カローラもついに3ナンバーボディになりました
先日、ふらっと近所のトヨタカローラ店まで行ってフルモデルチェンジしたカローラを見てきました。
長らく5ナンバーボディを死守してきたトヨタ・カローラですが
ついて全幅が1700mmオーバーとなり3ナンバーとなったことが話題になってます。
世界各国で販売されているカローラですから日本だけの5ナンバーに拘り続けるのは
相当に無理があるだろうと思っていたんですが、
良く調べたら海外向け(海外生産)のはとっくの昔に全幅1700mmオーバーになっていて
国内専用カローラが作り続けられていただけなんですね。
ここにきて共通プラットフォームのために1700mmに収めることができなかったとのことですが、
プラットフォームを開発した時点でカローラは国内も3ナンバー化するということは
既定路線となっていたということでしょうね。
全幅1700mmを境に何かが区分されているというのはおそらく日本だけですし
その日本でもナンバーが異なるだけで税金、通行料、通行区分など何も変わりませんから
実質的に5ナンバーでも3ナンバーでもそれ自体はそれほど意味のあることだとは
個人的には考えていないんですけどね。
もちろん、一部の立体駐車場などでは3ナンバー車不可などもあるようですから
全く関係ないとは言い切れませんが、実質的には決定的な差があるとも思えません。
日本では道路幅や駐車スペースなどインフラが5ナンバーサイズを基準にできているという人もいますが
あまり根拠があるとは思えませんしね。
それよりテレビ番組の「ポツンと一軒家」など見ていると田舎の山道は
軽自動車とりわけ軽トラを基準にできているという方が的を得ているかなと思いますが。。。
そうはいっても確かに日本にはまだまだ狭い道や狭い駐車場は多く残っていて
幅が広がると走れない・停められないと憤慨する人も多いのですが
幅広化は世界的な流れなのである意味仕方ないかなというのがボクのとらえ方でもあります。
どうしても幅が広いのが許せないって人は軽自動車でも旧車でも乗るしかないかと思うのですが
どうやら声を大にしていう人ほど軽自動車をバカにしたり新車しか乗らないって頑固だったりします(笑)
そういうこともあってか、カローラでもセダンのカローラアクシオとワゴンのカローラフィールダーは
旧型の5ナンバーサイズのものを継続してラインナップしているようです。
まぁこういうところはいかにもトヨタ的だなぁと感じさせる部分ですね。
慎重というか保守的というか、またそれが出来る余力があるということでもありますが。
そういういかにもトヨタ的保守的手法でFFにできなかった旧態然としたFRカローラが
後世になってハチロクとして一部の時代遅れの人たちに持てはやされるのですから面白いんですけどね(汗)
その昔、スバル・レガシィが5ナンバーサイズを死守した頃(3代目まで)はそれを売りにしようとしたし
一部にはそれを讃えるような風潮もなきにしもあらずでしたけど、
開発部門にいながらも意味ないよなぁ、へりくつだよなぁと思ってましたしね。
もっとも、当時はまだまだ3ナンバー車=高級車とか高性能車ってな刷り込みが残っていた時代で
だからこそ三菱ディアマンテなどいち早く3ナンバー化した車が見栄張りとして売れた時期ですから
(もちろん見栄だけで中身がなかったというつもりはありません)
スバルはそういう見栄車ではありませんよ、というメッセージとしてはアリだったでしょうけど、
でもその時代のスバルはそういうマジメさや骨太さを前面にアピールしていたのではなく
“走り”、それもWRC的で280psビルシュタインサスなどの
速さの“走り”を前面に出していたのですから何をかいわんやなのでした(笑)
こんなことを書いていると、ボクは幅広車大歓迎派なのかと勘違いされそうですが
世界的な潮流で仕方ないと諦めつつも幅広化の流れには反対の立場です。
北関東に住んでいると極端に狭くて5ナンバーサイズ車でギリギリというほどの道はあまりないですが
それでも幹線道路を外れれば狭くてすれ違いに気を遣う道はけっこう多いです。
そして、運転手の立場としてよりも歩行者や自転車側の立場からすると
幅広い車ほど歩行者や自転車の近くを通ることになるので撥ねられる危険性は増してきます。
もっとも、路側帯を走行したり自転車に幅寄せ・被せをするような行為は
車の幅の問題よりも運転手の人格の問題だとも言えますが、
大きな車・視点の高い車に乗るほど運転手自身が大きく偉くなったと勘違いして
横柄な運転をするようになるという研究結果も出ていたと思いますので
どっちもどっちで相互関連しているとも言えるでしょうから、
やはり車の幅は大きくしない方が歩行者にも自転車にも優しいと言えるでしょう。
そして、それよりもなにより、ボクにとって幅の広いクルマって運転していて面白くないんですよね。
理論的には、車ってのは幅(厳密にはトレッド幅)が広い方がコーナリング限界は高くなります。
それはタイヤの荷重-グリップ力の関係が非線形のためにそうなるわけですが
