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偽ブランド品

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“ブランド=brand”という語源となった焼印の意とは別に,
少なくとも日本でブランド品とかブランド物という言い方をすれば,
それは高級品・高価格品の装飾品などを意味するのでしょう.
そして,一部の高貴な方々を除けば,
そういうブランド品を身につけたり所有するということは
その機能や特性が求められるというより,
やはり見栄や資産といった意味合いが強いと思います.
まぁ,マニアックな自己満足で無意味に高額なモノを所有するというのはありますが(自爆),
それはまたブランド品とはニュアンスが違うでしょう.

で,そういう見栄や資産としてブランド品を欲するような人が多くいれば,
中身は何でもいいということでいわゆる偽ブランド品が生まれてしまうのは
当然の帰結だと思います.
 
個人的には偽ブランド品を作るのも,偽ブランド品を買うのも,
そして本物ブランドをバーゲンセールやアウトレットで漁って買うのも,
さらには本物ブランドを盲目的に買う人相手にボロ儲けしようとするメーカーも,
どれもこれも五十歩百歩の行為だと思うから,
偽ブランドだけを非難する意味が理解できないんですけどね.

 

ところで,世界最小折りたたみ自転車のA-bikeは,
やたらとニセモノが多く出回っているようです.
かくいうボクが持っているのもおそらくその部類のもののようです.
 
けれども,他の自転車ではより高価なものであっても
憧れの有名ブランドのものであってもニセモノ騒ぎはあまり聞いたことがありません.
確かにストライダにもニセモノは出回っているようですが,
それでもA-bikeのニセモノの比ではありません.
何故A-bikeだけ偽物が氾濫してしまっているのでしょうか?

その前に,そもそもA-bikeみたいに高級品でも高価格品でもなく,
多くの人が知っているブランド名でもなく,
乗っていても見栄どころか逆に嘲笑され,
買ってもあっという間に資産価値がなくなるものはブランド品とは呼べないでしょうから,
ニセモノと言っても偽ブランド品と同列に語ることはできないでしょう.
 
A-bikeが欲しい人は「A-bike」という名前が欲しいのでも,
そのロゴが欲しいのでもなく,
小さく折りたためるとか,その割にまぁなんとか走れるとか,
そういう機能やギミックやガジェット感が欲しいわけですよね.
 
ホンモノであるかニセモノであるか,それ自体に意味はないと思うわけです.
 
論ずべきは,
(1)製品としての安全性や品質が確保されているか,
(2)特許権・意匠権侵害の有無,
の2点ですが,(2)はメーカー間で権利売買や譲渡が行われているかも知れないし,
我々購入者には直接関係ない話です.

では,(1)の安全性,品質はどうか.
確かにA-bikeのニセモノと言われているもののトラブル事例は多いし,
ボクのも初期品質の問題が主ですけどトラブルフリーとは言えません.
しかし,ホンモノと言われているA-bikeでもギヤケースがいとも簡単に割れたり,
ロックヒンジが割れたり,フレームにクラックが入ったりと,
いわゆる現代の一般的な自転車と言われるものの品質には到底達していないみたいです.
 
まぁ,ある程度工業製品作りに携わっている工学系の人なら,
あの構造では少々プラスチックの材質に気を遣ったり,
精度にこだわったりしてみても
とてもじゃないけど十二分な品質のものができるとは端から想像できません.
少なくとも,ホンモノといわれるものでも
その価格に見合うだけの品質は持っていないと思われます.
少なくとも×少なくとも,ボクの目にはそう見えました.

つまり,ボクはA-bikeには10k円ぐらいの品質と価値しか期待も予想もしなかったので,
そのレベルのものを購入したわけです.
とりあえず重大なトラブルには見舞われていないので後悔はありませんし,
ましてや偽ブランド品を買ったという罪悪感もありません.
 
さて,本家A-bikeはplusなんていうバージョンアップ版を出して
このニセモノに対抗するようですが,成功するでしょうかねぇ.

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