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トライク考

トライクというか三輪車,スリーホイラーとか色々な呼び方はありますし,
人力ならトライシクルとか,エンジン付きならオート三輪ってな呼び方もありましたね.
名前だけじゃなくて,車輪の配置とか乗車姿勢とか操舵方法なども色々とあります.
ちょっと,自分なりに整理してみましょう.

その前に,サイドカーの付いたもの,つまり側車つき二輪車は除外することにしますね.

最初に,日本で「トライク」という言葉を使うと,
多くの方はまず「あぁ,ハーレーとかを改造したヤツね」と想像するのかと思います.
あるいは,「三輪車」というと,「幼児用の足漕ぎのヤツね」でしょう.
ある程度の年齢以上の人限定かもしれませんが,
「オート三輪」と言えば「戦後に活躍した懐かしい三輪トラック」となるでしょう.

いずれも,前1輪・後2輪の車輪配置であり,
車体を内側に傾ける(リーンする)ことなく曲がるタイプです.
なので,トライクとか三輪車とかいうとこういうのが一般的なものとされることが多いようです.

ただねぇ,この手のものはすぐにひっくり返るんですよね.
二輪車と違って,低速や停止時にこけるわけは無いんですが,
逆に高速で旋回すると横転しちゃい易いわけです.
高速で旋回してブレーキなんかかけちゃったら,
もっと簡単に一本背負いでも喰らったようにひっくり返ります.
まぁ,幼児用三輪車はそんなにスピード出せませんから良いんですけどね.

ヨーロッパのバブルカーといわれたものにもここういう形態の三輪車はあって,
そして Top Gearの番組でなくとも簡単に横転してますね(笑)

なので,ボクがいくら三輪車フェチだからといっても
この手の三輪車には全くもって興味が湧かないわけです.

同じく前1輪・後2輪の車輪配置でも後輪の機構を工夫することで,
通常の二輪車と同様に車体を内側に傾けて曲がることができるようにしたものもあります.
ホンダ・ジャイロなどの宅配ピザとかヤクルトレディが使っているアレですね.

これは,通常の二輪車に比べて横転しやすいなんてことはないですが,
かといって通常の二輪車よりもこけにくいというわけでもないでしょう.
でも,後ろに荷物をいっぱい積載するという使い方に対しては
後輪を二輪とすることで耐荷重に余裕を持たせることができ,
しかも小径タイヤが使えるので荷室を低くして低重心化でき,
合理的な設計とも言えます.
ただ,あまり積載しないのであれば,
バネ下荷重増大やディファレンシャルの要否などもありメリットが少ないと思います.

もっとも,オランダ製のカーバーワン(Carver One)のように
リーン量をアクティブ制御したハイテク・スリーホイラーもあって,
これはまた異質の操縦性を持ってそうで興味がありますねぇ.
通常の二輪に対して,あるいは四輪車に対してのメリットが何かはっきりしませんが.

 

また,前2輪・後1輪の車輪配置で前輪の機構を工夫することで,
通常の二輪車と同様に車体を内側に傾けて曲がることができるようにしたものもあります.
エビちゃん小エビがこれに当たるのですが,まだまだ少数派ですね.
ただ,どうもヤマハも開発中とのことらしいので,
今後はもう少しメジャーな存在になるかもしれません.

このタイプのメリットは高速旋回や滑り易い路面の旋回での安定性向上と
ブレーキング性能の向上ですね.
前輪からスリップダウンしてこけるというリスクはかなり減ります.
といっても,単純に前2輪だから2倍に限界があがるわけではなく,
1輪が滑りだしたときにもう1輪が補完してくれて
限界がトリッキーでなくなると理解するのが正しいでしょう.

もちろん,重くなる,コストがかかるなどデメリットもありますが,
乗り物としてある面では非常に理に適った設計とも言えます.
なので,ボク自身もエビちゃんや小エビに乗ってるわけですけどね.

 

ではでは,前2輪・後1輪の車輪配置でありながら
車体を内側に傾けられない,つまりリーンしないで曲がるヤツはどうでしょうか?
って,ボクの持っているのだとニャンコがこのタイプに相当します.
世間一般には「トライク」というとハーレー改造のものなどと冒頭に書きましたが,
ボクなんかからすると「トライク」と言えば,
この人力の「リカンベント・トライク」のことを想定するもんです.
ただ,やはり世間一般にはこういう車輪配置のトライクのことは,
「逆トライク」とか「リバース・トライク」とか
いかにも正統派じゃない亜流みたいな名前を勝手につけたりしてくれますね.

ちなみに,前1輪・後ろ2輪のトライクのことを「デルタ・トライク」,
前2輪・後1輪のトライクのことを「タドポール・トライク」と呼ぶことがあります.
世間一般の人はそんな呼び方はしませんけどね(汗)

タドポール(tadpole)ってのはオタマジャクシのことで,
上からみた形が近いからそういう名前になるのでしょう.
少なくとも「逆」と言われるより気分はいいですよね(笑)

ニャンコのように人力のリカンベント・トライクのほとんどは
人が低い位置に寝そべって座り(だからリカンベントなわけですが),
その重心の低さと適切な前輪のトレッドによって
四輪車と同様に外輪でしっかりと踏ん張って
横転することなく安定した旋回が可能となってます.
一方で後輪はデフ要らずの単純な構造にすることが可能です.
なので,かなり愉しく面白い走りを実現できるわけで,
ボクもニャンコでそういう楽しみを味わっているわけです.

 

そんなら,こういうリーンできない逆トライク,,,
もといタドポール・トライクで動力付きのものはどんなもんでしょうか?
ここまでくるとかなりにマイナーな存在になってきますね.

カナダ・ボンバルディア(航空機メーカーですよ!)の
カンナム・スパイダー(Cam-Am Spyder)ってのや,
日本製のカスタム車であるウロボロスっていう,
要は普通の二輪車をベースに前輪をリーンしない2輪にしたもので,
二輪車と同様にまたがってバーハンドルで操作するってのが世に出てたりします.

いや~,こんな高いサドルに跨って,
内側にリーンしないで逆に僅かであってもロールする車体に
しがみついて高速旋回するのは怖いというか体力勝負じゃないかと.
バーハンドルでは操作もおぼつかないだろうし操作力は半端ないんじゃないかと.
横転やスリップダウンはしないとしても,ライダーだけ放り出される心配が…

というわけでこの手のトライクは遠慮したいですね.
でも,機会があれば乗ってみたいという好奇心は抱いたままですけど.

ある程度低い位置のシートにちゃんと座ってハンドル操作するというものだと
モーガンやメッサーシュミットなどが想起されますが,
現代の技術で積極的に三輪としたものということだと
コンセプトカーレベルとしてプジョーの20CUPとかVW GX3とかが該当しますね.

こういう形態って実はライトウェイト・スポーツカーとしてはありだと思ってます.
デフが必要ないから軽いとかそういうことだけでなく,
後輪は左右の荷重移動がないので常に安定した接地荷重が得られるとか,
デフがないからLSDも不要で変な拘束や駆動力の逃げとも無縁とか,
それでいて前輪2輪による操舵やロール抑制と荷重移動,
そして四輪と変わらないブレーキ性能などなど.
正直いって,プジョー20CUPが市販されたら絶対に欲しいと思うわけです.
随分前だけど,ミニカーなんかも買っちゃったしねぇ.
ただ,やはりコンセプトカーではどうしようもありません.

となると,普通(?)の二輪車の後ろ周りを流用して一応市販車となっている
スコーピオンT-REXでしょうか?

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