10%トレッド幅が広がったからといって10%も限界が上がるわけでもなく
履いているタイヤや様々な諸元にもよりますがせいぜい1%上がるかどうかというくらいです。
それでもレースなどで競争するならその差は結構勝敗に効いてきます。
一方で車の幅に対して道路の幅の余裕が少ないほど
いわゆるアウト・イン・アウトのライン取りがやりづらくなり旋回半径が小さくなります。
コーナリング限界(限界横G)が同じであれば旋回半径が小さいほど速く走れません。
つまり、幅が広いのは一長一短であって、特に道幅や曲率、さらにヘアピンなのかS字クランクなのか
それらによって幅が広い方が速く走れるのか遅くなるのかは変わってきて一概には言えません。
まぁ、サーキットなら幅広い方が有利でしょうし日本の林道や峠道なら幅が狭い方が有利かな。
ただ、ボクはレースするわけでもなく限界走行するわけでもなく走りを楽しみたいので
そんな1%レベルの速さの違いなんてどうでもいいんです。
それより、幅が広いとコーナリングでのライン取りの自由度が失われてしまうので
それが走りの愉しさ・面白さを決定的に削いでしまうのが一番嫌いなんですね。
この記事でちょろっと出てきたG感覚がボクにとってクルマを操る一番の面白味であって
それは単に横Gだけでなく前後Gさらに出来れば上下Gの3次元の立体的Gが
それぞれ波打つようにスムーズに組み合わさって織りなす感覚が最高のG感覚なわけで、
そのためにはコーナリングでのライン取りの自由度が不可欠なわけです。
直線でブレーキングしてカーブでは速度一定で曲率も一定、そして直線で加速、
こういう運転ではGはバラバラです。
ブレーキングしつつもハンドルを徐々に切りながらブレーキも残しつつ徐々に緩めていく、
逆にまだ旋回中でも徐々にハンドル戻しながらじんわりとアクセルを踏み込んでいく、
となれば旋回半径も最初が大きく徐々に小さくなってクリップ(最も内側)について
そして今度は徐々に旋回半径は大きくなっていくことになります。
ライン取りはどのようなラインを通るかよりもどのようなG感覚を得るかにとって大切なことです。
そして想定した通りのG感覚が得られる運転ができるととっても愉しくなるわけです。
もちろんそれ以外の要素でも運転の愉しみってのはありますし個人によっても違いはあるでしょうが、
ボクにとってはこのG感覚が最重要なのでラリっ娘やAKB38でさえも運転を愉しめるんですね。
ただAKB38は軽く内輪乗り上げたり外輪引っ掛けたりしても転覆の可能性があるので
ある程度余裕をもったライン取りを心掛けないといけませんけどね。
逆にケロっぴはその点においては心底愉しめなかったですね。加速Gだけは突出してましたけど(笑)
もっともパワーウェイトレシオが小さ過ぎて手に負えなかったところもありますけど(汗)
というわけで、まだまだしばらくはラリっ娘を乗り続けることになるのでしょうね。壊れない限りは(笑)
おまけとして、ボクの実家の周りの道路事情の動画を載せておきましょう。(倍速にしてます)
この時はAKB38での通行でしたのでまだ余裕がありますが
3ナンバーで視界の悪い車だと通りたくないところです。
単に狭いだけでなく電柱や駐車車両など障害物も多くてカーブもアップダウンも多いですし
対向自転車や対向車も来るし最後は行き止まりの下り道ですからとっても気を遣います。
免許取り立てで大学生の頃はこんな道路環境が当たり前だったのですけど
北関東の道に慣れるともうこんなところは嫌ですねぇ(汗)
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コメント
幅広化は程々にして欲しいですよね〜
ウチのプリウスは1,760mmだけど、これって164と一緒なんだよね。
転職当時、左ハンドルに慣れてなかったこともあって、164で都内を運転するのは結構ビビりながらだったもんですが(笑
やたらとよく曲がるハンドリングが、195サイズのエコタイヤのショボいグリップのおかげで安全に楽しめてますが、もうちょっと元気のいい車はどうか思うと、どれも幅広くなっちゃってウチの機械式駐車場にはキツイという...(^_^;
投稿: ゆのじ | 2019-10-05 22:26
>ゆのじさん
世界的には大きいことがいいことだの意識が強い市場が大半を占めてますから
今後も車の大型化は進んでいくでしょうし、
側面衝突安全性の強化などもあるので拡幅化も進んでいくんでしょうね。
投稿: JET | 2019-10-06 07:07
はじめまして。
いつも楽しくブログ拝見しています。
G感覚、思い通りにコントロールするのは大変ですが街中を流すくらいのスピードでも運転が面白く感じられるのがよいですね。
投稿: たみ | 2019-10-10 22:42
>たみさん
はじめまして。
そうですね、自分で操っている感覚が持てますから面白いですよね。
投稿: JET | 2019-10-11 06:32