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進化論に関する新書を2冊読みました

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読んでも実生活で何の得にもならないようなものでも
知的好奇心をくすぐられる本を好んで読んでいます。
これもそのような本ですが2冊連続で読んでみました。

左のは平凡社新書「人類はなぜ短期間で進化できたのか」杉晴夫著です。
2012年発行ですからちょいと古いですかね。

右のは新潮新書「爆発的進化論 1%の奇跡がヒトを作った」更科功著です。
こちらは2016年発行ですからまだ新しいです。

進化論というとチャールズ・ダーウィンの「種の起源」による
自然淘汰(生存競争)によって環境により適した形質へ
変化していくものが生き残っていくことで起こると教わったと記憶しています。

そして、今ではDNAの遺伝において何らかのランダムな突然変異が発生し
それらの形質の変化が生まれてくるものとされ、
これらが膨大な時間をかけて単細胞生物から哺乳類、
サル、ヒトにいたるまで進化してきたというのが常識だと理解していました。

ところが、「人類はなぜ短期間で進化できたのか」では
ダーウィンのそれを全否定するような内容から始まるのです。

生物進化の歴史は約40億年と言われるのに対し
霊長類出現から人類の誕生を経て現在に至る期間はたったの440万年。
こんな短期間で人類が進化できたのはダーウィンの進化論では
まったく説明がつかないということです。
それ以外にもほとんどの生物はある一定方向の進化の方向性をもっていることや
生物の多様性が一気に見られるのは進化の歴史でもあるひとときだけであり
その後の進化はほとんどなく安定期に入ることなど、
単純に自然淘汰と突然変異だけでは到底説明できないというのです。

確かにそういわれると不思議だなと思うわけです。
そこで「ラマルク説」という聞きなれない説が登場してきます。

ラマルクはダーウィンより先に「用不用説」による進化を唱えた人です。
生物の進化の原動力は生体に内在する力であり
生物の環境に適応しようとする努力が
よく使用する器官を発達させ不用な器官を退化させるという考え方です。

それはそれで説明可能な気もしますが、
それでは具体的に生物の遺伝子やら細胞やらタンパク、ホルモンなどが
何がどう作用してその「努力」が「進化」につながっていくのか
そこの説明は本書には書かれていないのが残念なところです。

そこが科学的に書かれてないと「宇宙人が人類を作った」とかと
同じ次元の話で終わってしまうのではないでしょうか。
それはそれで考えると楽しいことではありますが。

本書はその後、人類の文明の発展の奇跡について話が飛びます。
生物的進化と文明・社会的進化をつなげているわけです。
そこではひとにぎりの天才の出現が文明・社会的進化を生み出したとされています。

その天才の出現は決して優生学のような特定の人種が優れているというものでなく
その地域・時代の要因がそれを可能にしたということを理路整然と説明しているので
そこはそこで読んでいて安堵しますけどね。

「人類はなぜ短期間に進化できたのか」については
全体的に結局何がいいたかったのかすっきりしない印象は残りました。

 

一方の「爆発的進化論」はダーウィンの進化論を否定していませんが
かといってそれだけでは生物がある時期“爆発的”に急速に多様に進化したことを
説明できないという立場をとっていますが、
かといってその謎の解明に切り込んでいるわけではなく
爆発的進化の痕跡を膜(細胞膜),口、骨、目、肺、脚…
などの部位ごとに解説しているという内容です。

知識として知っておくのは面白い内容でしたけど
もう一歩踏み込んだ考えさせられる内容だと良かったかな。

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