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「クルマを捨ててこそ地方は甦る」を読了

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PHP新書「クルマを捨ててこそ地方は甦る」 藤井 聡 著を読み終えました。
クルマ好きからすると「捨てる」なんて言葉はよしてよと思いますが
内容的にはクルマ依存が地方を衰退させているから
クルマ利用はほどほどにしましょうということですね。

実際ボクもそういう意識はかなり前から持っていて、
特にここ数年はクルマ依存からの脱却を強く意識しているので
基本的には納得できるし賛成できる内容ですね。

それは、クルマ社会が進展すれば、
公共交通の衰退と街の郊外化が同時に進行していき、
地域マネーは地域外に流出するとともに地域コミュニティは劣化する。
そして結果として行政サービスの低下を招くことになる。
などなど様々な相互作用により地方を衰退させているというわけです。

また、クルマ依存は健康を阻害したり、
クルマ依存の子は精神疾患になりやすいなども指摘しています。

これらは各専門機関の調査データを元にして話が展開されているので
それなりに説得力があります。

そして、帯にも書いてあるように
「私の町ではクルマが必需品」は勘違い!ということについても
様々な事例からクルマを締め出しても混乱は起こらない
と結論づけられています。

さらに、クルマ依存から脱却するにはどうすべきかの
具体的な実例と提案もされていますが、
まぁそこはやっぱりなかなか一筋縄ではいかないだろうなと思われます。

少なくともクルマ依存最強ともいえる群馬県の地方都市で
パラダイムシフトを起こせるかと言うと…お先真っ暗でしょうね。
県や市の行政側からしてクルマが無ければ生活できないと思い込んでますから。

著者の藤井 聡氏(将棋の藤井聡太・四段じゃないですよ!)は
現内閣官房参与を務めている人だそうですから、
国として日本全体として脱・クルマ依存を進めるような政策を提案してほしいです。

 

ボクは元・自動車メーカー社員でしたし、いちクルマ好き人間としても
脱・クルマ依存というのは誤解されるきらいもあるのですが、
それは何もクルマを買わない・所有しないという意味ではなく
使わなくてもすむような時には使用を控えましょうということなので、
例えばクルマを所有しているだけでかかる自動車税や重量税は軽減し
代わりに使えば使うほどかかる燃料などには増税するという方法はありでしょう。
その際、道路を作るための税金ではなく環境税などにして
税収は地方の公共交通機関に投資できるようにすべきでしょうが。

本当の田舎でクルマがなければ生活できないという
過疎地域の人は大反対されるかもしれませんが、
そういう地域こそコンパクトシティを目指す必要が強いはずです。

 

もっとも、今後はクルマ依存よりもネット通販依存・宅配依存ってのが
問題になりそうな気がしますけど。。。

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コメント

日本はこれからコンパクトな市街地に移行するんだろうな、でも50年以上は掛かるだろうなって気がしますよ。
そうなると公共交通機関も効率よく動かせると思うんですよね。
でも日本は土地神話があるから、なかなか集まれって言っても集まれないんですよね。
難しいですよね。

自分は車中毒ではないですが、居住区ではクルマなしで生きていけるので完全に趣味です。
逆にクルマだと時間が読めないし、そこらに停めると駐車監視員はいるし、駐車場代もバカにならないし…。

投稿: 並さん | 2017-11-27 21:23

>並さん

50年かかると既に地方は破綻してるでしょうね。
地方の多くが破綻すると結局首都圏も成り立たなくなりますから
日本全体が崩壊するかなと。
その前になんとかしなくちゃいけないんでしょう。

ただ、それを地方に任せていてはやはり50年かかるでしょう。
だから日本全体でどうするか考えなきゃいけないと思うんですけどね。

ちなみに、ボクもクルマなしで生きていけるんですけど
クルマを使うのが圧倒的に便利で安上がりです。
それでもクルマをなるべく使わないのは出先でお酒が飲めるからです(笑)

投稿: JET | 2017-11-28 00:39

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