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新書「タテ社会と現代日本」中根千枝著を読了

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講談社現代新書の「タテ社会と現代日本」中根千枝著、構成=現代新書編集部を読み終えました。

早期リタイアしてもうタテでもヨコでもあまり社会との接点がなくなった生活を送ってますが、
それでも「タテ社会」ってずーと気になっていたフレーズですから
そこに釣られてこの本を読んでみました。

なんですが、もともと同じ中根千枝著の「タテ社会の人間関係」という本が50年以上前にあって
それを現代日本に当てはめてみるとどういう解釈になるのかを記したのがこの本なのでした。
ボクはその「タテ社会の人間関係」という本は読んだ記憶がないので
(小学生時代に「タテ社会」とかに興味を持っているわけないですしね(笑))
あるいみ新鮮な気持ちで読むことができたかなと思いますが。

なお、著者は女性の社会人類学者でインド、チベットの人類学・民俗学を調査研究するとともに
欧米での生活などの経験も踏まえて、それらとの対比で日本社会も研究している方です。
50年以上前に「タテ社会の人間関係」を著しているくらいですからもう90歳を超える高齢な方ですね。

なお、「タテ社会」というのは前著を書いた後に本のタイトルを編集部の人が付けた時に
初めて出てきた言葉なのだそうで、著者みずから提唱した言葉ではないとのことです。
そして、もちろん「タテ社会」というのは上下の関係を重視する社会関係という意味ですが
ここでは単なる上司・部下の関係とか年配・若手の関係とかというより
親分・子分の関係や先輩・後輩の関係などの中に日本特有の社会関係が見えるとのことです。

単なる仕事上の上司・部下なのに親分・子分のような関係になっていたり
年寄りには敬意をはらいましょうという儒教的な教えだけでなく
1年しか違わないのに先輩・後輩(そして同期)をことさら厳密に意識する関係だったりです。

そこにはある階級(インドはもちろん欧米も階級社会)や資格により形成される
ヨコのネットワークが親密なヨコ社会であるのに対して
日本はある特定の「場」に入ってきた順番によって上下関係が決まるタテ社会であり、
その小集団の「場」がさらにタテに数珠つなぎになっている構造が日本社会の特徴ということです。

そういうことから、「資格よりも場」が重視されるのが日本社会であり
しかもその「場」の中ではどうしても封鎖的にならざるを得ないため、
結果的に「序列意識」や「ウチやソト」の意識が強くなってしまうのだとのことです。

 

以上のようなことは、50年以上前の「タテ社会の人間関係」で指摘したことなのだそうで
それが現代日本でもほとんどそのまま何も変わらずに当てはまると書かれてます。
50年以上という1世代、2世代と時代が変わっても
そうそう簡単に社会の意識や構造は変わらないよってことでしょう。

まぁ確かにボクが社会人になりたての頃から退職する頃までの30年間を振り返っても
いろいろな制度的なものは時代に合わせて変わってきていったし
パワハラ、セクハラ、働き方改革など騒がれて意識改革も徐々に進んではいるでしょうが
やはり根底にはあいも変わらず「タテ社会」の意識が強いと感じ続けていましたからね。

 

ボクは現役サラリーマン時代、終盤は「実験総括部」という部署で
主に新車開発のそれぞれの実験部署(タテ組織)を横断的に調整し総括するという
いわばヨコ串を刺す的な立場の部署で仕事をしていましたから
その意味では日々タテ社会との戦いだったようなものです。
まぁ、ボクは親分・子分だとか先輩・後輩などは大嫌いなので(いや尊敬する先輩もいますよ)
タテ社会との戦いには適任だったのかも知れませんが……(汗)

けれども、STI(スバルテクニカインターナショナル)出向では
そのようなヨコの立場ではなくなり
部長と言えどほんとに小さな世界でのタテ社会の中での仕事だったので
嫌で嫌でしかたなかったですね。
それが嫌で早期リタイアしたわけではないですが
どのみち役職定年後はそのような状況になるであろうことは予測できていたので
早期リタイアを考えるきっかけのひとつになったのは確かですね。

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