文庫「ガソリン生活」伊坂幸太郎著を読了
そう、この本はミステリー小説でふだんボクはあまり読まないジャンルですが
ご察知の通り、「車がしゃべる」ので面白そうということで買ってみたわけです。
もっとも、車がしゃべるといってもナイトライダーのナイト2000のように
クルマからドライバーに「やぁ、マイケル」と話かけてくるわけでもないし、
クルマに「ハイ、メルセデス」と話しかけると何かしてくれるわけでもないです(笑)
ましてやクルマがトランスフォームするわけではありません(爆)
クルマに知能があるというか意識があって近くのクルマ同士は情報交換できるし
人間の言葉をクルマは理解できるけれどもクルマから人間に情報伝達はできない、
そしてクルマには意識があっても自動運転や自動ブレーキはおろか
なんらクルマ側の意識から動くことはできないという、そういう設定です。
この本で主役級に出てくるクルマはその一家の愛車である「緑のデミオ」ではあるんですが
特別な性能や機能をもったデミオではなく、
要するにクルマが第三者としての立場でストーリーが展開されていくということになります。
よくミステリー小説・ドラマや映画で、犯人や殺害者しか知らないような場面がでてきて
それって誰目線の場面なの?って不思議に思うことがありますが、
そこがクルマ目線になっているっていうのがこの小説なわげです。
逆にクルマを離れて起きている場面は謎のまま進んでいくことになります。
というややこしいところもあるんですが、
総ページ500をゆうに超える長編でしたがなかなか面白くて一気に読んでしまった感じです。
もちろん、肝心のミステリーとしてのストーリー展開が面白かったということもありますけどね。
それについてはネタバレになってしまいますから書きませんけどね。
クルマそのものを扱った小説ではありませんが
それでもいろいろなクルマも登場するのでボクみたいなクルマ好きにはたまらないところも多いです。
残念ながらスバル車は明確には登場してきませんでしたけど。
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