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新書「資本主義に出口はあるか」を読了

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講談社現代新書の「資本主義に出口はあるか」荒谷大輔著を読み終えました。

著者は江戸川大学教授であり哲学・倫理学の研究者として専門書などを書いているそうですが、
この本にて初めて一般向けの本を書くことになったとあとがきに記されていました。
そこには、「荒谷の話は授業で聞くと楽しめるが、本で読むと訳が分からないという、
褒めているのか貶しているのかわからない感想をしばしばもらうことがあり、
それならばと思って書いたのが本書になります。」と書いてあります。

著者は「話し言葉を書くというのは、ひとつの大きな矛盾です。」と断ったうえで
その授業で話している内容をもとにしてこの本を
互いに声を響かせる場を開くことはできないか。そんな想いで本書はみなさまに送られます。」
と、全然分かりやすい文章になっておらず、一般向けとしてはかなり難解な内容の本でした(笑)

本書のタイトルからは「資本主義」経済の話なのかなと思いましたが
経済も含まれますが政治も含んだ思想・哲学の話とも言える内容です。

経済だと資本主義vs共産主義,政治だと保守vs革新という対立構図となり
それを右だ左だと称しているわけですが、
その右/左の概念に捻じれが生じてきていて社会の構図が分かりづらくなっています。
そこで、右/左ではなく「ロック/ルソー」という二人の哲学者の対立軸で
歴史を辿って読み解いていけば分かりやすくなるということです。

ロック(ジョン・ロック)はイギリスの産業革命(産業社会の発展)を支えたのに対し
ルソー(ジャン=ジャック・ルソー)はフランス革命に直接影響を与えた
と言えばなんとなく感じは掴めますが、それらの思想を詳しく知らなかったボクにとっては
そう言われてもそんな簡単には理解できないところではありますし、
ロックの哲学やルソーの哲学そのものをきちんと理解しようとするなら
それこそ専門書を何冊も読まないとならないでしょうから堂々巡りになってしまいます。

まぁ、それでもいままでもやもやっとしていたところが
この本によってそれなりに自分の頭の中で整理されてきたようにも思えます。
さすが専門家として日々研究している人が書いた本は全部理解できなくとも
いろいろと勉強になりました。

 

例えば、「平等」という言葉について、ロックによる「平等」は
人間なんて大差ないから生まれや出自によって差別してはいけないという意味なのに対し、
ルソーの「平等」は必要に応じて結果の不平等を調整すべきという考えが含まれているとのことです。

また、「自由」という言葉については、ロックでは「~からの自由」という消極的自由を指し、
ルソーは他人によらず自分で決める「自律」のある積極的自由を指しているとのことです。

 

で、結局、タイトルの「資本主義に出口はあるか」の答えは何?となるのですが
あるともないとも断言されてはいません(笑)
最終章では、映画の「マトリックス」を引き合いにだして著者なりの提言もされていますが
具体的に政治経済をどうするという話ではなくあくまでも哲学・思想としての考え方ですから
ボクなんかだとまだまだもやもやっと分かったような分からないようなままで終わってしまいましたorz

何年かしたらもう一度再読してみようかなと思います。

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