早期リタイアした人間が横綱引退に思うこと
相撲に関しては、ボクは子どもの頃でも授業でやらされたことはあったけど
面白味はまったく感じなかったです。
柔道は面白かったんですけどね。
ですから今でも相撲はほとんど興味がありませんし
正直観ていても何が面白いのかさっぱり分かりません。
といいますか、あれはスポーツではなく伝統芸能だと理解してるのですけどね。
しかし、今朝のテレビのニュース番組では冒頭に稀勢の里の引退を取り上げてました。
他の局のニュース番組でも似たようなものでした。しかも延々と。
新聞の一面に当たるような大事件を取り扱うのがニュース番組の冒頭なんでしょうが
それが相撲力士の引退報道って、、、
ある意味いかにも日本らしいのでしょうが
相撲に興味のないボクにとっては非常に違和感を覚えてしまいましたね。
もちろん、相撲ファンの人、稀勢の里ファンの人ならば一大ニュースなんでしょうし
それをとやかくいうつもりは毛頭ありませんが。。。
今日は、そんな相撲にまったく興味のない早期リタイアした無職のボクが
稀勢の里の引退について思ったことを書いてみます。
稀勢の里の引退が大きく報道されるのは
当然ながら稀勢の里が横綱であったということでしょう。
横綱の品格とか責任などとよく言われますが、
ボクなんかからすると別に横綱だからといって勝たなければならない
というのは妙な話だなぁとしか思えません。
ましてや、横綱は怪我でも長期休場しているとなんやかんやと言われるのも
怪我や病気なら休むのが当然でしょうとしか思えません。
でも、相撲の「横綱」って別格でそういうものではないということなんでしょうね。
それに、横綱には降格がないというのを初めて知りましたし。
だから横綱には成績不振になったら引退しか道がないんですね。
まぁそのあとも年寄(親方)とかになって角界(相撲界)には居るわけですが。
逆に大関までだと休場が続くと降格になるそうですね。
そもそも、番付なんてものがあるのが不思議ですねぇ。
世界中でそんなスポーツはないんじゃないでしょうか。
一軍、二軍とかはあるでしょうけど。。。
番付して出世していく……日本のサラリーマン社会みたいですねぇ。
平社員から年功序列もありつつ階段を昇っていって
最後は社長を目指す?って感じですかね。
給料も番付が上がるに従って高くなるんでしょう。
ただし、サラリーマンでは降格になることは非常に稀ですけどね。
病気や産休・育休で休職していても簡単には降格にならないです。
それでも、長期休職しているとなんだかんだと冷遇されやすいのが
日本企業や日本社会の問題点としてありますよね。
やり直しがなかなか利かない社会になってますから。
そして、サラリーマンは労働組合から脱退して職制(管理職)になると
もう一度労働組合員に戻ることはできません。
つまり降格されることはなく退職しか道がなくなるわけです。
そんなところもなんだか角界と共通性があるのかなと思ったりしてね。
もっとも、それからさらに上、つまり会社役員になる道もあるわけですが……
また、角界では年齢による定年こそありませんが
自分で引退を決められるというよりは
上からの勧告みたい感じによって引退が決まる印象です。
ボクは他人によって決められるのが嫌いなので
それも早期リタイアした理由のひとつにもなっているんですよね。
団体のプロスポーツならチームから戦力外通告されて
他にどこも拾ってくれなければ引退というか失業に追い込まれますが
個人スポーツなら本人がやりたいならいつまでもやっていれば良いと思います。
本来、個人のスポーツ選手は自営業者みたいなものなんですから
勝てなくても生活していけるのならやりたいスポーツやっていていいはずですよね。
そういうところも相撲はスポーツとは違う“相撲”という
特殊な組織・制度の中でやっている芸能に過ぎないと思うわけです。
しかもそれは極めて日本的な社会の縮図、
また日本的な会社組織の縮図になっているのかなぁと思うわけです。
そしてそれは世界的にみて日本の封建的な弱点・欠点と
いわれているような部分なんですよね。
もうひとつ、今回の稀勢の里の引退報道で目立つのは
「これでまた日本人横綱が不在となった」と嘆かわしくいわれることです。
別に横綱が日本人であるか外国人であるかなんて関係ないことでしょう。
そりゃぁボクも日本人ですから日本人特有のDNAと
スポーツ適性みたいなものには興味を持ちますし
日本代表選手のようにして世界戦で競っている選手には肩入れしますけど、
「相撲は日本固有のスポーツだから横綱も日本人じゃないと……」
なんて意見には違和感を通りこして反感を抱いてしまいますね。
そこまでいうのなら、所詮相撲は伝統芸能なんだから
演じる人は日本生まれの生粋の日本男児に限るとかにすればいいんですよ。
にもかかわらず外国人力士が誕生したのは
結局は日本側(の相撲部屋)からスカウトしたからですよね。
いわば人材不足から外国人に頼ったのがはじまりなわけです。
それなのにその外国人力士に反感を抱いて日本人横綱を待望し
過大な期待とプレッシャーを与えるって、
これまた今現在および近い将来の日本の社会の課題と繋がってしまいますね。
まっ、働いていない人間が日本の人材不足を憂う資格はありませんけど(爆)
と、相撲好きな人からは嫌われるようなことを書いてしまいましたが
最後に引退された稀勢の里には月並みな言葉ですが
「ご苦労様でした」と言ってあげたいと思います。
本音では年寄(親方)なんかにならずに綺麗さっぱりと
角界から足を洗った方が良いんじゃないかと
早期リタイアしたボクは思うんですけどね。
だってまだ全然お年寄りじゃないんだから(笑)
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