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直刃

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太田市にある「大隅俊平美術館」へ行ってきました.
故・大隅俊平(としひら)氏が何者かと言うと,
人間国宝に認定されている太田市出身の刀匠です.
なので,ここは日本刀が展示されている美術館なわけです.

大隅氏の作る日本刀は「直刃(すぐは)」と言われるもの一筋でした.
なお,事前に講釈を垂れておくと「直刃」と「直刀」とは混同しちゃいそうですが,
そもそも「刃」と「刀」は違うものですから注意が必要です.

「刃」は切れる部分のことですから,ハサミにもカッターナイフにも刃があります.
「刀」は片方に刃がついている道具としての刃物,
その中でも特に武器として使われるものをさします.

だから,「直刀(ちょくとう)」は反りのない真っ直ぐな刀のことで,
古墳時代などで使われていたのがこれです.
一方,「直刃(すぐは)」は刃の部分の刃文(はもん,刃紋とも)が
波打ったりしてなくて真っ直ぐになっている日本刀のことを言います.
なお,刃文とは焼き入れをするときに焼き刃土というものの
塗り方の違いで現れてくる文様のことです.

という最低限の知識だけは頭に入れて見てきたわけです.

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ちなみに,天気が良くなかったので電車で行ってきました.
東武線で伊勢崎駅から太田駅のひと駅手前の細谷駅で下車します.
通勤時に通る駅ですが,初めて下車しました.

なんと駅のプラットフォームから改札までの地下道があってビックリしました.
鄙びた無人改札の駅だとばっかり思ってましたから(汗)

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改札口を出たら…無数のバス停がずらーと並んでました(驚)
もちろん,バスなんかありませんし乗る必要もないんですけどね(笑)
珍百景ですかね.

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細谷駅から歩いて約15分でその大隅俊平美術館に到着です.
かつての邸宅を美術館に改修しているので立派なお庭もそのままです.

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美術館の隣には仕事場(鍛冶場)がありますが
普段は公開されていないようです.
実演会などが開催される時はここを使うのでしょう.

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入館料¥300を払って,横の部屋で30分ほどの資料映像を鑑賞できます.
どこぞのTVドキュメンタリーか何かなんでしょうかね.

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刀鍛冶の道具や刀の製作工程なども展示されています.

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もちろん,刀も何振りも展示されています.
おっと,日本刀は一本,二本…じゃなくて一振り,二振り…と数えるんですよ.

短刀や薙刀(なぎなた)などもありましたが,
長いものは全て刀でなく太刀でした.
ってややこしい表現ですが,,,

ここでいう刀とは打刀のことでして,
なんのこっちゃっという感じもあるでしょうが,
太刀と刀(打刀)とはこれまた違うもんなんですよ.

太刀とは平安・鎌倉時代を中心とした騎馬戦中心の戦の時代のもので,
馬上で都合が良いように刃を下にして腰に下げる日本刀です.
反りの関係で馬に当たらないように下げることができます.

一方,刀(打刀:うちがたな)は室町時代以降など
徒戦(かちいくさ)中心となった時代のもので,
歩きやすいようにあるいはすぐに抜いて切れるように
刃を上にして腰帯に差して携帯します.

刃が上だろうが下だろうがひっくり返せば同じだと思うかもしれませんが,
日本刀には表と裏がちゃんとあって
表に銘(=刀匠名)が刻まれていてそれを見せるように展示するのです.
しかも,切先(きっさき)が右側を向くように展示するのはどちらも同じです.

なので,展示した時に刃が下になるの(=下に凸の反り)が太刀で
刃が上になるの(=上に凸の反り)が刀(打刀)になるわけです.

と,付け焼き刃のウンチクを書いてしまいました(笑)
逆に言うと,ボクにはそれ以上の眼識はないんですよ(恥)

それでも日本刀は見るだけで凛とした気持ちになりますね.

 

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それでは,麺紀行といきますかね.
美術館から駅とは逆方向に15分強歩いたところにある
「佐助」というお蕎麦屋さんまで行ってみました.
シャッターが閉っている店ばかりで一瞬閉店しちゃってるのかと思いましたが,
ちゃんと営業中でしたし予想外にお客さんが入ってました.

地元の人に根付いている老舗の蕎麦屋さんという感じですかね.

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「山猿」じゃなくて「山ざる」(¥750)という
要するに とろろ蕎麦を頼んでみました.

非常に濃厚な自然薯に山菜なども入ったつけ汁と
それに負けないしっかりした食感のコシの強い固めで
かつエグミも強いしっかりした味の蕎麦の組み合わせで
とっても印象的な美味しいお蕎麦でした(*^。^*)

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コメント

通っている道場で古武道を教えていて、いろんな刀があるはずなのに自分はかなり無知です。
木刀を振るぐらいなんですよねぇ…。
いかんですねぇ。

投稿: 並さん | 2015-10-14 11:15

>並さん

どっちかというと日本刀は武器としてよりも
鑑賞用芸術品もしくは守り神としての存在として
ディープな世界が広がっているんじゃないかと思います.

ボクにとっては,学生時代に金属工学などの講義で
日本刀を題材にしていたことから興味を持ったというところです.

投稿: JET | 2015-10-14 20:26

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