新書「神(サムシング・グレート)と見えない世界」を読了
生命には「身体」と「意識(脳)」だけでなく「魂」が存在していて
「身体」は単に借り物であって死後も「魂」は存在つづけ
いわゆるあの世に帰っていってまた輪廻転生して新たな「身体」を借りる……
というような話が続いていきます。
その中で、科学万能主義的にそれらを頭から否定しオカルト扱いにする風潮に対する批判も
随所に展開されるような内容の対談になっていますが、
かといって超ムーの世界とか怪しい新興宗教の世界の話になっているわけではありません。
まぁボクは学生時代から理系で社会人でも科学技術に基づいたエンジニアリングをやってきた人間ですし、
そのようなスピリッチュアルな部分での能力を持っているわけではない人間ですから、
積極的に「魂」とか「霊」という存在を信じているというか肯定するのは抵抗を持っています。
宗教的風習とは無縁ではないですが特定の宗教に入信して何らかの「神」の存在を
心底信じているわけでもありません。
だからといって、そのような「魂」「霊」の存在を完全否定しているかというとそうでもありません。
それは現代科学で証明されてないからといって
それはまだ分かっていないだけであって完全に否定できる根拠があるわけでもないからです。
というようなこともこの本では主張されています。
が、逆に言えば結局はそこまでしかなくて、
当たり前ですがそれらの存在を肯定できるような根拠にはなにひとつ言及されてません。
その点ではやはりちょっと深堀りした議論が欲しかったという気持ちが残りました。
とはいえ、枝葉末節の部分かもしれませんが、なかなか面白いなと思ったことも幾つかありました。
例えば、アインシュタインが以下のような言葉を遺しているそうです。
「宗教抜きの科学は足が不自由も同然であり、科学抜きの宗教は目が不自由も同然である」
また、 (以下引用)
今のアンチエイジング、反加齢という流れは異常です。それとは逆に「いかに老いるか」
「いかに死ぬか」を考え、実践するほうが人間にとって幸せです。 (引用終わり)
なんてのはまさにその通りだよなぁと思えるところです。
最後はオウム真理教、クローン技術、宇宙のはじまりなど多彩な話題にもおよび
なかなか面白い内容の本ではありました。
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