どっち側? (2)
先日の日記「どっち側? (1)」で,
バイク(自転車)の写真を撮るには左側面がカッコイイとか,
それはチェーンなどの駆動系パーツが左側にあって機能美があるとか
勝手な思い上がり(?)を書いたわけですが…
そこで,ひとつの疑問が湧き起こりました.
どうして,バイクのチェーンラインは左側にあるのでしょうか?
別に右側にあっても間違いではないような気がしますが,
右側にチェーンラインのあるバイクをボクは知りません.
理由をちょっと調べてみましょう.
なんだか諸説入り乱れてるようです.
1)欧米では乗馬は馬の左側から乗って左側に降りていたため
(どうやら当時の日本だけは右側から乗っていたらしい?)
それと同様に自転車でも左側から乗ることにすると,
まず左のペダルに足を乗せて踏み込むことになり大きな力が左側にかかる.
それで,ペダルとボトムブラケットとのオフセットが小さく強度的に有利になるため.
※右側にチェーン,チェーンリングがあるとその幅分オフセットが大きくなる.
2)自転車はイギリスで発明され,イギリスは左側通行なので,
人が左側に立って/自転車を右側にして押して歩くことになる.
その場合,チェーンが左側にあると足が当たってスボンの裾を汚れてしまうので,
それを避けるためにチェーンラインは右側に設定されている.
3)乗馬なのかイギリス・左側通行だからかはともかく左側から乗るため,
乗り出す時に最初に左のペダルから踏み込むことになるので,
右側にチェーンラインがあった方が(左側にない方が)
スボンの裾を汚しにくくなる.
4)ボトムブラケットとかリヤスプロケットが通常の正ネジで締め付けられている場合,
チェーンラインが右側ならペダルを踏み込む力によってネジが締まる方向だが,
チェーンラインが左側だとネジが緩んでしまうので成り立たない(逆ネジが必要)
うーん,どれもそれっぽい理屈で語られていますが,
どれが本当なんでしょうか???
まず,2)は明らかに変です.
自転車を押して歩いても,チェーンより自分に近いところにペダルがあるのだから,
チェーンに触れて汚れる前にペダルに引っかかって転んでしまいます(笑)
1)も妙な話です.
一発入力の強度と繰り返し入力の耐久とが
ごちゃまぜに議論されているような気がします.
確かに左右どっちが有利かと言えばその通りなのかもしれませんが,
そんなに限界設計するわけでもなく,決定的な差があるとは考えられません.
3)も素直に納得できません.
どうして左側から乗るときに左側にチェーンがあると裾を汚しやすくなるのか?
自転車発明当時にケンケン乗りしてたのか,
今のスポーツバイク乗り同様に跨ってから踏み込みで乗っていたのかも不明ですが,
いずれにしても乗り出しのときにチェーンに触れる可能性で
左右に決定的な差があるとも思えません.
4)はどうでしょうか?
最も科学的な理由にも聞こえますが,
ではどうしてオートバイのほとんどは左側にチェーンがあるのでしょうか?
駆動の回転方向とネジの方向という点では自転車でもオートバイでも全く同じです.
なのに,真逆の構造になっているということは,
そもそも決定的な要因ではないということではないでしょうか?
結局は,どっちでもいいけど,たまたま些細な理由からか
最初に普及したのが右側チェーンラインだったのでそういう定型になった,
ということでしょうかね.
でいいのかな???
| 固定リンク
コメント