げていくのいう暗黙のルールがありました。
数字の0は使わないので79Vの一年目年次改良は71〇ですが
何故かアルファベットはいきなりGで71Gになってしまってるんですよね。

で、79Vは日本国内ではターボ仕様だけといういびつなグレード展開でしたが
逆に欧州ではターボ仕様なしで2.0LのNAだけというしょぼいグレード展開でのスタートで
1年目の年次改良からターボ仕様を追加販売するということになっていたのです。

別に技術的に問題があってターボ仕様が遅れたわけではなくて
欧州でのスバルは安くないと売れないから先ずはターボ仕様は要らないと
販売ディーラーに言われたからというのがその理由です。
欧州の販売ディーラーはスバル直営ではなく他のメーカーのクルマと併売なので
価格の高いスバル車は他のメーカーの価格帯と重なるので売り辛いと言われるのです。
まぁそんな状態ですから欧州でスバルが商売になるはずないんですけどね(悔)

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71Gの1次試作車(ターボ5MT)を欧州に持ち込んで試験しました。
1次試作車といっても日本仕様の79Vの左ハンドル版でしかないですけどね。
それにフォレスターは発表済みなので特にカモフラージュなどもしてなくて試験車感はないですね。

出張は1997年の秋に、ブレーキの実験担当者、動力性能の実験担当者とボクの3名と
現地ドイツ駐在員の方との4名+αという比較的こじんまりとした人数で行いました。
なので比較車もアウディA4アバント1台だけです。

また、この時の欧州出張では71Gの開発という意味だけでなく
79Vの欧州での試乗会という導入イベントの補佐役というのも一部兼ねていました。

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というわけで、暇な時間は遊んでました(笑)
一日中遊んでたわけでもないですしたまたまお茶目なことしてみただけなのですが(爆)

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トリップも兼ねてフランス・パリまで行って、そこで少しだけ休日観光もしてました。

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そしてフランスからカレー海峡(ドーバー海峡)を渡ってイギリスまで行きます。
クルマごと乗せられるフェリーのようなホバークラフトです。
船ではなくホバークラフトなのはスピードが速いからなのでしょうかね。
ホバークラフトに乗ったのはこの時が初めてですし、今後乗る可能性も低いでしょう。
天候にも左右されるのでしょうが結構揺れたのと
出港・入港の時のスピンとドリフトが混ざった動きで気持ち悪くなっちゃいました。
ゲーはしませんでしたけどね(汗)

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イギリスでもあちこち走って幽霊屋敷みたいなホテルに一泊してから
今度は列車にクルマごと載せてユーロトンネルで帰ってきました。
トンネル内なので景色は望めませんが気持ち悪い揺れは皆無で至極快適でしたね。

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ここはルクセンブルク大公国ですね。
ホテルで一泊して早朝に散歩しながら目についたクルマの写真を撮っていたら
初老のおじさんに追っ払われてしまいましたorz

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こちらはドイツのニュルブルクリンクにある博物館に展示してあった
アルファロメオ ティーボ33/2ストラダーレです。あぁ美しい。

もちろん、博物館に観光に行ったのではないのでちゃんとニュルブルクリンクを走って試験しました。
といってもタイムアタックする必要も腕もありませんので
ちょっとだけ速く走って問題ないことを確認しただけですけどね。
ボクはニュルブルクリンクはこの記事に書いたようにドミンゴで霧中に1周しただけなので
ちゃんと走るのはこの時が初めてでしたし、数周走っただけですし、
それ以後は一度もニュルブルクリンクには行ってもいないのでそれだけの走行経験しかありません。

ちなみに、79Vの開発の時にはニュルブルクリンクは一度も走らずに開発完了してます。
とにかく様々なシチュエーションで走って試験をするという意味では
ニュルブルクリンクも走っておくことは一理あるとは思いますが、
ニュルブルクリンクを走らないと開発にならないとかはないし
ましてやニュルブルクリンクでタイムアタックする必要なんてまったくないと思うんですよね。
まっ広告宣伝としては勝手にやればいいんですけど……

 

というわけで、これまた傍から見れば観光旅行しているだけのような走行試験なのですが(汗)
特に問題もなく無事に試験を終えて自信を持って欧州で販売できることが確認できたのでした。

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コメント

ルクセンブルクにもヴィヴィオがいたんですね。国籍ステッカーからすると、地元のオーナーのようですね。ルクセンブルクにも販売店があったんでしょうか。

投稿: よっさん | 2020-03-15 18:29

>よっさん

そうなんですよ、ルクセンブルクでヴィヴィオを発見したときは驚きましたし嬉しくなりましたね。
販売店があったのかどうかは分かりませんけどね。

投稿: JET | 2020-03-15 18:45

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