パソコンのESCキーじゃなくて
自動車の横滑り防止装置( Electronic Stability Control )の話です.
なんでも欧州市場では新車の半分以上には装着されているのに,
日本ではその装着率は数%だというのです.
まぁ,その理由としては認知度の低さ,名称が各社バラバラ,
日本人の安全意識の低さ,自動車メーカーの儲け主義などがメディア的回答のようです.
が,当然ながら市場というかユーザー視点では色んな意見があるわけで,
例えば このサイトは結構面白い.
何が面白いかって,コメントが面白い.
さらに,「コメントの方がよく考えられていて面白くて参考になる」というコメントが書かれているのが素敵だ.
ってことは,自分のブログにも当てはまることかもしれないな.
いちおうボクがESCをどう思っているかを書いた方がいいんだろうけど,
どっちでも良いんだよね.
プルプルには付いているし,その前乗ってたロメオ147にも付いていたけど
お世話になったことないし,邪魔だと思ったことも数回なのでね.
ただ,これらは最初から付いていたし選択の余地は無かったのだけど,
もしオプションだったとしたら6~8万円も余分に払って付けることはしないでしょうね.
別にボクはそんな飛ばさないしなんて嘘言うつもりはないし,
ましてや自分の腕を過信してるわけじゃないけど,
ボクの場合はESCが有っても無くてもリスクは大差ないと思ってるからね.
逝く時は逝くみたいな(笑).
ESCが付いていると自動車保険が安くなるから損しないなんて言う人もいるけど,
たかだか5%,
しかも車両保険には割引き利かないから大した額にはならないんだよね.
年間2万円の保険料が1000円安くなるってことで,
それはそれで嬉しいけど6~8万円の元は全然取れないよね.
10代の免許取たての人ならもう少し割引きの額としては大きくなるだろうけど.
ESCの効果について色んな統計データで示されているけど,
結局保険会社がそれだけしか割引きしないってことは,
損害事故額にその程度の差しか出てこないと(社内データで)
考えているってことの裏返しなんじゃないかな.
だってESC付きの車両の方が30%も損害事故の支払いが少なくなるんだとしたら,
割引率を20%にしてESC付き車の保険加入を増やした方が保険会社は儲かるからね.
それから,「自動車先進国のドイツでのESC普及率は…」なんて
フレーズもなんだか違和感ありますね.
今やアウトバーンを200km/hでぶっとばすことや
ニュルブルクリンクでタイム競うことが“先進”の時代じゃないし,
そんな過剰性能の車を作ってESCで抑え込んで走らせることが
必要なのかどうかも考えさせられるしね.
車でステイタスとか,車のヒエラルキーなんてのが未だに存在するのは
“発展途上”の証なんじゃないか?
スポーティ=高性能=良いモノって発想も円熟さが足らないのでは?
(ドイツ車が全てこうだと決めつけているわけではないのでアシカラズ)
それ以上に,メーカー自ら「お客さんは荒地なんか走らない」と言いながら
他人に対する威圧感と他人を見下すための高い車高を与えた
でかく重く重心の高いSUVモドキを作って,
それを表面的にはスポーツカーみたいにアウトバーンやニュルブルクリンクを走らせようとして,
でもそれだと簡単にひっくり返るようになるのでESC付けて正当化するなんてのが
“先進”の技術とは思い難いよなぁ.
それよりこの手の車ってのは,
その走破性が必要な人がゆったりおおらかな気分で乗れるように作るのが
乗る人にとっても周りの人にとっても環境にとっても良いことだし,
そういう方向つまり機械と人と自然を調和させていこうという考えの方が
“先進”なんじゃないのかな.
まぁ,それが“和の心”なのかどうかはなんとも言えないんだけどね.
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