自爆営業ギリギリの紹介販売ノルマ
30年以上勤めていた会社には紹介販売制度というものがありました。
自社製品(スバル車)を買いそうな人の情報を販売ディーラーに連絡して
その紹介した人が成約してくれた場合には、
そのお客さんにはオプション部品購入や整備代金に使える商品券が贈られ
紹介した従業員にも僅かながらお金が支払われます。
もっとも数百万円もするようなクルマを購入しても
商品券は1万円分前後しか貰えませんし
紹介した従業員にも数千円しか貰えませんが。。。
それよりもその紹介販売をせよと半ばノルマのように迫られてました。
組合員(労働組合加入の一般従業員)なら最低1台/年の紹介・成約を
そして職制(課長クラス以上)なら最低2台/年の紹介・成約をという具合です。
そうはいってもそうそう皆が簡単に紹介販売で成約できるわけはなく
また毎年コンスタントに成約できるわけでもないですよね。
ボクもなんだかんだと累計では30台以上は紹介販売してきたと思いますが
それでもまったくゼロという年も何度もありました。
そもそも紹介販売ってスバル車を検討している人を
紹介しましょうというのが本来の趣旨なはずです。
新車を買おうとしている人、スバル車はどうなんだろうかという人
それでもそういう人がすべてディーラーに足を運ぶわけではないので、
それを近くのディーラーセールスマンに情報提供することで
セールスマンが販売しやすくしましょうということのはずです。
そう、成約するかどうかは紹介されたお客とセールスマンとの交渉次第のはずです。
それなのに成約するまでを重視するのはおかしいですよね。
特にある時期、とある役員が開発部門のトップになっていた時は
この紹介販売が強化されてしまい完全にノルマとなっていました。
職制の場合は達成できないと減給されてしまいます。
組合員でも職場ごとに集計されて1台も紹介販売で成約がない場合には
年度末には毎日のように上司からパワハラまがいに
紹介販売を迫られるという事態になっていました。
そのために、いやいや自腹でスバル車を買うなんて人も少なくなかったようです。
安い軽自動車を初回車検が来る前にどんどんと買い替える人までいたそうです。
もうこうなると完全に自爆営業という状態ですよね。
それよりもっと酷かったのは、
ディーラーのセールスマン(出向している元同僚など)に教えてもらって
見ず知らずのスバル車購入予定者を紹介したことにして
カウントするなんて輩もいたらしいです。
これなんて会社としても何もメリットないどころか
紹介販売としての商品券や報奨金を払っているだけに背任行為とも言えるものです。
実際、この時期、ボクはまだ組合員でしたけど
紹介販売がゼロだった時期に当時の部長から
上記のような方法もあるんだから(出向者に)相談してみろと言われたことがあります。
当然ながらボクは「冗談じゃないですよ」と返しましたが。。。
その後、その頃の役員は別の部門をみるようになったこともあり
またその頃のコンプライアンス上も問題が問われるようになってきて
紹介販売のノルマみたいなものはなくなっていきました。
それでも、ボクが職制になるための昇進試験を受ける時でも
その年には2台の紹介販売成約が必要という暗黙の条件がありましたね。
偶然にも知り合いで買ってくれる人がいたので苦労しませんでしたけど。
職制になってからはもう減給みたいな酷い話もなくなっていたので
ボクは自爆営業することもなかったですね。
もっとも、たとえ減給されたとしても自爆営業することは
ボクは頑としてしなかったでしょうけど。
おそらくもう今の時代では紹介販売ノルマも全社的になくなっているとは思います。
| 固定リンク
コメント
懐かしい話ですね。そんな時代ありましたね。
投稿: うなぎのたれ | 2019-02-09 09:47
>うなぎのたれさん
はじめましてでしょうか。
それとも会社でリアルにお会いしてた方ですかね。
今後ともよろしくおねがいします。
投稿: JET | 2019-02-09 11:43