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バンク角

小エビ と呼んでいる買い物用自転車の
ワイカ・ファン2トップは前2輪・後1輪の変態3輪自転車です.
曲がる時は普通の2輪自転車のように内側に傾けてバランスを取ります.

ところが,そこそこ勢いよく曲がろうと深く傾けると
突如ハイサイドのようになり危険きわまりない挙動を示すんですよ.
おそらく前2輪のストロークが不足していて
車体の傾きに追従できなくなるからだと思われます.

まっ,ほとんど近所のスーパーマーケットへの買い物くらいしか使わないし
所詮はいわゆるママチャリなんだから,
そんなに勢いよく曲がらなくてもいいんですけど,
ちょっと気になるので調べてみましょう.

B140812_03
傾斜角計を車体にくっつけて前2輪が追従できなくなるまで
車体を傾けていって限界バンク角を計測してみます.
すると,およそ25゜というところでした.

ってことはリーンウイズといって自転車と乗員が一緒に傾けた場合だと
tan(25゜)=0.5Gの旋回Gでもう限界ってことになります.
実際には後述するように25゜の手前からストッパー当たりが発生して
前2輪の追従性に難が生じますから,
さらに低い旋回Gしか許容されないということです.

旋回Gという言葉にピンと来ない人もいるかも知れませんが,
普通の乗用車なら0.8G程度,ケロっぴとかだと1.0G程度まで出せますから,
半分程度の旋回Gでもうおっとっとという状態になってしまいます.
旋回Gは速度の2乗に比例するので,
普通の乗用車の4分の1くらいの速度で曲がろうとすると
危険な挙動に陥るということです.

こりゃぁいくらなんでも低過ぎるでしょう.
基本設計がなってないですな(怒)

ちなみに,同じような構成の3輪車であるエビちゃんことピアジオmp3ですが
こちらの最大バンク角は40゜と公表されています.
これなら tan(40゜)=0.8G まで大丈夫なので通常のライディングなら問題ありません.
スポーツ系のモーターサイクルでは50゜くらいあるらしいですが,
いわゆるスクーター系では40゜というのは標準的な値のようです.

しかも,ステップやスタンドなどが地面にガリガリ擦り始める角度がコレであって
前2輪のストローク不足で挙動が急変するのとはわけが違います.

自転車の場合,車体を傾けた状態でペダルを回すと
旋回内側のペダルが一番下に来た時に地面と接触する可能性があります.
モーターサイクルのスタンドが地面と擦るのと違って
回しているペダルがガチンと地面に食い込むので
非常に危険なことになるわけです.
なので,スポーツバイクに乗ってる人なら常識ですが
バイク(自転車)で曲がる時には内側のペダルを上げたまま
ペダリングはしないで傾けるわけです.

そこで敢えて内側ペダルが下死点の時の限界バンク角
(これをペダル接地角というそうです)を測ってみると,
これまたほぼ25゜でした.
このペダル接地角はJISでも25゜以上と規定されているようです.
まさか,どうせママチャリ乗りなんてコーナリング中もペダル回して乗ってんだから
この程度のバンク角までで設計しときゃいいとでも考えたんじゃないでしょうね.

さらに言うと,小エビはマイナーチェンジで後輪タイヤサイズが
20インチ→22インチに変更されたモデルなんですが,
フレームに手をつけていないとすると前モデルの20インチのものは
もっとクランク軸が低いはずで
ペダル接地角は25゜を割っていたんじゃないかと推測されます.
つまりJIS規格に合致しない自転車だった疑惑があるわけです.

うーん,ホントだとしたらこりゃ大問題ですな.

(長文になってきたので,ここらでひと休みにします)

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