「先取り貯金が貯金の王道」は本当か?
もう無職・無収入の身ですから貯金することもありませんしできません。
それでも退職金だけでなく現役時代の貯金があったからこそ
こうやって早期リタイアして無職・無収入の身であっても
のうのうとそれなりに暮らしていける目途があるわけなので
やはり貯金は大切だと言えるでしょう。
しかし、この時の記事に書いたように
20代のころまではローン組んで借金ばかりで
ほとんど貯金はありませんでした。
一方で、早期リタイアを具体的に考えるようになって
節約&貯金を心掛けはじめたのは40代後半になってからですから、
それなりに意識的に貯金をした期間は僅か10年足らずということになります。
ただもちろん、それまでも貯金がゼロであったわけではなく
なんとなくはそれなりに貯金が貯まっていってました。
なんとなくそれなりにあったのできちんと考えてみたら
もう少し頑張れば早期リタイアも可能だなと分かったというのが実際のところです。
では、その貯金はどうやって貯まったのでしょうか?
以前の記事で「固定費削減が節約の王道」といわれていると書きましたが
これまた巷では「先取り貯金が貯金の王道」といわれているようです。
先取り貯金とは給与が入ったらまずは月額いくらと決めた額を貯金してしまって
残りのお金だけで生活するようにするということです。
月々お金を使っていって余ったお金を貯金に回そうと思っていると
給料日前にふと気付くともう残ったお金がなくて
まともに貯金できないなんてことがないようにする作戦です。
ボクもいちおう社内預金(当初は住宅預金とかいってたと思います)という
給与から天引きされて貯金されるもので先取り貯金をしていました。
毎月僅かづつでしたが入社して2,3年後から30年近く続けていたので
利息も含めてそれなりにまとまった額の貯金になっていました。
と書くと、やはり貯金するには先取り貯金が王道ということになりそうです。
しかし、個人的にはそして結果的にはそうとも言い切れないと考えています。
というのも、それだけでは早期リタイア資金のうちの一部分しか貯金できていませんし、
逆にもしこの先取り貯金をしていなければほとんど貯金が貯まらなかったかというと
その先取り貯金以外にもそれなりの額の貯金があったので
先取り貯金が必須というわけでもなかったと思うからです。
社内貯金は先取り貯金という意味合いよりも
単に利息が有利という意味合いがきっかけとして強かったです。
それでは、どうしてなんとなく貯金が出来たのか。
まずは大前提としてローンなどの借金をしなくなったということがあります。
いろいろと優遇されている住宅ローンでさえ金利の無駄は拭えませんからね。
ましてやデフレ時代を生きてきたのでローンで得することはないですから。
もうひとつ、これは妙に聞こえるかもしれませんが
「お金に無頓着」だったからかなと思います。
いい方を変えると「お金にあまり執着してなかった」とも言えます。
「お金に無頓着」だと貯金が出来るって逆だろと思わるでしょうけど
給与を貰ったら何か贅沢したいとかボーナス出たからあれ買おうとか
いわゆる“自分へのご褒美”って感覚がほとんどなかったということです。
そりゃぁたくさんお金もらえれば嬉しいのはたしかですが
まぁそこそこ食っていければいいとも思ってましたから
別に給与が出たとかボーナスが出たとかでもそれほど嬉しいとも思わなかったです。
そもそも給与もボーナスも現金支給じゃなく明細しか貰わないので実感もないですし
かといって通帳みてニヤニヤすることもなかったですし。
そもそも通帳なんてほとんど記帳してませんし。
(さらに昨今はネット銀行で通帳なんか存在しないですし)
さらにクレジットカード決済がメインとなるようになったからは
財布に入ってるとついつい散財してしまうというわけでもないですし。
それと、入社してすぐに残業規制とかボーナス削減みたいなものがあり
それで生活が苦しいとかいっている先輩や同僚が周りに多くいたことから
そもそも残業代やボーナスに依存しているのがおかしいんだよなという意識を強く持ち
残業などが多くて給与が多かった月でもボーナスが出た時でも
それはそれとして特に余分に贅沢しようとも思わなかったわけです。
逆に言えば残業代やボーナスに依存しないで生活できるようにしないとという
節約というか無理な生活レベルにはならないようにしようという
そんな意識だけは常に持っていたということです。
つまり、今になって思えば、あんまり貯金しなくちゃとやっきになるほど
お金に執着してしまいかえって“自分へのご褒美”をしたくなってしまい
結果的にお金が貯まらないなんてことになりかねないのではないかなということです。
それと、振り返ればラッキーだったということもあるでしょう。
まっ、これを言ってしまうと身も蓋もないといいますか
今の若い人からは反感を買いそうな気もしますが
なんだかんだいっても勤めていた会社が年功序列に近い賃金体系を
少なくともボクが在籍中は維持していたということになるでしょう。
もちろん、年功序列に近いといっても個人差はありましたけど。
また、これは早期リタイアを考えた以降のことになりますが
会社の業績が急に好転してきて給料はあまり変わらないものの
ボーナスがそれなりに増額されたので早期リタイア資金に余裕が生まれました。
ただ、これも給料増えたら、ボーナス増えたらと
“自分へのご褒美”とかプチ贅沢とかで生活レベルを引き上げていたら
貯金は増えることはなかったでしょう。
もっとも、贅沢というより結婚、育児・教育など歳とともに増加する出費に
無関係でいられたというのも大きかったのかもしれません。
それを理由に結婚しなかった(できなかった)わけではありませんが
結果的にそこそこ貯金できたのはこれもラッキーだったということになりますかね。
結局、先取り貯金はそれはそれで効果的な方法ではありますが、
その前に借金をしないということと
収入があっても“自分へのご褒美”とか考えず
また収入がアップしてもそれに合わせて生活レベルを上げてしまわない、
このことがボクの場合は結果的にもっとも有効だったという話でした。
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