会社員時代の特別休暇は一度だけ

ボクが長年勤めていた会社には年次有給休暇の他に
特別休暇という有給休暇がありました。

例えば、今回のように実父母や配偶者、子供が死亡した時は７日、
それ以外の親族で喪主（施主）なら７日、非喪主なら３日とか、
本人が結婚なら５日、子供が出生なら５日、
その他にも子供が負傷や疫病とか親族の介護とか
公職に就くとか裁判員に選任されたとかいろいろあります。

けれども、ボクが在籍中には幸いにも親族に不幸はありませんでしたし
残念ながら結婚もしませんでしたし、故に子供もできませんでしたし
公職とか裁判員とかとも無縁でした。
なので特別休暇はほとんど使ったことがなかったわけです。

特別休暇は土日などの休日をまたいでも繰り越しにはなりませんから
例えば子供の出生などだと出来れば月曜の朝に生まれて欲しいな
そうすれば月曜から金曜までまるまる５日間特別休暇になるからなどと
冗談半分に話すような人もいましたね。
（逆に言えば、そういうことを話すということは
　育児休暇をとろうという男性はまずいなかったということでしょうが）

もっとも、親族の不幸の場合にはあまり不謹慎な発言は憚られましたけどね。

ボクが３０年以上勤めていて使った特別休暇はたった一度だけでした。
それは勤続３０年の永年勤続表彰を受ける時に
その年度内に３日の特別休暇を受けられるというものだけです。

そのあたりのことはこの時の記事でもふれましたので
今回の記事はその内容と重複してしまってもうしわけないのですが、
この機会にもういちど記事にしておこうと考えたわけです。

もともと年次有給休暇でさえすべて消化することができず
毎年何十日分の有給休暇を未消化で捨ててきたわけですから
特別休暇がもらえてももらえなくても実質的にはなんら関係なかったですが、
一度は特別休暇というものを使ってみたいと思って
永年勤続の特別休暇だけは使ってみたというわけなのです。

年次有給休暇も事前に上司に伝えて承認を取ることが前提ではありますが
実際には当日風邪で休んでも有給休暇にできるくらいでしたし
特別な申請書に記入して上司印もらって人事課に提出なんてこともないので
手続き上は簡単に有給休暇は取れましたが、
一方の特別休暇は専用の申請書に記入して
上司印もらって人事に提出する必要があり面倒ということだけ知りましたね(笑)

ところで、身内に不幸があって特別休暇を取るときって
たいがいは予め分かっているわけではなく
そろそろという予感はあったとしても準備もなく突然の場合がほとんどでしょうが
それで一週間ほど休んだとしても案外会社組織としては
特に何の支障もなく業務は回っているものなんですよね。

よくバリバリの企業戦士などではオレが休むと会社が回らないとか
迷惑がかかるとか思い込んでいる人がいたりするのですが、
実は一人二人休んでいたからといって大した影響はないんで
それは単なるその人の思い込みでしかなかったりするわけです。

そりゃぁ、一週間とか休んで出社すれば
机の上には書類の山で大量の未読メールに溢れているでしょうけど
会社としては組織として大して問題もなくほぼ平常の業務となっているでしょう。
そして、実は書類の山も大量の未読メールもそのほとんどは
既に処理済みとなっていてそのまま流しても何の問題もないものでしょう。
もちろん、周りの上司・部下・同僚がフォローしてくれたおかげとも言えますが
会社ってのはそういう仕組みで動いているものなのです。

ボクは特別休暇で突然長期休暇を取ったことはなかったですけど
交通事故で入院したりギックリ腰などでそこそこ長期休んだことがありますが、
そのときもやはり特に会社に大きな問題を生じさせてしまったことはなかったですし
「ボクがいないと大変なことになる」なんて考えは微塵も持っていなかったです。
でも、世の中には、会社の中にはそんな自分自身を
誇大自己評価していると思しき人を見かけたのもこれまた事実です。

今だから言っちゃいますが、そういう人に限って
実はアナタがいない時の方が余分な仕事が発生せずに
スムーズに効率的に業務が回っていた
ってなことが往々にしてあるんですよね(笑)

突然の特別休暇による長期休暇（といっても一週間ほどですが）によって
その事実に気づく人がいるのであれば、
たとえ年次有給休暇が余っていても特別休暇って
とっても意味のあるものかなと思いますね。
どうでしょうかねぇ。

もっとも、オレがオレがってな人はそんな状況を目の当たりにしても
その事実に正面から気付く人は稀なんでしょうけどね。