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幻冬舎新書「臨終の七不思議」を読了

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幻冬舎新書の「臨終の七不思議 現役医師が語るその瞬間の謎と心構え
志賀 貢 著を読みました。

別に早期リタイアして既にいわゆる終活を意識しだしたというわけでもないですし
身内の臨終が差し迫った状況になってきたというわけでもなく、
単に未知なるものに対する興味本位という感じで読んでみたわけです。

ただ、著者は現役医師であって数千人にものぼる
患者さんのご臨終に立ち会っているそうですが、
それでも科学者ではありませんから
臨終という未知のことを科学的に説明してくれるような内容にはなっていません。

あるいは、思想家や哲学者でもありませんから
臨終あるいは死後の世界についての深い思考というものでもないです。
かといって、いわゆるオカルト的な出来事を集めたものでもありません。

それでも、著者がなんとなく不思議と思えるような事や考えている事を
実例なども交えて紹介しているというのが本書の内容になります。
ですから、七不思議といっても本当に7つのコレといった
謎のことがあって、それを解説しているというものではなく、
ただ臨終に関して7つの切り口にまとめて述べているだけです。

個人的にはもう少し科学的・生物学的な知見から
臨終に迫った内容であって欲しかったなと思いました。

 

また、著者は日本人は畳の上で死にたい願望が強くて
病院内での終末医療を拒否することを批判していますが、
それは医者の立場としてそうなるのでしょうけど
未だに日本の終末医療は緩和医療というより延命医療中心であり
著者もその側面を強く持っているような書き方ですから
ちょっとボクの死生観とは違うなぁと思ってしまいました。

ボク自身は独り身ですから家族に看取られて臨終したい願望はありませんし
畳の上でもベッドの上でも構わないし
自宅でも病院でも構わないのですが、
無駄な延命治療は一切せずに楽にあの世に逝きたいですからね。

ですから、今の延命治療中心の終末医療が続く限り
病院での臨終は避けたいと思うのですが、
将来的に緩和医療が主体になっていくのであれば
病院や施設での臨終の方が良いかなと思います。
できれば安楽死が認められるようになっていると嬉しいんですけど。

 

それから、三途の川を渡る船賃は六文(現代の貨幣価値では500円くらい)になり
このくらいは自分で用意しておきましょうと書かれてますが、
もちろんそれだけでは火葬して土に帰ることは出来ませんから
最低でも20万円程度は用意しておくべきとなっていました。

身寄りが全くない場合は地方自治体が支払うことになるそうですが
身寄りがいても拒否される場合も含めて揉めることも多いそうですから
やはりそのくらいは用意しておく方が迷惑かけずに逝けるのでしょう。
それでも、さらに進む超高齢社会、
特に独居老人の大幅増加を向かえる日本において
なんらかの社会システムで対応してくれるようになると安心なんですけどね。

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