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「古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける」を読了

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PHP新書の「古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける」
長野 正孝 著を読み終えました。

著者の本はこの時の日記でちらっと紹介しました
「古代史の謎は『海路』で解ける」が同じPHP新書としてあります。
この2冊は内容的に重複する部分もあるのですが、
むしろ今回のこの本はその続編とも言える内容になっています。
ただ、この2冊の間に「古代史の謎は『鉄』で解ける」というPHP新書もあり、
ボクは残念ながらその本はまだ読んでいません。

著者は名古屋大学工学部卒の元・港湾や船舶などに関する技術者ということで
それらの経験を踏まえて日本書紀の記述内容や古代史の定説について
疑問を呈しています。
ただ、そういう技術うんぬんもさることながら
論理的な歴史公証というスタイルそのものがいかにも技術者だなぁと思わせます。

逆に言えば、多くの歴史学者・考古学者が
いかに論理的でないかという話でもあるんですけどね。

 

この本は前々作の「古代史の謎は『海路』で解ける」の続編的な内容と書きましたが、
その前々作に比べるとかなりはっきりと日本書紀の大部分をフィクションとして
日本書紀の編者の藤原氏の批判をしています。
それだけでなく、日本書紀の呪縛に憑りつかれた学者さんたちが
日本の古代史の真実の究明の妨害をしていることにまで言及されてます。

おそらく、前々作、前作と経るにしたがってますます自説への自信が出てきたのでしょうし、
逆にそれに対する抵抗勢力みたいなものも見えてきたのかもしれないですね。

未だに戦前の教育勅語を暗唱する森友学園みたいな(要は日本会議)のがあって
政治的活動に入り込んでいる国ですから、日本書紀を否定し、
皇祖神を揺るがすような事実は隠蔽しないと気が済まない連中も多いのでしょうね。

もっとも、この本ではそのような政治的な思想的なところは抜きにして
純粋に古代史の謎を論理的に解き明かそうという試みの内容ですし、
そういった視点で読んでいくとかなり新たな発見がありかつ面白いものになってます。

 

日本書紀の辻褄の合っていないところとそのトリック部分についての
著者の考察・推察についてはここに書いてしまうとネタバレになるので
核心部分は控えておきますが、
ひとつ紹介するならば古墳については考察がとても興味深かったです。

日本書紀では古墳についてほとんど記されていないのですが、
巨大古墳は単に権力の誇示のためではなく
大規模な運河・灌漑のための治水整備として
浚渫土(しゅんせつど:河川などの堆積物)の集積場でもあったというのは
まさに目から鱗の説でしたね。
実際に土壌調査の結果でもそれを裏付ける証拠も出ているようです。

いやー、ホントに面白いですなぁ。

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