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リタイア後の資金計画~計算方法

前回までで、早期リタイアの資金計画の考え方は

①年間収入、②年間支出、③総資産、④退職金予定額、⑤年金予定額の5つの把握し、
➊何歳まで生きるか、➋退職後の年間支出、この2つを覚悟して決め、
それ以外は計算に組み入れないでシンプルに計算する、

というところまで書きました。
今日は実際の計算方法です。
まぁここまで来たらネタバレというか
もうどんな計算したかは分かりきってるでしょうが、、、

いちおう、分かりやすいように具体例として金額をだして説明しますが
くどいようですがこれがボク自身の資産計画の
金額そのものではありませんのであしからず。

退職後の年間支出×生存年数=退職後の総支出…Ⓐ

年金額×年金支給年数 +退職金+退職時総資産=退職後の総予算…Ⓑ

そして、 Ⓐ退職後の総支出 < Ⓑ退職後の総予算 なら計画成立です。

あるいは、この式を変形して

退職時総資産>年間支出×生存年数-年金額×年金支給年数-退職金

ということになりますから、ここからどれだけ貯金しないといけないかが分かります。

 

具体的な金額がないと分かりづらいでしょうから
仮に年間200万円の支出(180万円+予備貯金20万円)で生活するとして
55歳で早期リタイアして85歳までの30年間生きる場合なら、
200万円×30年=6,000万円がⒶ退職後の総支出です。

また、65歳から85歳で死ぬまでの20年間に
年間150万円の年金が貰えるとすれば
150万円×20年=3,000万円が年金でまかなえます。

そして退職金が仮に1,500万円貰えるのであれば
6,000万円-3,000万円-1,500万円=1,500万円
つまり退職までに1,500万円以上貯金できればなんとかなる計算になります。

 

ボクはこのような計算で幾つかのパターンをシミュレーションして
最終的な早期リタイアの資金計画を立てました。

このような計算をしてみるといかに年間支出の大小が
資金計画において大きな影響があるかが分かります。
もちろんそれ以外にも年金額、退職金額も貯金も大切ですが、
リタイアまでに数年という時期になってから
自助努力で急に年金額や退職金を増やすことは難しいですし
貯金もそうそう数年で大幅に増やすことは難しいですからね。

仮に年収650万円くらいの人がその手取り500万円くらいを
遣い切るような贅沢な生活レベルをリタイア後も続けようと思うなら
500万円×30年=1億5000万円もの総支出になります。

そうすると厚生年金や退職金だけでは全然足りずに
1億円ほどの貯金が必要とかの話になってしまいます。
手取りを使い切って生活しているなら貯金もあまりないでしょう。
親から譲り受けた資産などがあるなら別ですが
そうでなければ資金計画は成り立たないでしょう。

そういう意味では次のように式を変形して年間の支出を幾ら以下にすれば
老後破産にならないかを計算するのも良いでしょう。

年間支出<(年金額×年金支給年数+退職金+退職時総資産)÷生存年数

この式が満足できるように生活レベルをコントロールできればOKなわけです。
結局のところは、よほどの資産家でない限りは
どれだけ資産があるかではなくこの支出(生活レベル)を
いかにコントロールできるかどうかが鍵になるということだと思います。

シンプルに考えるということは、
この年間支出を簡単に意識することが出来るようになり
それをコントロールすることがしやすくなるのに効果的だと考えています。
複雑な計算過程をブラックボックス化してしまうと
どうしても意識が曖昧になってしまいやすいですからね。

 

なお、パートナーがいる場合だとそれぞれの年齢差も考慮して
もう少し複雑な計算をしないといけなくなるでしょうけど、
基本はこのシンプルな計算をベースにアレンジしていけば
考えやすいのではないかと思います。

そして、このシンプルな考え方では細かな部分は無視してますから
リタイア後も毎年、あるいは数年に一度は計画と実績を確認して
計画の修正をしていく必要がありますね。
もっとも、複雑な計算をしても結局は推測部分が増えているだけなので
その推測が当たっていたかどうかを確認して
計画の修正をしてく必要があるから、同じことなんですけどね。

 

というわけで、早期リタイア後のボクの資金計画の考え方については
これでほとんど終わりになってしまうのですが、
ここでの鍵となる年間支出について次回に少し補足をしてみたいと
思いますので、次回も飽きずに読んでくださいね。

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