手打ち蕎麦・さとみは美味いが忙しない

自宅から比較的近いところにある「手打ち蕎麦 さとみ」へ行ってみました。
広瀬川サイクリングロードを使って７ｋｍほどの距離なのですが
その前に島村渡船休憩所までひとっ走りして戻ってきました。
最近ちょっとバイクライドしてませんでしたし身体も鈍ってきた感じだったのでね。
コメットさんに乗ったのも久しぶりで３ヶ月以上もブランクがありました。

蕎麦屋さんというより喫茶店か洋食屋さんかと見紛うような外観のお店です。
店内も外観同様にちょいと小洒落た雰囲気の喫茶店風の作りとなってます。
カウンター席はなくテーブル席だけのようです。

で、テーブル案内されて、自転車用のグローブを外しながら座ろうとしていたら、
「何にいたしましょうか？」って、常連でもあるまいしメニューぐらい見せてよ。。。
「まだ決まってないのでしばらくお時間ください」と丁寧な対応をしましたが。

ランチセットにしようか、少し酒と肴も頼もうかとか、いろいろ考えていたら、
（といってもボクはそんなに優柔不断でもないので２，３分くらいしか経ってないですが）
店員さんが来て「決まりましたか？」って訊いてくるもんだから、
面倒くさくなって酒も肴もなしにすることにしました。

相盛りの蕎麦・二色（￥９００）に舞茸の天ぷら（￥３００）を頼みました。
蕎麦はせいろ・あらびき・さらしな（変わり蕎麦）から２種類を選べるので
せいろとあらびきにしました。
画像・左があらびきで最初に出てきて、次に右のせいろが出てきました。

それにしても「盛り」で「せいろ」を頼むとか、
「あらびき」と「さらしな」と同列に「せいろ」があるとか、
それでも「あらびき」も「せいろ」も「せいろ」に盛られて出てくるとか
まぁなんだかややこしい極みですな(笑)

さて、まずはあらびきですが、もっと黒茶っぽいブツブツ入りの蕎麦を予想しましたが
思ったよりも薄く綺麗な蕎麦でしたね。
かなり太くてかなり短くてかなりコシというか純粋に硬くて歯応えのある蕎麦です。
えぐみは結構強くてえぐみというよりこれまた純粋に苦味に近いのですが
その後には蕎麦の甘みもしっかり感じられるので個人的にはありの味です。

そして、汁はやや甘めのしっかりした味のものでした。
あらびきのこの主張の強い蕎麦には相性のよいつけ汁ですね。

次は、せいろです。こちらはやや薄緑がかった色の細く長くしゅんとした蕎麦です。
香りもえぐみも甘みもバランスよく、食感というか喉越しもなかなか良いです。
ただ、ちょっと甘めの汁との相性はイマイチですかね。
もうちょいすっきり切れのある汁の方が好みです。

桜塩（ピンクソルト？）で食べる舞茸の天ぷらは肉厚でこれまた美味でした。

さてさて、蕎麦湯も風味がよく美味しくまったりと味わうことができました。
と言いたいところですが、蕎麦湯をまだ飲み終っていないうちに
店員さんに蕎麦ちょこごと全部下げられそうになってしまいました。

「ちょっとちょっと」と慌てて蕎麦ちょこだけ確保して
残りの蕎麦湯を味わっていると、、、
今度は店のご主人らしき人が来て
「次のお客さんが来るので……」って。

あのさぁ、食べ終わってから何十分も居座っているわけじゃないし
お願いだから蕎麦湯くらい落ち着いて飲ませてちょうだいよ。
おそらく蕎麦湯を飲み始めて５分、１０分も経ってないくらいですよ。
ボクより後に来た客が何組も早々に帰って行ったとかでもないし
実際ボクより後に来た客で先に帰った人はいなかったはずですし。

立ち食い蕎麦屋やオフィス街のランチ食堂やファストフード店じゃないんだし
蕎麦屋って味や食感や香りだけでなく雰囲気というか風情も愉しみのひとつでしょ。
それをまだ食事中（＝蕎麦湯堪能中）の客を急かすってのは
一番やっちゃいけないことなんじゃないかなぁ。
いや、立ち食い蕎麦屋でも食べたらさっさと帰れって店はないよな。

今まで麺紀行でいろいろな店に行きましたが
こんな対応されたのは初めて非常にショックを受けました。
蕎麦はそこそこいいだけにとっても残念です。